人も食材も主役に変える「昭和産業」は、どんな会社? 食品メーカーの実態に学生が迫る!
就活生から高い人気を誇る業界のひとつ「食品業界」。多種多様な企業や職種があります。そのため、実際にどのような仕事があるのか、具体的なイメージがわかない人もいるのでは?
将来の仕事を考え始めたふたりも同じ思いを抱いていたようで……。
プロフィール
工学部 大貫さん
食の安全や健康に興味を持ったことをきっかけに食品業界の仕事を目指している。
国際教養学部 近さん
ただいま就職活動中。気になる企業のインターンシップなどに積極的に参加している。
日本の食卓を支える「食品メーカー」が気になる
就活イベントに行ったらしいけど、どうだった?
魅力的な企業が多くて悩んじゃった。とくに食品メーカーはイベントでたくさんの企業が出展していて、かなり興味が出てきた!
僕も食品メーカー気になっているよ! でも、実際にどんな会社があって、どんな仕事をしているかって、分からないよね。
食品を作っているということは知っているけど、具体的にどんな仕事があるのかは知らないかも……。
理系の僕だと、食品メーカーでどんなふうに活躍できるのかな?
メーカーなら、製造部門はあるよね。ほかにも研究・開発とか、生産管理もあるって聞いたことがあるよ。
あ! そういえば、僕の先輩が「昭和産業」っていう食品業界の会社で働いている知り合いがいるって言ってた。
本当!? ぜひ話を聞いてみたいな。
任せて! 早速、先輩に連絡してみるね!
― 数分後 ―
先輩から紹介してもらって、社員さんから話が聞けることになりました!
やったー!それで、いつ聞けるの?
今から!
今から!?
さあ!早速いってみよー!
お、おぉー!
昭和産業にやって来たふたり
昭和産業に到着~!
会社のホームページを見たら、お好み焼きやパンケーキ、天ぷらの作り方を紹介していたけれど、粉関係の会社なのかな?
ようこそ、昭和産業へ! 私がご案内しますので、分からないことはなんでも聞いて下さいね。
プロフィール
岡本航太郎さん
入社2年目。人財戦略部人財マネジメント室に所属し、新卒採用などを担当。食への興味から昭和産業に入社した。
早速ですが、昭和産業について教えて下さい!
分かりました! 昭和産業は穀物を調達して、小麦粉や天ぷら粉、植物油などに加工している食品メーカーです。世界の相場や状況を見極めて調達した穀物で、お客様に合わせてより良いものをつくり、お客様、そしてその先の消費者の皆様に求められるものを売るといった仕事です。実は、食品メーカーのなかでも穀物取扱量が日本一なんです。
日本一!? すごいですね!
昭和産業では多種多量の穀物を扱っていて、事業領域が広いんです。小麦粉などを作る「製粉事業」、食用油を作る「製油事業」、でん粉や糖化製品を作る「糖質事業」、家畜の配合飼料を作る「飼料事業」の4つの事業が軸になっています。
穀物というと製粉のイメージが強かったけれど、いろいろな事業があるんですね。
製粉・製油・糖質・飼料といった幅広い分野を手掛けているので、それぞれの分野で培った技術やノウハウを他分野に活用することもできるんです。
そんな大量の穀物はどこから調達しているんですか?
世界各国から多品種・大量の穀物を調達し、昭和産業の工場に運ばれてきています。昭和産業の工場は鹿島、船橋、神戸の3つで、なかでも鹿島工場は超大型貨物船が着岸できる程大きいです。
昭和産業の鹿島工場
穀物は、どうやって保管しているんですか?
サイロと呼ばれる施設で保管します。昭和産業の主要3工場で合計約36.5万トンの穀物を貯蔵できて、日本の食品メーカーの中でトップクラスの規模を誇ります。
鹿島工場のサイロ
すごい! 大きな工場なんですね。
ちなみに鹿島工場の規模は東京ドーム8.5個分で、製粉・製油・糖質の生産を同一拠点で行っている大規模かつ世界的にも珍しい工場です。東京から80km圏内に鹿島工場のような大規模施設があることも、昭和産業の優位性につながっているんです。
昭和産業の環境への取り組みに注目! 驚きの食品リサイクル率は、なんと……
昭和産業は幅広い事業を手掛けているだけでなく、資源循環や廃棄物削減にも力を入れているんです。突然ですが、ここでクイズです!
(ホントに突然……)
昭和産業が環境負荷を減らすためにした「あること」とはなんでしょう?
環境問題って、いろいろあるしな……。
排気ガスを減らしたとかかな?
正解は「CO2排出量削減」です! 工場では大型設備を稼働するための燃料として使っていた石炭を都市ガスに変更し、年間で6万トン以上のCO2削減を達成しました。ほかにも、油脂の製造過程で発生した副産物や廃棄物からできたバイオマス燃料を利用するなど、いろいろな取り組みをしています。
なるほど! 製造過程で出たものを燃料として活用しているんですね。
環境問題については、ほかにもさまざまな取り組みをしているんです。例えば、グループ全体で「食品ロス削減」「水使用量の削減」「プラスチック使用量の削減」も行っています。
いろんなアプローチで環境保護に貢献しているんですね。
そうなんです。次の問題です! 昭和産業の食品リサイクル率は、何%?
うーん、30%くらい?
私もそれぐらいだと思いました。
正解は「99.9%」!
それはすごい!
例えば大豆なのですが、大豆油などを作った後、大豆かすが残ります。実は、その大豆かすは、最近話題の大豆ミートを作る材料なんです。このように穀物を最大限に活用することは、昭和産業が製油事業を始めてからずっと研究を続けてきたんですよ。
原材料を余すところなく活用しているんですね!
