【大学生×アスリート選手】競輪選手ってどんな職業? スポーツに励む大学生が現役選手に直撃インタビュー!

学生の窓口編集部

PR 提供:公益財団法人JKA
お気に入り!

あとで読む

時速70kmもの速さで駆け抜ける競輪。圧倒的なスピードで競い合う競輪選手だが、未経験から選手を目指した人や別の仕事を経て選手になった人など、意外なキャリアを持つ選手も少なくないそうです。今回は、スポーツに励んでいる大学生から現役の競輪選手に率直な疑問をぶつける座談会を実施! 競輪ならではの魅力に迫っていきます。

参加したのはこの方!

須田さん

商学部2年生。北海道出身。近所に住む先輩に誘われて5歳からアイスホッケーを始め、アイスホッケー部がある都内の大学に進学。

教えてくれたのはこちらのお二人

梅田 加津也 選手

福岡県出身。高校生の頃に競輪選手を志すも怪我で断念。その後トレーナーとしてアスリートのサポートをしていく中で情熱が再燃、長年の夢をかなえ競輪選手に。

戸田 瑞姫 選手

茨城県出身。中学高校の6年間はソフトボール部。父の影響で競輪に興味を持ち始め、高木真備元選手(2022年5月引退)に憧れてガールズケイリン*選手に。

*ガールズケイリン:2012年7月1日から行われている女性選手による競輪の愛称。

競輪選手になるまでは、実は野球や空手など別のスポーツをしていた!競輪と関わるきっかけとは

今日はよろしくお願いします! お二人は現役の競輪選手ということですが、何かほかのスポーツなどをされていたんですか?

私は4歳から小学4年生まで空手を、中学高校ではソフトボールをやっていました。私の父が競輪好きで、よくいろいろな競輪場に連れて行ってもらっていたので、競輪自体は子どもの頃から身近でした。

僕は子どもの頃からずっと野球をやっていました。ただ高校2年の時に足を怪我して半年程リハビリをして……チームに復帰したとき、大きな壁にぶつかってしまいました。そのタイミングでたまたま友人経由で競輪と出会いました。ちなみに須田くんは、大学でスポーツをしてるんだよね?

僕は地元の先輩に誘われて5歳からアイスホッケーを始めました。今はアイスホッケーができる大学に進学しています。ずっと競輪とは別のスポーツをされていたようですが、競輪選手になりたいと思ったきっかけはあるんですか?

僕は膝の手術を2回することになってしまったので、一度は競輪選手を諦めてアスリートのトレーナーの仕事を7年ほどしていました。ただ、トレーナーとして参加したある水泳大会で、有名選手が決勝戦前のウォーミングアップをされている姿を見て、自分の中にアスリートとして生きていきたいという気持ちがまだあることに気付いて、もう一度、競輪選手を目指すことを決めたんです。

競輪とは?

まずは日本競輪選手養成所に入るための試験から!未経験でも、試験に合格すれば養成所へ

競輪選手になるためには、どのようなステップがあるんですか。

僕の場合は、各競輪場で開催されている『愛好会』に参加しました。乗り方やトレーニング方法等を教わり、入所試験準備をする会です。そこで、マンツーマンで面倒を見てくださる師匠を見つけました。競輪は師匠制度があります。師匠と一緒に、養成所の試験に向けて準備していきます。

平塚競輪場でも愛好会を実施中! 詳しくはコチラ

まずは愛好会に問い合わせることから始めたんですね。たくさん教えてくれる師匠がいるのは安心できる感じがします。僕は今、寮に入っていて早朝3時半起きで4時半から練習しているんですけど、養成所での生活はどんな感じなんですか?

養成所の受験をするために、愛好会へ問い合わせ、その後養成所の入所試験(自転車競技経験がない人が受ける適性試験と、自転車競技経験がある人が受ける技能試験)を受けるといった流れがあります。私は適性試験で合格し養成所へ入ったので、最初の養成所での生活は自転車に慣れず、ついていくので精いっぱいでした。自転車競技経験者に比べると圧倒的に自転車に乗ってきた時間や能力が足りていないから、とにかく食らいついて行くしかなく、そこが一番大変でした。

いざ養成所へ!
共同生活、食生活など環境の変化を乗り越えるために心がけたことは

試験に受かって入所した後もプロの選手になるための試験(国家資格:競輪選手資格検定)に合格するまで、みっちりと教えてもらえるんですね。でもすごく大変そうです……。

養成所のカリキュラム自体が、一番強くなれるメニューを組んであるので、安心です。訓練が早く終わったら、翌日のメニューもこなせるようにケアの時間にあてていました。がちがちに決められすぎず、ある程度の自主性があったのでルーティンに入ってしまえば、10ヵ月間の集中できる有意義な時間でしたね!

