「自分の想いを怖がらずに発信する」 多くの方に“美”を提供するために!日々商品開発に挑む花王の先輩社員のお仕事とは

「将来の“なりたい自分”がまだわからない」という悩みを抱えるみなさんに、いろんな企業で活躍する先輩たちの姿を通してロールモデルを見つけてもらう企画「#先輩ロールモデル」。
今回は【花王株式会社】で働く先輩社会人にインタビュー。
化粧品の商品開発を担当している先輩社員に、具体的なお仕事の内容、花王での働き方、学生時代や就活のことなど、様々なお話を伺いました!
2020年 新卒入社
化粧品の商品開発を担当。消費者調査や商品設計など商品開発に関わる全般を担当しており、化粧品を通じて多くの方々に「美」を提供している。
――まず自己紹介と今の仕事について教えていただけますか?
花王株式会社の宮尾健吾と申します。私は2020年、ちょうどコロナ禍のタイミングで入社し、今年4年目になります。花王の化粧品事業部門で化粧品ブランドに携わっており、その中で商品開発担当をしています。
――商品開発に関して、具体的な仕事内容や1日のスケジュール感を教えてください。
私は“UNLICS(アンリクス)”という“Z世代男子”に向けた花王の新しい化粧品ブランドと、“suisai(スイサイ)”というスキンケアブランドとを担当しています。
商品がまだできる前の企画段階から発売時の打ち出し方まで、全体を担当しています。具体的には“世の中ではこんなニーズがある”という調査から、商品を販売する際の容器や外装など、皆様の手に届くところまで携わっています。

――市場調査などマーケティング寄りのお仕事という認識で合っていますか?
そうですね。市場調査もしながら、“こんな商品があったらいいな”と目標を設定し、研究者の方々とディスカッションをして実際に商品を形にしていきます。そして、開発担当として、発売後もその商品の売り上げやお客さまの評価などを検証することも仕事のひとつです。
――今までで一番印象に残った仕事は何ですか?
先述のUNLICS(アンリクス)というZ世代男子向けの新ブランドを担当していることでしょうか。“男性もメイクを楽しんで良いんだ!”という、今の時代に沿った新しい切り口のブランドということもあり、前例がなくすべてが新しいという点が開発をしていて楽しくワクワクします。

――UNLICS(アンリクス)に関するお仕事を詳しく教えていただけますか?
UNLICS(アンリクス)の商品開発にあたって、調査の一環として月1回インフルエンサーの方と定例会を行い、生の声を実際にもらっています。私自身も化粧品に興味があって花王に入社しましたが、ディスカッションをするなかで美容に対する感度の高い男性が多くいらっしゃるのだとわかりました。
――大企業のマーケティング調査といえば大規模にデータを集めることを想像していましたが、ひとりひとりの声を聞いているのですね。
やはり、まだまだ美容に対する感度が高い男性の人口はそこまで多くないので、数値面で測ることが難しく、ひとりひとりの意見を深掘りして商品開発に活かしている段階です。
――今までの仕事の中で一番難しい思ったことは何ですか?
今の時代、似たような商品がたくさんある中で“どう差別化していくか”というのが難しい仕事だと感じます。例えば、UNLICS(アンリクス)に関しても、多くの男性は今あるユニセックスブランドや女性ターゲットのブランドで満足をしているけれど、話を深く聞いていくと小さな不満やニーズがあるということがわかりました。そう言った意見を取り入れてどのように差別化し、商品開発を進めるかが腕の見せ所かなと思っています。
――具体的に“差別化”に関して工夫されていることはありますか?
弊社の商品はブランド別に個性がしっかりあるものばかりなのですが、そのブランドに対する想いまでしっかりと商品に結びついている点ではないでしょうか。
また、花王は日用品も化粧品も扱っているメーカーなので、例えばヘアカラーブランドと化粧品ブランドでコラボをしたり、成功事例やお客様の声を共有して商品開発に活かし差別化していたりもします。

――宮尾さんの仕事における“マイルール”を教えてください。
私は“自分の想いを怖がらずに発信する”ことを大切にしています。
――具体例はありますか?
例えば、UNLICS(アンリクス)は現在20代の社員が中心となってブランドを作っているのですが、それはきっと“男性メイクが当たり前の社会にしたい”という自分の想いを会社に伝えられたからだと思っています。その想いを受け入れてくれる組織風土や環境があることもありがたいことだと感じますね。
――花王で働くうえで(特に商品開発の仕事に関して)向いている人や求められるスキルは何だと思いますか?
花王で働いていて思うことは、優しい方が多いということです。穏やかで話しやすい方が多い印象ですが、みなさん内なる闘争心や自分の意志を強く持っている方が多いとも感じます。
商品開発の仕事に関しては、企画から開発までいろいろなタスクを進行していかなくてはいけないので、スケジュール管理がしっかりできる方が向いていると思います。社内の方だけでなく、デザイナーさんなどの外部の方々といった多くの人の間に立って舵取りをしていくことが多いので、“周りを巻き込んで物事に取り組めるスキル”が求められるかと思います。
実は1つの商品に対して、商品開発はほぼ一人で担当していることが多く(上司の方のサポートはある)、アイデア出しから企画に落とし込むところまで自分でものすごく考えないといけない。なので、日常的にアイデアを考えるのが得意な方は向いていると思います。

