話し上手になるための8つのステップ ~言葉には3つの法則がある~【世界の古典と賢者の知恵に学ぶ言葉の力】 #Z世代Pick
こんにちは。Z世代ブックピッカー・まえれなです。
みなさんは話し上手になりたい!と思ったことはありませんか?
初対面の人と話す時や、プレゼンで大勢の前で話す時など、「もっと上手に話せたらいいのに」と感じる人は多いのではないでしょうか? 様々な実用書を読んで実践してみても、それでもなかなか上達しない....なんてことはありませんか?
『世界の古典と賢者の知恵に学ぶ言葉の力』の著者であるシン・ドヒョン氏は、話し上手になるということはどういうことか、以下のように述べています。
「話し上手」とは、単に話術に長けているというより、絶えず自分を省みて成長し、他人に関心を傾けて理解し、その場の状況を読み取る目を備えた、総合的な力を指す。つまり、「言葉の勉強」というのは、その境地に至ろうとして努力する過程のことだと言っていい。
話術に関する本はすでにたくさん出回っているが、そのほとんどは実用書だ。そのため、どうしても中身は単調になる。話し上手になるための努力の過程をすっ飛ばして、名スピーチの実例やテクニックの紹介に終始し、ただ言い回しの問題にとらわれているために、どんな意味を言葉に込めるのかという、最も肝心な点を見逃している場合が多い。
『世界の古典と賢者の知恵に学ぶ言葉の力』では、話し上手になるために必要な自分磨きのための8つのプロセスを紹介しています。ここではそのうちの1つを一部抜粋してお届けします。
第八章『自由』
言葉には3つの法則がある。
考察すること、根拠があること、実践することだ。
----------墨子
墨子(BC479―381年)。中国戦国時代の哲学者。諸子百家の一つ、墨家の始祖である。「兼愛(平等な愛)」を主張して被支配階級を代弁し、天意に奉ずるなど宗教色も濃かった。キリスト教思想と重なる部分も多く、中国の思想家・梁啓超は墨子を「小さなイエス」と呼び、韓国の文益煥牧師は「墨子とイエスは双子」だと述べた。
----------引用文出典:『墨子』
話をするときには、次の3つを念頭に置くべきだ。まずは考察する。つまり深く考えてから話すこと。考えなしに吐き出した言葉は、相手だけでなく自分も傷つける。次に、根拠が必要だ。考察は事実に基づいてこそ意味を持つからだ。最後に、言葉には実践が伴わなければならない。
正義を実践していない人が、正義について美辞麗句を並べながら筋の通った演説をしても、ますます滑稽に見えるだけだ。言葉は実践によって完成される。一時の出会いであればともかく、長く続く関係なら実践することが重要になる。
人は自分の過ちには甘いが、他人の過ちには厳しい。あなたが何気なく言ったことでも、それを守らないでいると、相手はすぐにそれに気づくものだ。10言ったうちの7つ守れば、あなたは自分を信頼に足る人間だと考えるが、相手はあなたが守らなかった3つに注目し、信頼できない人間だと判断するだろう。
それほど言葉とは恐いものだ。もっともらしい話をいい気になって振りまけば、いつかは蒔いた種を刈り取らなければならなくなる。
■実際に読んでみた感想
「一つの言葉には、語り手と聞き手の両方の人生が込められている」という本文に入る前の著者の言葉で私はこの本に出会えたことに感謝した。私達は日々、どんな時でも言葉を使って暮らしている。人々とコミュニケーションをとるとき、何か書類を提出する時などさまざまな環境状況において言葉を使わずに生活することはまずないだろう。
そんな時私達はいつの間にか何も考えず言葉を発していないだろうか。誰かと話をする時必ず語り手と聞き手という立場が発生する。その時にどういった解釈をするのかは人それぞれである。語り手の話す内容を必ずしも聞き手が肯定することはできないとしても理解することはできる。
そうしたことを改めて意識して賢者の知恵から学ぶことができるのがこの本である。今本屋に出ている話術に関する本はたくさんあるが、言葉の使い方を根本から変える方法を提示してくれる本は他に見たことがない。この本を読むことで、自分の言葉の使い方をふりかえり、自分と世の中を変えるために言葉を手段として使えるようになりたいと思う。(まえれな)
『世界の古典と賢者の知恵に学ぶ言葉の力』
定価 : 1,650円(税込)
頁数 : 224頁
ISBN : 978-4-7612-7488-7
発行日 : 2020年4月15日
■著者情報
シン・ドヒョン
人文学者。大学で哲学と国文学を専攻。幼いころから哲学を学び、東西の古典に親しんできた。世の中を変える勉強と自分を変える勉強は同時に進めるべきで、そうしてこそ本当の変化がもたらされると信じる。その第一歩として、“言葉の勉強”をはじめ、その成果を本書にまとめた。
ユン・ナル
ソウルで高校の国語教師を勤めながら、哲学をはじめとして人文学の勉強にもいそしみ、エッセイを執筆・発表している。他人の視線にとらわれず、新しく深みのある文章を書くために、日々努力している。
米津 篤八
朝鮮語・英語翻訳家。早稲田大学政治経済学部卒業後、朝日新聞社に勤務。退職後、ソウル大学大学院で朝鮮韓国現代史を学び、現在は一橋大学大学院博士課程在学中。翻訳書に『言葉の品格』『言葉の温度』(光文社)、共訳書に『チェ・ゲバラ名言集』(原書房)などがある。
