私は……大変でした(笑)。思い返すと楽しいこともあったんですけど、同期と養成所の話になると「もう養成所に戻りたくない(笑)」という話で盛り上がります。10時消灯で、テレビも消えちゃうんです!

そうそう! 映画のテレビ放送が全部観られないんだよね(笑)

ですよね。練習より規律ある生活も大変で、みんなで励まし合いながらお菓子を食べたりして……。そういう話で、同期と振り返っては大笑いしています。でも、その10ヵ月で学んだことが、今活きているので、選手になって走れているのは養成所での日々があったからだと思います。

養成所生活とそれまでの生活とでは一変したと思うんですけど、どんなことを一番大切にしていました?

養成所生活は、とにかく規則を守ることを意識していましたね。実は布団を畳んで端の角をちゃんと揃えられているかまで、きちんとチェックが入るんですよ。でも自分の集中力が乱れてくると、そういう細かいところに乱れが出てくる。パーソナルなルーティンをきちんと毎日こなすことも大切なことだと感じましたね。

私は人間性を磨くことですね。技術面より挨拶や礼儀に関してはしっかり指導するから、と師匠に言われていたので。プロの選手として、人間性をちゃんとしなきゃと思っていました。

日本競輪選手養成所について

気になる競輪選手の“向き不向き”問題競輪選手に向いているかどうかは「気持ちの強さ」次第!?

ちなみに、どんな人が競輪選手に向いているんでしょうか?

自分を追い込むのが好きな人は向いていると思います。特に技能試験の一次試験を突破するにはとにかく自転車のタイムを上げることだけ。上位に入りさえすればいいので、運動をやってこなかった人でも自分を追い込んでいける能力があれば、2~3年もすればある程度走れるようになります。

私は適性試験だったのですが、何かしらの運動をしてきた人ならば、受けてほしいです。一次試験は垂直跳びと背筋力と長座体前屈なので、運動した経験があれば通過する可能性は高いと思うんですよね。

結構、他のスポーツをやっていた人も、吹奏楽部とか運動部じゃなかった人なども競輪選手にはいるんですよ。同期の金田涼馬選手は元吹奏楽部です。競輪には見た目以上のパワーを秘めている選手もいます。

ついに念願のプロデビュー!競輪選手はプライベートも充実

プロの選手になってからは、どういう生活になるんですか?

競輪選手は少なくとも月に2回はレースに出ることができます。レースに1回行くと、平均4日は競輪場の宿舎に泊まり込みになって、ずっと競輪場で過ごすことになります。

レースの無い期間はどう過ごしているんでしょうか。

開催が終われば、次のレースまで逆算しながらトレーニングなどをしていきます。朝6時から選手同士でグループ練習しているところもありますが、行くか行かないかは個人に委ねられているので、時間の調整は自分次第ですよ。

私の場合は丸一日を完全に休んでしまうと、次の日の練習が逆にきついので、完全休暇はあまりとらないです。自転車に乗らない日もありますが、軽くジムには行くので、家に閉じこもりっぱなしということはないです。ただ、時間の融通は効くので、地元の友達に会う時は私が時間を合わせることが多いです。

大学生が一番気になる質問を!ぶっちゃけ“競輪選手の収入面”ってどうなの?

自由になる時間が意外と多そうで驚きました! その分、自己管理が大切なんですね。ところで……踏み込んだ質問になっちゃうんですけど、ぶっちゃけ収入面ってどうなんですか? プロスポーツ選手って、不安定なイメージもあるので……。

わかります、気になりますよね(笑)。競輪の場合は必ず月に2~3本の開催に参加できるので、怪我をせずに走っていれば生活に困るようなことないです。

私はガールズケイリンの選手としてデビュー2年目に入るんですけど、1人暮らしには全然問題ないくらいの収入はありますね。この間、1年で稼いだお金で車を買ったんです。自分のお金で自分の好きな車を買えたのは、モチベーションにもつながりますね。

僕は2年目ですけど、やっぱり車が選手になってから一番大きい買い物だったかも。実は東京で一人暮らしをしていたときは車を持つということ自体考えたことも無くて、運転免許も無かったんですが、選手になってから免許を取りに行きました!

プロになってからも、運転免許を取りに行けるくらいにスケジュールを自分で組めるんですね。それに1年目、2年目で車を買えるなんて、夢がある!

競輪選手としての生き方 平均年収も紹介!

競輪選手としての今後の目標とは

今後、競輪選手としてどんな活躍をしていきたいですか?