――宮尾さん自身、アイデアを生み出すために日常的に工夫していることはありますか?
“外に出る”ということは意識しています。それが消費者のことを理解するための一番の近道だと思うからです。アイデアを生み出すためにやっているわけではありませんが、私はレコードが好きでレコード屋さんを巡ったりします。自分の趣味の活動をするなかで“この点は化粧品に活かせるかもしれない”と思うことがあったりしますね。
――具体的にはどのような点が活かせると思ったのですか?
レコードって、若い世代の間でブームが再燃してきているのですが、ジャケットデザインで手に取られるかという要素がすごく大きいです。あとは、レコードのレトロな部分に新しさを感じます。そういった点(デザイン面や感情面)も化粧品づくりに活かせるのかなと思っています。
――一見関係なさそうなことから、アイデアが生まれてくることもあるんですね。
そうですね。例えば、弊社の化粧品ブランド“Milano Collection(ミラノコレクション)”。これは、宝石のようにキラキラした容器が印象的なのですが、実は当時の商品開発担当者の方がイタリアのミラノへ行ったときに、街の美しさにインスピレーションを受けてそれを商品に活かしたそうです。
この事例に限らず、プライベートで感じたことや思いついたアイデアが仕事に活きることはあると思います。
――学生時代にやっていた活動や力を入れていたことは何ですか?
学業もプライベートもとにかく楽しんでいたと思います。大学では経営を専攻して、商品開発のゼミに入っていましたが、その際に産学連携事業の一環で国内の大手電機メーカーと1年間一緒にプロジェクトを進めました。
――ゼミで電機メーカーの方と商品開発をされた経験が今のお仕事に繋がっているのですか?
そうですね。私自身、元々ものづくりに興味があって商品開発のゼミに入りました。水のブランドで、見た目は水なのに味が付いているものがありますよね。それにとても感動をしまして。“これだったら水を飲んでいると思わせながら、ジュースが飲めるな!”とワクワクしました。(笑)こんなふうにものづくりで人を感動させたり、笑顔にさせたいと思い商品開発の仕事に興味を持ちました。
――日常でも感度高く生活されていることが伝わってきました。では学生時代宮尾さんが一番力を入れたことは何ですか?
さきほど申し上げたゼミでの産学連携のプロジェクトを頑張っていたので、就職活動でもよく話していました。
私が携わっていた電機メーカーとのプロジェクトでは、海外の安くて品質も良い製品がたくさん出ている中でどのように差別化するかという課題があったのですが、学生ならではの視点で一生懸命考えていましたね。
2週間に1回ほどその電機メーカーに伺い、アイデアを持参したり、そのアイデアをもとにWEBで調査をしたり、企業の商品開発の方とマーケターの方と一緒に商品の構想を練ったり、と様々なことを経験できた1年間でした。
――そのプロジェクトを進めるなかで印象に残っているエピソードはありますか?
企業の商品開発をするにあたっては、“なんとなくこれがいい”ではなく、しっかりエビデンスを持って提案しなければいけないのだと思った点でしょうか。“なぜそう考えたのか”ということをたくさん聞かれましたが、私自身うまく答えられなかったことも多くあり、これが学生と企業で働くことの違いなのだなと気づき、印象に残っています。
――就職活動についてもお伺いします。多くの企業を受けられたと思いますが、花王に入社を決めた理由は何だったのでしょうか?
入社を決めた理由としては“感性的”な部分と“理性的”な部分、両方の側面を持ち合わせてものづくりに携われると思ったからです。
花王は化粧品だけでなく日用品も両方広く扱っているので、いつか日用品の商品開発やマーケティングに携わりたいと考えたときに、その道に進むこともできるなと思いました。社内で色々なキャリアを経験できると思ったので、入社を決めました。

――では、今の学生さんに向けて就活前にこれはやっておいた方が良いと思うことはありますか?
1つ目は自分についてよく理解をすることです。エントリーシートなどを本格的に書く前に、一度必ず整理した方が良いと思います。就職活動が本格化すると、3週間ほどで将来働くであろう会社を見極めなくてはならないので、始まる前にしっかり自分を理解することは大切だと思います。
2つ目はとにかく学生生活を楽しんでほしいと思います。学生時代にしかできない色々な経験をして、笑ったり泣いたり様々な感情を味わうことが大切なのかなと思います。
――最後に宮尾さんから大学生に向けてメッセージをお願いします。
みなさんが今学生生活で経験していることは、その人しか経験していないオンリーワンのものだと思います。これまでの様々な経験で自分自身がどんな感情を抱いたか、思い出していけばオンリーワンの回答になると思います。全ては自分がどう考え、感じ、行動したかということなので、それを振り返って自分に自信を持って学生生活や就職活動に臨んでいただけたらと思います。
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取材:清水 碧
文:まえれな
編集:学生の窓口編集部
取材協力:花王株式会社























