河野景子「すごくたいへんなとき、へっちゃらなフリしてました」#ボクらの時代コラム

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様々なジャンルで活躍する著名人の方々によって繰り広げられるトーク番組『ボクらの時代』。あえて司会者を置かない本番組では、ここでしか聞けないトークが盛りだくさん。人生の先輩であるみなさんのお話は、きっと学生のみんなにきっかけやヒントを与えてくれるはずです。

フジテレビ提供

1月30日(日)に放送された『ボクらの時代』では、元フジテレビアナウンサーの山村美智さん、河野景子さん、近藤サトさんが登場。退社後も親交のある3人が、アナウンサー時代の思い出や退社後のこと、家族や今後の生き方についてなど、幅広いテーマで語り合いました。

アナウンサーを演じている感じだった


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1980年にフジテレビに入社し、伝説的バラエティ番組『オレたちひょうきん族』で“初代ひょうきんアナウンサー”として活躍した山村さん。退社後は女優に転身した山村さんですが、もともとアナウンサーではなく女優になりたかったんだそう。

「大学4年の時に東京キッドブラザーズという劇団に入って女優をやってたんだけど、母から『1年だけ』と言われていたので1年でやめて。実はその前の年に母校の教師の内定をもらっていたのに、それをお断りして劇団に入ってたから『母校に行こうかな』と思ってたんだけれども、ふと『そうだ。“女優に近い形の普通の仕事”といったらアナウンサーかな』と思い立って」、電話した結果、たまたま翌日消印有効で募集をしていたフジテレビに応募することができたと話す山村さん。

そんな山村さんは、「『ひょうきん族』みたいな番組をやるときは、ある意味舞台のような気持ちでやっていたので、すごく嫌なことをされても『これは芝居だ』と思って、どこかで自分はアナウンサーを演じている感じだった」といい、「舞台のような気持ちでやってたからできたのかもしれない」と当時を振り返っていました。

海外に行けるんだったらアナウンサーになりたいと思った


フジテレビ提供

一方、1994年にフジテレビを退社し、現在フリーアナウンサーで「河野景子のことばのアカデミー」を主宰している河野さんは、アナウンサーを志したきっかけについて、『なるほど!ザ・ワールド』(フジテレビ)でレポーターを務めていた益田由美さんや、『兼高かおる世界の旅』(TBS)を見て「私も海外に色々行きたい! 海外に行けるんだったら、おしゃべりも好きだし、アナウンサーになりたい」という単純な思いがきっかけだったことを明かします。

そんな河野さんを「憧れの存在だった」と明かす近藤さんは、1998年にフジテレビを退社した後はナレーター業の傍ら日本大学芸術学部で特任教授を務めるなど、現在は多方面で活躍中。そんな近藤さんがアナウンサーを志したきっかけは、「NHKの『ニュースセンター9時』の宮崎緑さんや木村太郎さんを見て『ニュースを伝えるってカッコいいな』と思ったこと」なんだとか。ただ、「アナウンサーになりたいと思ったわけではなくて、テレビ業界に入りたいなと思った」そうで、「東京でニュースや情報、バラエティなど、なにかテレビ番組に関わる仕事がしたいと思って。私が日大芸術学部の出身で、放送を専攻していたこともあって、やっぱり東京がいちばん番組を作ってたからチャンスも多いと思った」と、最初は漠然とテレビ業界全体への憧れがあったことを明かしていました。

それを聞いた山村さんが、近藤さんに「じゃあ、今ナレーターをやっているのはそういうことが関係しているのかもしれないね」と言うと、近藤さんも「そうかもしれないですね。“作り手”というものにすごく憧れていたので。ナレーションをやっていると、現場で常に演出家やディレクターと密にコミュニケーションをとることができるじゃないですか。それがすごく楽しいんです」と笑顔で答えていました。

すごくたいへんなとき、へっちゃらなフリしてました


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それぞれ、活躍していた時代は少しずつ違うものの、当時“女性アナウンサー”という職業についていろいろと感じることはあったそう。山村さんの時代は、女性のアナウンサーは「なぜか契約社員」だったり、「新人時代は仕事がなくて、女性アナウンサー3人でデスクがひとつしかなかった」りと今では考えられないような待遇だったといい、「女性蔑視なところもあったし、当時は30歳までいられないムードがあったと思う」と振り返ります。

それを聞いた河野さんが「私の頃も、なんとなく30歳が節目というか、この先仕事を続けていくかどうか、みんな悩む時期だった」と明かすと、近藤さんは「私の時代は、報道のニュースを読みながらドラマやバラエティにも出るくらい自由でした」と、わずか10数年で女性アナウンサーの役割に大きな変化があったことを明かしていました。

山村さんに「女将時代にいちばん苦労したことは?」と聞かれると、「やっぱり事実と違うことを言われて、それが大きくなっていくのがいちばん辛かった」という河野さん。でも「おかげで強くなれたんですよ。気にしないとか。見ないとか(笑)」とニッコリ。さらに、「すごくたいへんなとき、へっちゃらなフリしてました。へっちゃらなフリをすると、周りが『あ、大丈夫なのかな?』と思って、その反応を見た私もへっちゃらになれるというか、強くなっていく。だから、人にへっちゃらなフリをして、人から返ってきた反応で自分が強くなれる、ということを経験しました」と、人生経験を重ねていくうちにどんどん自分が強くなっていったことを明かします。

人の笑顔を見ること、人を喜ばせることが幸せ

2020年12月に最愛の夫で“ミスターフジテレビ”と言われたテレビマン・宅間秋史さんを亡くし、昨年、36年半連れ添った夫との出会いから別れまでを綴った夫婦録『7秒間のハグ』(幻冬舎/発売中)を出版した山村さん。そんな山村さんに、近藤さんが「これからどうされたいですか?」と尋ねると、「それはなかなか、まだ難しいんだよね」とポツリ。

さらに、「人っていちばん何が幸せかって言ったら、人の笑顔を見ること、人を喜ばせることが幸せなんだよね、やっぱり。だから家族がいるわけよ。私にはもうそういう人がいないとしたら、誰かに喜んでもらえるようなことができればいいけれど、まだもうちょっと考えないと、さすがに1年ではなかなか難しいかもしれない。ただ、元気なフリをしているといつかは元気になれるだろうとは思ってる」と話す山村さんは、ふと思いついたように「朗読ライブをやればいいんだ、3人で」と言い、その提案に2人も「やりましょうか!」(河野)「チケットもぎりからやります(笑)」(近藤)と、ノリノリで応じていました。

フジテレビ提供

生きていく上で、できるだけ苦労や辛い思いをしたくないというのは誰しもが思うこと。でも、河野さんが経験したように「苦労した経験が自分を成長させる」のだとしたら、やはり人生、苦労することも必要なのかもしれません。大学生のみなさんも、ことわざにもある「若い時の苦労は買ってでもせよ」を肝に銘じて生きてみてはいかがでしょうか。

『ボクらの時代』フジテレビ系(毎週日曜7:00~7:30)

放送日:1月30日(日)
山村美智×河野景子×近藤サト
『ボクらの時代』公式ホームページ

<次回の放送>
2月6日(日)7:00~7:30
小日向文世×角野卓造×松重豊


文:落合由希
編集:学生の窓口編集部

編集部:あこ

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食べることと寝ることが大好き。休みの日は家にこもって、ひたすら映画やドラマを見たり、漫画や雑誌を読むのが幸せ。

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