上位のS級に上がることが今の目標です。デビューしたてのころは調子が良かったんですけど、肋骨を痛めてしまい、そこから歯車がずれてきてしまって……。競輪は着順で競走得点が得られるので、ひとつでも良い着を取り、平均競走得点を上げていつかビッグレースで優勝できるようになりたいです。そして理想を言えば、めちゃくちゃ強い選手として活躍して、強いまま引退していきたいですね。

ガールズケイリンでは平均競走得点50点以上が強さのボーダーなので、近い目標は50点を超えること。ただ、そこを気にしすぎないようにもしています。50点を超えていた時期もあったんですが、毎回レースで着順がいいわけでもなくて、成績のアップダウンも結構あったんですよ。着順が悪いとテンションも下がっちゃって……。点数を気にしないくらい思いっきり行きたい気持ちもあるんです。でも、50点以上の人と40点台の人の差も感じているので、うまく気持ちのバランスを取りながら目指していきたいです。将来はオールラウンダーな選手になりたいので、いろいろなことを考え、いろいろなことを試して、一緒に走る選手から「戸田は何をしてくるかわからない」と思われるような選手になりたいですね。

競輪選手としての生き方 平均収入も紹介!

スポーツをしている大学生をはじめ、
就活を考えている学生に現役競輪選手からのアドバイス

僕は一度就職をしたので、競輪を諦めた時もありました。けれど、一回は進んでみないとわからないことも人生ってあるんですよ。一生懸命にやっていればその中で見えてくる道があって、その岐路に立った時には思いっきり自分が信じた道を進んでみたらいいと思います。そっちに行きたい“けど”って、“けど”が付きまとってしまうと思うんですが、がむしゃらに進んでいれば絶対に新しいものが見えてくるはずです。

やりたいことをやったほうが、絶対にいい。小さいころから、いつもやりたいことをやらせてもらっていたので、本当にやりたいと思っているなら、もったいぶらずに絶対にやった方がいい! ガールズケイリンの道に進むことを決めたとき、父は「絶対に行け!」と応援してくれたんですけど、祖父や祖母からは「無理じゃない?」と止められていて。でも、やってみなければ分からないと思ったし、始めてもいないことに反対されたくなかったんです。一歩を踏み出してみなければ分からないことって人生たくさんあると思うので、自分が思い立ったらその方向に進む、っていう気持ちが大事なんじゃないかと思います。

お二人とも努力を惜しまない印象で、仕事をする上でポジティブさってとても大事なんだと分かりました。自分の気持ちと頑張り次第ですね。僕もしっかりと“自分のしたいこと”に進んでいけるように頑張ります!

自転車競技経験の有無に関わらず挑戦できるところが魅力の競輪選手。梅田選手、戸田選手をはじめ、他競技から競輪を目指す選手もいるので、要チェック!

【日本競輪選手候補生募集!】
男女ともに「一般試験」は、自転車競技や他競技の世界規模の大会で優秀な成績を収めた者を対象とする「特別選抜試験」を、6月1日(木)から募集スタート! 「一般試験」は男子70名程度、女子20名程度、「特別試験」は男女ともに若干名を募集します。

■応募受付期間
<一般試験>2023年6月1日(木) 午前10時~2023年8月21日(月) 午後5時
<特別選抜試験>2023年6月1日(木) 午前10時/2024年3月15日(金) 午後5時

■応募申請方法
電子申請と併せて紙媒体にて郵送による応募が必須となります。
詳しくは日本競輪選手養成所の公式HPをご確認ください。

候補生募集について詳しくはこちら

ガールズケイリン公式サイト

初心者向けサイト:けいりんマルシェ

取材協力:平塚競輪場

提供:公益財団法人JKA

関連記事

「将来を考える」カテゴリの別のテーマの記事を見る

編集部ピックアップ

学生の窓口会員になってきっかけを探そう!

  • 会員限定の
    コンテンツやイベント

  • 会員限定の
    セミナー開催

  • QUOカードPayが
    貯まる

  • 抽選で豪華賞品が
    当たる

一歩を踏み出せば世界が変わる無料会員登録

あなたのきっかけを探そう

気になる #キーワード をタッチ

テーマから探そう

あなたへのきっかけが詰まった、6つのトビラ

会員登録でマイナビ学生の窓口をもっと楽しく!

閉じる
マイナビ学生の窓口に会員登録(無料)すると、
お気に入り機能などを利用してもっと便利にご活用いただけます!
  • 抽選で豪華賞品が
    当たる

  • 会員限定の
    学割でお買い物

  • 会員限定の
    セミナー開催