人生楽しんだもん勝ち。コレサワ、「根拠のない自信」が砕かれたあとの日々を振り返る #19才のプレイリスト

編集部:ゆう
2020/08/05
生き方を知る
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人生はきっかけの連続だ。だからこそ、自分のやりたいことをどう選べばいいのかわからない。今何をするべきなのか迷ってしまうという大学生のために、「音楽」という道を選んだアーティストに直撃し、19才の頃に聴いていた楽曲を元に人生観を語っていただく連載『#19才のプレイリスト』。

第4回目となる今回は、シンガーソングライターのコレサワさんが登場。19才になった年、専門学校に進学するため、大阪から上京したコレサワさん。デビューまでの道のりを改めて振り返っていただきました。

文:蜂須賀ちなみ
編集:学生の窓口編集部

19才のプレイリスト

――高校を卒業したタイミングで上京したんですよね。

はい。高校3年生のときに音楽をやっていこうと決めて、音楽をやるなら刺激のある環境に身を置いたほうがいいんじゃないかと思ったので、東京の専門学校に進学することを選びました。

親からは特に反対されなかったですね。わたし、小さい頃から「警察に捕まらなければ何してもいいよ」と言われながら育てられてきて。だから東京に行くときも「いってらっしゃい」ぐらいの感じでした(笑)。

ただ、「家賃は払ってあげるけど生活費はちゃんと自分で稼ぎなさい」とは言われて。学校行って、放課後は残って何時間もギターの練習して、バイトもして……という生活でした。

今思えばすごく忙しかったと思うんですけど、当時の自分はそう思ってなかったですね。若いから体力があったし、すごくがむしゃらになれていました。

――学校の外でも音楽活動はしていたんですか?

そうですね。わたしの通っていた専門学校は、入学してから楽器を始める人も意外と多くて、ライバル同士のギスギスしている感じが思ったよりもなかったんですよ。

そんななか、先輩がライブハウスを紹介してくれて、そこでライブをするようになって。そのライブハウスでは自分が憧れるような先輩のシンガーソングライターの人たちとも出会うことができました。

自分がいる環境を一つに決めるんじゃなくて、その枠から飛び出して、いろいろな人に会いにいくことも大事ですよね。19才はそれを知った年でもあります。

――未来に対して不安に思う気持ちよりも、ワクワクする気持ちのほうが大きかったですか?

その次の年からは葛藤も出てくるんですけど、19才のときは、ワクワクのほうが大きかったと思います。

ライブを自分でブッキングして、ノルマを払いながら出演するのも、今思い返すと地道なことではあるんですけど、やっている最中は全然苦じゃなかったですね。なぜなら、「いつか絶対デビューできる」「わたしがデビューできないわけがない」という根拠のない自信がずっとあったから。

物をあまり知らなかった頃だからこそ、自信を持っていられたんだと思います。

――自信やワクワクに満ち溢れていた19歳の頃、よく聴いていた曲を紹介していただけますか。

19才の頃は、高校生の頃に好きだった曲をよく聴いていたように思います。なかでも、フジファブリックさんがすごく好きで。上京するときの夜行バスのなかでは「花」という曲をずっと聴いていましたね。上京してからも、高校時代の友達からもらったメッセージボードを部屋にずっと飾っていたんですけど、それを見るときはだいたいフジファブリックを聴いていました。

ただ、この頃にはもう自分で曲を作っていたので、他のアーティストの曲を聴くというよりかは、自分で曲を作るほうに時間を費やしていたかと思います。

10代でデビューできなかった。20才での焦りと葛藤

――そして20才になってから葛藤が出てきたと。

はい。20才の年は、わたしのなかの「思い出したくない年ベスト3」に入るくらいで……。忘れたいという気持ちが強すぎて、本当に記憶がないんですよね(苦笑)。学校の授業を受けていても、「果たしてこの場所は自分に合っているのだろうか」みたいなことを考え始めちゃって。

――その頃、校外での活動はどんな感じでしたか?

10代の頃は、ライブハウスで唄っていれば、スカウトマンが来て、勝手にデビューできるようになるんだと思っていたんですよ。だけどそうじゃないということに気づき始めて。

わたしがよく出ていた渋谷のgee-ge.というライブハウスには業界の人がお忍びで来ることが多かったんですけど、それを知っていたからこそ、「誰からも声がかからないということは、わたしはダメなんだ」と思ってしまったんですよね。

YUIさんや絢香さんのように、わたしが高校生の頃に活躍していたソロのシンガーソングライターって、10代でデビューしている人が多かったんです。

だから「19才でデビューできないと歌手にはなれないんだ」「そのためには10代のうちに事務所に入らなきゃ」と思っていたのに、その年も超えちゃって。

それなのに、まだどこの事務所にも入れていなかったから、すごく悩んでいたし不安でした。

――その頃はどんな曲を書いていましたか?

今は人の温かみや女心を唄うことが多いけど、その頃は、負の感情を唄うことが多かった気がします。それは多分、「本当に音楽でやっていけるのかな」という不安が心のどこかにあったから。

あと、バイト先のキッチンの人がすごく嫌な人だったから、その人に向けた怒りの曲を書いたこともありましたね(笑)。

嫌だった出来事も愛せる日が来る。28才、今だから唄えること

――そういった不安を抜け出せたきっかけは?

