水上恒司「やってみて分かることはたくさんあるから臆せず挑戦してみて」#学生の君に伝えたい3つのこと

編集部:あこ

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人生の先輩である著名人の方々から、まだまだ自由に使える時間が多い大学生のみなさんに、“学生のうちにやっておいたほうがいい3つのこと”をアドバイスしてもらおうという連載「学生の君に伝えたい3つのこと」。

今回は映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』で福原遥さんと共にW主演を務めた水上恒司さんが登場。これまでの経験から、学生の今だからこそできることをアドバイスしてくれました。

▼藤原大祐さん、小森隼さん、高橋文哉さん、もーりーしゅーとさんが登場!
学生の君に伝えたい3つのこと

俳優・水上恒司が<学生の君に伝えたい3つのこと>

1.やってみて分かることはたくさんある

――学生のうちにやっておいたほうがいいと思うことはありますか?

今は年を取って立場が上になればなるほど、1回の失敗で足元をすくわれる世の中になってきちゃっていると思うんです。そこで足元をすくわれないのか、すくわれてもまた立ち上がれるのかはその人の持っている能力によると思うんですけど、学生のうちって犯罪を犯さない限りは失敗しても「じゃあ次だね」と言えるときだと思うんです。読者の方々と比べたら僕のほうが失敗したときに受ける損害というか、損する部分というのは大きいですけど、でも僕もまだまだやり直しがきく年齢だと思うんですよ。ただ僕もそうだったけど、失敗を怖がったり、ビビっている子が多いから、臆することなくいろんなことに挑戦してみてほしいです。そしたら「あ、これはダメだった。失敗だったな」とか「成功だった」と、やってみて分かることってたくさんあると思うんです。それは勉強や仕事のことじゃなくても、対人関係でも恋愛でもいいですし。そういう環境を自分で作ることができたら、さらに幸せな学生生活を送れるんだろうなと思いますね。

2. 無駄だと思うことが気づくきっかけになることも

――学生のうちに見たり、聞いたりしておいたらいいと思うことは?

これということは特にないんですけど、僕が高校生のときに、授業もない卒業間近に理系の科目で『インターステラー』という映画を見たんですよ。最初は「授業サボれる!」というノリだったんですけど、だんだん「おもろ!」と思いましたね。僕は宇宙のことだったり、ビッグバンとはと考えるのが好きなんですけど(笑)、無駄だと思うことが気づくきっかけになることもあるし、そこで自分が興味を持てそうなことを見つけられたら、とことん時間と体力を使うことはぜひやってみてほしいですね。

3. 野球をやっていて経験したこと学んだことは今も生きている

――これまで経験した中でやっておいてよかったと思うことはありますか?

野球をやっていてよかったなと思いますね。技術とか、そのときのテクニックみたいなものは今まったく生きてないんです。でも人間関係や礼儀という当たり前のことを野球という団体競技を通じて学んできたので、そういう意味で自分と野球は切っても切り離せないですね。そのときに経験したこと、学んだことは今も生きているなと思うことはあります。

自分の中での戦いは台本を読んだ時点で終わっていた

――12月8日に水上さんが主演を務めた映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』が公開されます。原作、脚本を読んで感じたことを教えてください。

この作品はあえて残酷な部分を見せていないじゃないですか。僕はもっと残酷でドロドロした部分を見せていきたいという感情があったんですけど、あえてそこを描かずにキレイな部分を見せることによって裏に残酷さがあるんだと想像させる技法は、僕はまったく思いつかなかったので、その仕組みに「なるほどな」と思いましたし、あえてそういう描き方をすることに意義があるなと思いました。

――直接的に残酷な部分を描かないということは、演じる上でも影響があるのでしょうか。

今回に関しては、僕がもともと考えていたことはまったく必要ないなと思って切り捨てました。もしその考えが表に出ていたり、逸脱していたら、成田(洋一)監督含めみなさんからアドバイスをいただいていましたし、求められていることは台本に書かれているので、そこからのプラスアルファを監督からご説明いただいていました。自分の中での戦いは、もう台本を読んだ時点で終わっていましたね。

――折り合いをつけられたというか。

そうですね。そこで自我を出すのは役者としてやっちゃいけないことなので、切り捨てるべきだと思っています。相手が誰であってもいじめる役だったらいじめないといけないですし、恋人役なら愛し合わなければいけないし、演じるってそういうことですから。

――それはやはり、難しいことですか?

難しいんじゃないですか。自分が今何を感じているかを見つめる視点と、それを受け入れながらも押し殺していく視点、ちゃんと押し殺せているかどうかを見極める視点が必要なので、脳の消費カロリーはかなり高いですね。特にその調整がうまくいってないときは、その目線を多く持っていないとなかなか難しいというか。ただそういうことを現場でなくすために、自由になるために、役作りの時間があったり、事前の準備があるんだと思います。

福原さんの視点と僕の視点をすり合わせた

――今回演じた彰について、「人間ではない、自己が一部欠如した愛に溢れた妖怪のようなイメージ」とコメントされていましたが、どういった部分からそう感じられたのでしょうか。

人間性というか、人間味がないじゃないですか。自分がこれから死にに行くとわかっているのに、人に対して希望だったり、「生きていかないといけないんだよ」と正しいことを植え付けていくことができる人っていないと思うんですよ。僕だったら自分が生涯を終えようとしているときに、自分のやりたいことやりたいなと思いますし、人に対して正しく接する自信が全くないから。もしかしたら彰からすると、僕たちのような人間のほうが妖怪なのかもしれないですけどね。ただ妖怪に対しては、僕はすごく親しみがあるというか、好きな種族なので、愛情を込めてこういう表現をしています。

――確かに、すごく残酷でもありとても優しくもあり、一筋縄では飲み込めない部分がありますね。

それこそ途中で神様という言葉が出てきますけど、彰はそういう境地に立たないといけなかったんだろうなと思います。だからこそ人間らしい部分がぽろっと出る瞬間がいいんですよね。そこに百合も悔しさを感じたり、喜びを感じたりするんですけれど。

――百合を演じた福原遥さんのコメントでは「撮影入る前にたくさんお話させていただいた」とありましたが、どういうお話をされたんですか?

