『今やっと生まれたよ』 恋愛感情が生まれた。 彼と出会って10年の歳月がたった今、生まれた。|「#Z世代の目線から」エッセイコンテスト7月

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「#Z世代の目線から」エッセイコンテスト7月
特別掲載:『今やっと生まれたよ』庄司光織 さん

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恋愛感情が生まれた。
彼と出会って10年の歳月がたった今、生まれた。

いや、もうずっと前からこの生暖かくて、割れやすい、小さなシャボン玉が心の中でプカプカ浮いていたのかもしれない。

彼は小学校からの幼なじみで、私が転校した先の小学校で1番初めに話しかけてくれた男の子だった。人見知りな上に感情が豊かでない私にとって、彼は貴重な存在で、彼が話しかけてくれたから私はすぐにクラスに溶け込めることができた。

中学に入った時も、彼はわざわざ私のクラスに話しかけに来てくれた。彼がいたから私は焦ることなく日常を送ることができたし、何かと暇な日があれば彼と遊べばいいと思っていた。

高校は彼とは別だった。日常生活の中から彼が消えてしまうことに違和感を感じたが、彼とは塾が同じだったので、会う頻度はそれほど変わらなかった。だから、案外大丈夫だった。

大学になった。彼とは別の大学であったが、なんとなく彼と会う頻度は変わらないだろうなと勝手に思っていた。でもそれは安易な考えだった。彼のクシャクシャな笑顔はどこにもなく、残されていたのは、彼が高校生の時に飼い始めた犬のマメコだけだった。

マメコは、今子供を産もうと頑張っている。全身に力をいっぱい込めて頑張っている。

その姿に私は涙が出た。

その時、シャボン玉が弾けて、生まれた。

なぜ私は気が付かなかったのだろうか。彼がこんなにも自分のために頑張ってくれていたことに。そしてそんな彼にどれだけ惹かれていたのかということに。

私はマメコが産んだ小さな子犬を抱いて彼の写真の前に座った。

「今やっと生まれたよ。」


著者:庄司光織 さん
学校・学年:慶應義塾大学 1年
著者コメント:私は中学から片思いしている人がいます。その人とはずっと友達だと思っていたのですが、ある時彼が外国に留学に行った時、ポッカリと何かが大きな穴が開いた感覚がしました。私はそれまで男女問わず友達だと考えて過ごしたいような人だったので、男の子1人にこんなにも感情を抱いていたことに気がつきませんでした。そんな自分の経験から、感情に鈍感な女の子が実際に動物が物理的に出産する様子を見ることで初めて恋愛感情に気がつくように描写しました。

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編集部:ベッシー

編集部:ベッシー

昔ながらの大学生活でイメージされるような大学生活を謳歌し、就職活動はちゃんとやらず、社会人のスタートではつまづき、いろんな会社を転職しながらキャリアビルド。学生や若い人のチャレンジを応援したい、頑張れる場を提供したいという想いを持って編集部で活動中。伝えたいメッセージは「自分で考え、自分で動き、人にはどんどん頼りましょう」

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