「ンゴ」ってどこから生まれたの? 語源と使い方を紹介
みなさんは語尾に「ンゴ」のついたつぶやきや書き込みを見たことはありませんか? 「ンゴ」はコメントやつぶやきの文末につけて使用します。例えば「彼女にふられたンゴwww」「お店にスマホ忘れてきたンゴ!」のような使い方をします。例文を見てわかるように、主に失敗したときや困ったことを嘆くときに文末につけます。「ンゴ」自体に意味があるわけではありませんが、自虐的な意味合いで使うことが多いようです。
最近は、本来の意味から派生して、ただ単に語尾に「ンゴ」をつけるだけという使い方もされています。今回はこの「ンゴ」の語源やイマドキの使い方について解説していきます。
▼こちらもチェック!
ネット用語「すこ」の意味とは? どんなときに使うの?
「ンゴ」の語源は?
「ンゴ」をはじめて使ったのは「2ちゃんねる」の「なんJ」(なんでも実況ジュピター)さんだといわれています。きっかけは、2008年の楽天開幕戦で9回裏2点リードで抑えの外国人投手「ドミンゴ・グスマン」が登板します。ドミンゴは、横浜や中日でも活躍したベテラン投手です。しかし、その試合では1アウトも取れないまま結局逆転負けという悲惨な結末に。そのとき2ちゃんねるでは、「ドミンゴww」⇒「ドミンゴ!!」⇒「ンゴ~!」となんJさんが実況中継しました。
そのときの「ンゴ~!」がおもしろいと話題になり、以来「やっちまった!」「あぁ、目もあてられない……」という表現をする文章で「ンゴ」を語尾につけることが流行り出しました。
つまり、「ンゴ」は本来「ドミンゴ(投手)のようになった!」というニュアンスのときに使います。リアルなコミュニケーションの場で使うことはありませんが、メールや掲示板、SNSなど文章でのコミュニケーションの場ではよく使用されているようです。
この「ドミンゴ」実況から10年経ち、現在では女子高生や女子大生の間でも「ンゴ」が使用されています。しかし、そもそもの「やってしまった」という意味とは関係のない場面、たとえば「おいしかったンゴ」「おやすみンゴ」というように、ただ単に語尾につける言葉として使われることが多いようです。本来の意味や語源を知らない世代が、響きがおもしろいという理由だけで「ンゴ」をつけるようになったと考えられています。
「ンゴ」はどのように使う?
・日常では使わないやつだと思ってたンゴ!
・うるさいンゴwww
・家にお財布忘れたンゴ!
・お疲れさまンゴ!
このように、元々の「失敗した」「やってしまった」というニュアンスを含まないような文章にも使うことができ、もはやあらゆる言葉に語尾として接続することができると言えそうですね。
まとめ
今回は「ンゴ」の意味や語源、使い方について解説してきました。「ンゴ」の語源は2008年の楽天開幕戦、「ドミンゴ」投手からきたものだったとは驚きですよね。10年経った今はただ単に響きがかわいい、おもしろいという理由だけで会話の内容に問わず「ンゴ」を語尾につけているようですので、一度掲示板やSNS上で使ってみるのもいいかもしれません。
執筆:ヤマダ ユキマル
国公立の美術大学を卒業後、広告代理店やデザイン事務所のクリエイターを務める。現在はライターとして活動中。ビジネス関連や健康分野、デザイン関係、茶道、アウトドア、DIYなど幅広い分野のオウンドメディアに連載中。