ディズニー・ミュージカル最新作『ミラベルと魔法だらけの家』日本人エフェクトアニメーター・堀グレイスさんに学窓ラボメンバーがインタビュー!

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こんにちは!学窓ラボの家塚、井上です。

私たちは、大ヒット公開中ディズニー・ミュージカル最新作『ミラベルと魔法だらけの家』で色鮮やかな映画の世界観を支えるエフェクトを担当された、日本人クリエイター、堀グレイスさんにインタビューをさせていただきました。

ドラマチックで感動的なストーリーと、ディズニーならではの数々の魔法が散りばめられ、ワクワクがとまらない陽気で色鮮やかな本作。

タイトル通り魔法がテーマの作品の要、エフェクトアニメーターとして参加したクリエイターとしての視点、夢を叶え憧れのウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオに入社した先輩社会人の視点から、作品の魅力について語っていただきました!


堀グレイスさんプロフィール

25年間日本に在住。早稲田大学を卒業(2009-2013)して4年後にデジタルハリウッドに通い技術を磨く。その後カリフォルニアに渡り、Gnomon Schoolにてビジュアルエフェクトを学ぶ。2021年1月、念願のウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオにエフェクトアニメーターとして入社し、「ミラベルと魔法だらけの家」が初めての作品となる。本作では壁に走るヒビや、花びらのエフェクトを担当。


夢を叶えるスタートは、好きの解像度を高め、環境をかえること

堀グレイスさんのエフェクトはぜひ動画でチェックしてみてください!


ーーー堀グレイスさんの本作でのご担当を教えてください。

ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオで、エフェクトアニメーターとしてキャラクター以外の動いているものを表現する(動かす)仕事をしています。

例えば、風に揺れる葉っぱや宙を舞う花びら、ディズニー作品によく登場するパーティクルと呼ばれるキラキラした効果などをつくることが主な担当です。


ーーー堀グレイスさんがウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオで働くことを志したきっかけを教えてください。

子供の時からずっとディズニー・アニメーションを見ていたということと、ディズニーのアニメーションスタイルが好きだからです。

技術的な話になりますが、コンピューターグラフィックスでは、いかにリアルに作り込むかを追求するスタイルと、オリジナリティを追求するスタイルに別れます。実写映画の映像にエフェクトをつけるのであれば、動画で撮ったようにリアルにしなければならない。ディズニー・アニメーションの場合は、リアルさはありつつもアートとしてどう見えるかを追求するので、そのスタイルが自分には合っていると感じて、志すようになりました。

今思えば、高校生からそのスタイルが好きで、自分で遊びながらディズニーっぽいパーティクルをつくってみたりしていましたね。


ーーーどのようにしてウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオで働くというキャリアを掴んだのか教えてください。

日本のCG業界で働いていたときに、アメリカで大きな映画の製作に関わりたいと思うようになりました。その夢を抱いたときに、まず似たような志を持っている人がたくさんいる環境に身を置こうと考え、渡米してアメリカの学校に通い始めました。
そこで、実際にディズニーで働いている人や、働きたいという夢を持っている友だちがたくさんできました。そういった人に囲まれているうちに、夢が身近なものに近づいてきた感覚がありました。

実際働いている人に自分の作品を見てもらってフィードバックをもらったり、同じレベルになろう、追いつきたいと努力を重ねた結果、入社につながったのかなと思います。


ーーー夢を叶えるために努力したこと、あきらめなかったことを教えてください。

ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオに入社する人がどういう人なのかを常に見続けました。
仕事以外ではどんな作品をつくっていたのか、自分の作品に足りないことは何なのかを考え続け、自分のスキルをどんどんつけていったことが、一番大きかったと思います。


ーーーエンドロールにご自身のお名前がのったときのお気持ちを教えてください。

すごく嬉しかったです!

みんなから「エンドロールに名前がのったら感動するよ!」と言われていたので覚悟して観ていたのですが、、やっぱり嬉しかったです。
見慣れた自分の名前がそこにあるのが不思議な感じもしました。とても感動しましたね。


「自分にできることは何だろう?」を常に自問自答

ーーー作品の中でこだわった点、苦労したところがあれば教えてください。

一番時間をかけたのは、実は「壁を走るヒビ」なんです。ヒビの入り方でいかに怖さを伝えられるか?をたくさん考えて試行錯誤しました。
一定のリズムでただパキパキ割れていくのではなくて、パキ、、、、パキ、、、パキ、パキパキパキッと言った具合に、割れるタイミングひとつで伝わり方が違ってくるんですよね。

あとはヒビのかたちです。一本線ではなくて、蜘蛛の巣のように広がるヒビの入り方にすることで切羽詰まった感じを伝えられるよう工夫しました。
壁のヒビは見逃しやすいかもしれないですが、こだわって試行錯誤したので、ぜひ注目してもらいたいです!