こういうテーマなので、日本の戦争を語る上で諸外国から見るとどう映るのかと考えたときにもちろんリスクもあるわけですし、言ってみれば僕と福原さんが矢面に立つ立場なので。だったらやることはちゃんとやりたいし、自分たちの考えを伝えておきたいというような思いがあって、百合を演じる福原さんの視点と、特攻隊の彰を演じる僕の視点をすり合わせていきましたね。

――事前にそういったことを話せると、現場でもやりやすさがあったりするのでしょうか?

全然違いますね。もちろんすべて完璧に準備できるような環境と時間があったり、余裕があったらそれは幸せですけども、やっぱりそういう現場ばかりではないので、できる限りのことをやっていくしかなくて。ただ今回は福原さんもお忙しいのに、ちゃんとすり合わせする時間を設けていただけたのはとてもありがたかったです。

自分の肌感覚で経験してきたものが一番信じられる

――撮影の中で印象的なことはありますか?

今もそうですけど、やっぱりこの時代を生きる人たちが考えていることって、考えたくないことばっかりなんですよね。だから本当にいろんな議論をしましたし、それこそ嫌われてもいいやと思って発した言葉もありました。この特攻隊という役を演じるからには、何も考えないで作っているように思われるのはイヤですし、大切にしないといけない部分があったので、全体を通して監督やそばにいるスタッフさん、キャストのみなさんと話していました。

――一丸となっていいものを、誤解のないように伝えるためには話し合うことが必要だったんですね。

言ってみたら、この作品が僕たちの経歴になっていくわけですから。その作品をよくしたいと思うのは、なんら不思議じゃないと思います。

――映画を楽しみに待っているみなさんへのメッセージでは「今作を観た後に勉強をし始めるきっかけになることを望んでいます」というコメントがありましたが、水上さんが作品などとの出会いが何かを学ぶきっかけになったり、刺激を受けたことはありますか?

僕は映画、ドラマのような作品に人生を変えられた経験がないんです。人によっては作品で動かされることあると思うんですけれども、僕は人のことを変えられると思ってないですし、むしろ変えられると思って作っているのはちょっと勘違いしている部分があるのかなと思うところもあるんです。やっぱり映画、ドラマ、文学はエンターテインメントというか、娯楽であり嗜好品で、きっかけに過ぎないし、そこからがスタートなんだと思っています。それに僕が作品を見て感化を受けるポイントって、役者ならではだと思うんですよ。「この人はこういう解釈でもってこの役のことを見てるんだな」とか、「この人、適当にやってるんだろうな」「本当に素晴らしいな」とか、やっぱり人を見ちゃうんですね。だから実生活で目の当たりにする人だったり、実際に見た景色、現象、聞いた言葉みたいなものが、僕の中で圧倒的に生きているというか、僕を形成しているものってそれでしかないというか。自分の肌感覚で経験してきたものがやっぱり一番信じられます。

水上恒司さんから学生のみなさんに手書きのメッセージ!

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PROFILE

水上恒司

1999年5月12日生まれ、福岡県出身。主な映画出演作に『弥生、三月-君を愛した30年-』(20)、『望み』、『ドクター・デスの遺産 -BLACK FILE-』、『新解釈・三国志』(20、『そして、バトンは渡された』(21)、『死刑にいたる病』(22)、『OUT』(23)などがある。現在はNHK連続テレビ小説「ブギウギ」に出演中。

映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』12月8日(金)全国ロードショー

親や学校、すべてにイライラして不満ばかりの高校生の百合(福原遥)。
ある日、進路をめぐって母親の幸恵(中嶋朋子)とぶつかり家出をし、近所の防空壕跡に逃げ込むが、朝目が覚めるとそこは1945年の6月…戦時中の日本だった。
偶然通りかかった彰(水上恒司)に助けられ、軍の指定食堂に連れていかれる百合。
そこで女将のツル(松坂慶子)や勤労学生の千代(出口夏希)、石丸(伊藤健太郎)、板倉(嶋崎斗亜)、寺岡(上川周作)、加藤(小野塚勇人)たちと出会い、日々を過ごす中で、彰に何度も助けられ、その誠実さや優しさにどんどん惹かれていく百合。
だが彰は特攻隊員で、程なく命がけで戦地に飛ぶ運命だった−−− 。

※嶋崎斗亜さんの「崎」は、正しくは「立つ崎(たつさき)」です。

映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』公式サイト

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取材・文/東海林その子
撮影/米玉利朋子

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食べることと寝ることが大好き。休みの日は家にこもって、ひたすら映画やドラマを見たり、漫画や雑誌を読むのが幸せ。

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