食と環境を支える、昭和産業で働くということ
岡本さんは、昭和産業のどんなところに魅力を感じて入社したんですか?
僕は食べることが好きだったので、食にまつわるメーカーや商社を中心に就活していたんです。なかでも昭和産業は、ひとつの領域だけでなく、製粉や製油をはじめ、幅広い領域から人々の食文化を支えられることが魅力的でした。
昭和産業は、主に業務用商品を扱っているんですよね。業務用だと、僕たちの生活とはちょっとかけ離れている気がします。
たしかに一般消費者のみなさんには分かりにくいかもしれません。でも、実は普段からみなさんも食べていると思いますよ。
え、そうなんですか!?
昭和産業の製品は、外食チェーンやコンビニチェーン、加工食品メーカー、パン屋さんやケーキ屋さんなどの企業やお店で使われているんですよ。
僕が普段からお店で食べたり、買ったりしたパンやパスタの原材料が昭和産業で作られているんですね!
その通り! お客様が作りたいものに合わせ、小麦粉にベーキングパウダーなどを配合したり、それを調理するための食用油も併せてご提案することもあります。種類によって食感や風味が変わってくるので、提案できる組み合わせのアイデアは無限です。
食感や風味の研究って、パンやお菓子などを作る会社だけでやっているんだと思っていました。
製品をお届けするだけでなく、お客様の新商品開発に携わることもあります。お客様と一緒にモノづくりができることも昭和産業の強みです。
ちなみに、私は就活中なんですが、企業を見るときは福利厚生も気になってしまっているのですが、実際どうですか?
たしかに、それも大切ですよね。社員が働きやすい職場を目指して、さまざまな制度を導入しているんですよ。そんなポイントをまとめました!
昭和産業の働きやすさはここがPoint!
Point 1 月の平均残業は12時間
昭和産業では、残業の事前申請制を導入し、全社的に生産性の向上に取り組んでいます。有給休暇取得率向上のために計画的な年休取得を推奨する制度を設けるなど、社員の働きやすい環境を積極的にサポート。なので、入社1年目でも休暇が取りやすいんです。
Point 2 育休からの復帰率はほぼ100%
過去3年間の育児休業からの復職率は、なんとほぼ100%を達成! 復職後は、短時間勤務制度を利用できます。男性社員にも積極的に育児休業取得を推進し、取得率は95%。上司の理解もあり、仕事と子育ての両立がしやすい職場環境です。
Point 3平均勤続年数16.4年
全社員の平均勤続年数は16.1年! 男女別では、男性16.9年、女性は14.1年とかなり高いです。社員の働きやすさを考えた各種制度の整備がこの数字を実現しています。
昭和産業では、どんな人が働いているの?
昭和産業は、どんな社風なんですか?
風通しのいい会社です。先輩と意見を交換しやすいし、手を止めて話を聞いてくれるような面倒見のいい人が多いんです。働く人のよさは、働きやすさにもつながっています。
ちなみに社員の人の働き方に特徴はありますか?
仕事ではコツコツとまじめに働き、プライベートではコミュニケーションをしっかりと取る人が多いです。みなさん、仕事とプライベートでメリハリを持って働かれていますよ。
どんな人が向いていますか?
事業領域が広いこともあって、同じ部署内だけでなく、開発や研究、工場など、いろいろな人と関われます。ですから、人とのコミュニケーションを大切にできる方は大歓迎です!
僕は工学部で勉強しているんですが、理系出身の人もいますか?
もちろんいます! 大学で学んだことを活かして働く理系出身者が大勢いるんですよ。例えば、大学で機械を勉強した入社4年目の社員が工場の設備の設計と立ち上げに関する重要な役割を任せられたというケースもあります。ほかにも研究や開発など、理系のバックボーンを活かせる仕事がたくさんあります。
僕は、大学で水素エネルギーに関する研究をしているのですが、そのような一見食品メーカーと関係なさそうな学びも活かせることはできるのでしょうか?
できます! 昭和産業は新しいことのチャレンジを後押ししてくれる会社です。今はやっていない新しいことでも、「やりたい!」と手を上げると、実現のために、一緒に考えてくれます。
若手でも活躍できる環境があるだけでなく、チャレンジを後押ししてくれるなんで、働きがいがありますね!
若手が発言しやすい環境づくりを行っているので、若手から異動希望を出せたり、やりたいことも言いやすかったりします。また、新卒総合職は技術系と事務系があるのですが、理系出身者で技術系に入社し、その人の希望と会社の方針が合えば事務系の部署に異動することもあります。逆に文系出身者が事務系から研究開発に移ることも。また海外拠点があるので、海外で働くチャンスもありますよ。
急だったのにたくさんお話を聞かせていただいてありがとうございます!
働くイメージがわいたので、今日来てよかったです!
昭和産業は「食」への期待やニーズに応える会社だった
「食品メーカー=食品の製造」というイメージがあったけれど、それだけじゃないんだね。
海外から穀物を調達したり、研究開発や工場設備にも携わることができたりと、昭和産業って、いろいろな仕事があるんだね。
僕のような工学部や、ほかの理系学部出身でも、食品メーカーで活躍できるんだね。昭和産業のこと、もっと深く調べみようっと!
穀物ソリューション・カンパニー
昭和産業株式会社
「食」に関する幅広い事業を通して、人々の健康で豊かな食生活に貢献する昭和産業。ホットケーキミックスや昭和天ぷら粉など、おなじみの商品を販売しており、天ぷら粉のパイオニアでもあります。実は業務用売上高比率が9割を超える「縁の下の力持ち」。昭和産業は、いつも人の暮らしのそばにある「食」に関わっているからこそ、社会貢献度の高い企業です。 気になる人は、ぜひ企業研究してみては?