ーーー魔法がテーマの本作で、エフェクトアニメーターとして大切にしたことはなんですか?

エフェクトで伝わる感情とは何か、ということを特に大切に意識しながら作っていました。
例えば、恐怖を伝える壁に走るヒビ、明るく華やかな印象を伝える花びら。エフェクトによって伝わる感情を意識するというのは、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオが大事にしていることのひとつです。


ーーー大きな期待が寄せられ続け、新作のたびに前作のレベルを超え続けているウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの社内は、どんな雰囲気ですか?

社内はとても明るいです!入社前から「明るいよ」と聞いていたんですが、本当にそのとおりですごく明るくポジティブです。
担当部分の進捗を共有して、上司に指示を仰ぐ定例会があるのですが、ダメな部分だけ指摘されることはありません。良い部分をきちんと褒めてくれるんです。魅力を認めたうえで、「もっとこうなったものを見てみたい」と期待を伝えてくれるので、私も前向きな気持ちで仕事に取りかかることができます。ポジティブで良い循環がありますね。


ーーー堀グレイスさんが働くうえで心がけていることを教えてください。

私だからできることはなんだろう?ということは常に気にしています。
葉っぱを宙に舞わせてと言われれば、エフェクトアーティストはみんなつくることができます。その中でプラスアルファで自分には何ができるだろう、ということを常に考えながら仕事をしていますね。


実現したい目標は声に出す!

ーーー大学時代はどんな学生生活を過ごされましたか?

早稲田大学の国際教養学部に通っていたとき、カリフォルニアの大学に1年間留学しました。そこでは、主にメディア学、コミュニケーション学を専攻していました。カリフォルニアのメディアに多く携わることができ、その学びは今も活きていると感じます。
留学をきっかけに、勉強することが楽しいと気付きました。


ーーー大学時代にしておいたほうが良いことを教えてください。

自分の興味のある分野のアルバイトにぜひチャレンジしてみてほしいなと思います!


ーーーマイナビ学生の窓口は、「一歩踏み出せば 世界が変わる。 大学生のはじめの一歩を 応援したい。」というポリシーでメディアを運営しています。一歩踏み出そうとしている大学生に、メッセージをお願いします!

一歩踏み出すって聞くと難しいと感じる人もいるかもしれません。もし、何か目標ややりたいことがあるのなら声に出してみてほしいなと思います。
私は、「アメリカで働きたい!」「映画をつくりたい!」「エンドクレジットに名前を載せたい!」「ディズニーで働きたい!」と声に出し始めた瞬間から、物事が勢いよく進み始めたという印象があります。


どんどん声に出して、思いっきり進んでほしいなと思います!


学窓ラボメンバーの感想


あやのちゃん 2年

初めてのリモートインタビューで、時差がある中でインタビューを行ったことがなかったので最初はとても心配でしたが、堀グレイスさんから貴重なお話をたくさんお聞きでき、あっという間の20分でした!
本作は魔法に溢れる世界の作品で、マドリガル家の家族の魔法がどれも素敵なので注目してみてください!また、劇中の音楽がアップテンポで耳に残りやすい歌ばかりなのでそこにも注目です!


あやかちゃん 2年

堀グレイスさんがとても明るい雰囲気でお話をしてくださったので、オンラインの壁を感じることなくインタビューができました!映画製作に関することから「好きを仕事にすること」まで貴重なお話をたくさん伺えて、学びの多い時間でした。私は幼い頃からディズニー映画のファンで大学でもディズニー映画の研究をしているので、今回のインタビューを担当できてうれしかったです!
登場人物たちの姿、そして堀グレイスさんの言葉にたくさん背中を押してもらいました。鮮やかで魅力的な映像のなかに強いメッセージ性を感じる本作。是非マドリガル家のメンバーに自分自身を投影して観てほしいです!


作品紹介

奇跡を起こす方法は、魔法だけじゃないー

南米コロンビアの山奥、“エンカント”と呼ばれる魔法の力に包まれた不思議な家。そこには、アルマおばあちゃんを家長とするマドリガル一家が住んでおり、この家で生まれた家族はそれぞれに“魔法のギフト(才能)”と呼ばれる特別な力を家から授かっていた。ただひとり、少女ミラベルを除いて…。力の魔法で家族を助けるルイーサや、植物の魔法で家中を美しい花で彩るイサベラなど二人の姉たちと比べて、「どうして自分だけが普通なの?」と思い悩むミラベル。ある日、彼女は家の中に大きな“亀裂”があることに気づくー。それは世界から魔法の力が失われていく前兆だった。この危機を救う唯一にして最後の希望は、魔法のギフトを持たないミラベルただひとり。なぜ、彼女だけ魔法が使えないのか? そして、魔法だらけの家に隠された驚くべき秘密とは?


11月26日(金)より大ヒット公開中

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