専門学校の先生が「周りの人がやっていることは気にしないで、自分のやりたいことだけをやってみたら? 手伝うよ」と言ってくれて。それがきっかけでオリジナルのCDを作り始めました。

先生と一緒に自分の曲をアレンジしたのは、20才で唯一のいい思い出です(笑)。わたしが疎外感を抱いていたことに気づいてくれる大人が近くにいるなんて、ありがたいことだなと思いました。

そのあと、21才の頃に『憂鬱も愛して』というCDを自主制作でリリースするんですけど、たまたまこのCDが今のマネージャーの手に渡ったことが、デビューのきっかけになりました。

だから「あのときCDを作っていなかったら、今ごろ自分はどうなっていたんだろう」と思いますね。

――そのCDにも収録されていた「憂鬱も愛して」という曲が今回再録され、リリースされることになりました。

「あのとき嫌だったことも、大人になればいい思い出に変わる」「すべては繋がっている」ということは今の年齢になればわかるんですけど、この曲を書いた当時のわたしはまだわかっていなかったんですよね。

当時のわたしは「こんなにつらい出来事がどうしてわたしに降りかかるんだろう」と思っていたし、すごくもがいていました。この曲は、「自分の身体の中にある悩みさえも愛することができたら、もっと楽になれるのになあ……」と思っていた時期に作った曲です。

――〈全部愛していたいんだ〉というフレーズには、今は愛せていないけどいつかは愛せたらいいという願いが表れているように思います。

そうですね。だから当時のわたしのように、今、もやもやしている人が(この曲を聴いて)楽になれればいいなと思います。「自分のことも大事にしてね」というメッセージも込めているから、そういう子たちが「自分なんか」と言わずに、ちゃんと自分のことを好きになれたらいいなと思いますね。

――自分のことを好きになるためには何が必要だと思いますか?

わたしがやっているのは、まず、自分のいいところをちゃんと理解すること。それを「いいね」と言ってくれる人をそばに置くことですね。

人ってどうしても自分の悪いところに目が行っちゃうけど、いいところも絶対にあるはずじゃないですか。そこをちゃんと見つけて、認めること。そばにいる人の言葉をちゃんと信じて、たとえば「かわいいね」と言われたら「ありがとう」と返せるようにすること。それが大事だと思いますね。

あと、自分の嫌なことが努力次第で変えられるようなことだったら、変わるための努力をすればいいと思います。

死ぬこと以外かすり傷。旅行感覚で楽しめばいい

――好きなことを仕事にするか。それとも、お金を稼ぐことが目的だと割り切って働くか。職業の選び方は大きく言うと二通りに分けられますが、コレサワさんは、好きなことを仕事にした側の人ですよね。

もしも好きじゃないことを仕事にしたら、24時間中8時間を、人生の3分の1を、自分の好きじゃないものに費やすことになるじゃないですか。わたしの場合、そう考えたときに「もったいない」と思っちゃったんですよ。どうせなら好きなことを仕事にしたほうが、人生の使い方がよりいいものになるんじゃないかって。

ただ、好きなことを仕事にすると、そのなかで面倒くさいことも出てきたりするので、純粋に好きではいられなくなるときが来ると思います。だから一概に「好きなことを仕事にするほうがいい」とは思わないですね。

その道(=好きなことを仕事にする)を選ぼうとしている人には、まず、「好きだったことが嫌いになってしまうかもしれないけど、それでも大丈夫?」と考えてみてほしいです。それでもやりたいと思うならこっちに来たらいいし、好きなことは趣味としてのんびり好きでいたいなら、別の仕事をしたほうがいいと思う。ストレスが溜まらないほうを選べばいいと思いますよ。

わたしがこの道を選んだのは……10代の頃からずっと「死ぬこと以外かすり傷」だと思っているんですよね。挫折しても死ぬわけじゃない。それなら別になんでもできるやん、っていう。

――とはいえ、つまづくのって怖くないですか? どうしたらコレサワさんのように、軽やかに考えられるのでしょうか。

どうでしょう……。あ、わかった! こう考えてみるのはどうですか?

わたしたちは今回、人間に生まれました。

そして、地球に旅行をしに来ました。実際に想像してみてください。好きなところに旅行で来たら、きっとそこで遊びますよね。それを今、地球でやっているだけです。そう考えたら、少しは楽になりません? 

うちらは今、地球に遊びに来ているだけだから、人生詰んだくらいで諦めたらもったいないです!

◆ライブ情報

コレサワ無観客ライブ配信「HEART BREAK TOUR!!~Home Party~」配信日時:2020年8月9日(日)開場16:30 / 開演17:00(終了 19:00予定)

チケット代一般:¥3,000(別途システム利用料¥220)
FC会員限定:¥3,000(アフターミーティング付き/別途システム利用料¥220)

チケット詳細:https://cdn.tixplus.jp/feature/koresawa_0809/

◆サブスクリプションサービスはこちらから

コレサワ「憂鬱も愛して」はこちらをクリック!

Apple Music・LINE MUSIC・Spotifyなどの各サブスクリプションサイトにて配信。

編集部:ゆう

家族との時間がなにより一番大事!!お酒と音楽とオーディオが大好きな、もうすぐアラフィフおじさん(気分はお兄さん)です。

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