本当は行きたいけど……現役大学生が海外留学をためらう理由Top5!
いまでは海外留学が珍しくなくなりました。留学することが卒業の条件になっている大学もありますよね。興味はあるけれど、いざ行こうと思うと何かとハードルが高いような……。そこで今回は大学生に、海外留学に対する本音を聞いてみました。
Q.海外留学に行きたいと思ったけどためらった経験はありますか?
はい……118人(29.43%)
いいえ……283人(70.57%)
海外留学に行きたいけれど、ためらった経験を尋ねたところ、「はい」と答えた人は約3割。どうしてためらってしまったのでしょうか?
Q.海外留学をためらった理由を教えてください。
お金……58人(48.74%)
語学力の問題……32人(26.89%)
スケジュール……9人(7.56%)
治安問題……8人(6.72%)
両親の反対……3人(2.52%)
就職活動……1人(0.84%)
ためらった理由としてもっとも多く挙げられたのは「お金」でした。渡航するだけでお金がかかるし、生活費や学費も考えると簡単に行けるわけではないですよね。それぞれを選んだ理由を詳しく紹介します。
■お金の問題
・学費で親に負担をかけているので、これ以上負担をかけたくなかったが、自分の貯金でも厳しかったから(女性/19歳/大学1年生)
・去年の夏休みの2週間くらいで、友だちがインドに家をつくるボランティアをするといった。私も行きたかったが語学のレベルよりなによりお金が足りなかったので、一緒に行くのをあきらめ来年行くことにした(女性/20歳/大学1年生)
・今の大学の学費を支払うのに手一杯で留学までの余裕がない(女性/20歳/大学2年生)
・補助を受けられず、全額負担になったので躊躇した(男性/22歳/大学4年生)
海外留学を考えたとき、費用を出すのは親。この負担を考えると、踏み切れない気持ちもわかります。自分で貯めるのも大変ですし……。
■語学力の問題
・自分の英語が海外で通用するとは思えなかったから(男性/24歳/大学4年生)
・英語が話せず、ホームステイが嫌だったから(女性/19歳/短大・専門学校生)
・中国語なら話せるけど英語は話せないから(男性/19歳/その他)
・大学に入り、授業のレベルについていけなかった(女性/20歳/大学2年生)
留学するとなると、その土地の言葉を話せなければ暮らしていけません。学びながら覚える方法もありますが、生活に困らない程度の語学力がないと不安ですよね。
■スケジュールの問題
・バイトのシフトをあけられない(男性/22歳/大学3年生)
・教職をとっていたので、実習などスケジュールが組めなかった(女性/24歳/大学院生)
・単位の互換性がないので卒業が遅れる(女性/22歳/大学4年生)
・ダブルスクールをしているが、そのすべてを捨ててまで留学したいかと自問自答した(女性/20歳/大学2年生)
留学先の単位を認めてくれる場合と、そうでない場合がありますよね。みんなと一緒に卒業できなくなることを考えると、そこまでして留学したいのかどうか、考えてしまいそう。
■治安の問題
・パリでテロがあった(女性/20歳/大学1年生)
・モンゴルに行きたかったが、日本人は強盗などに狙われやすいと言われたので断念した(女性/21歳/短大・専門学校生)
・行きたいと思っていた国が移民問題でデモが起きていた(男性/22歳/大学4年生)
治安の問題も気になるところです。ふだんは平和な国でも、テロなどのニュースを聞くと怖くなってしまいますよね。
■親の問題
・外国にとても行きたかったが、親になんで行くの? と言われて反論できなかった(男性/22歳/大学4年生)
ひとり暮らしをさせるのも心配なのに、子どもが海外に行くなんて考えられない! そう思っている親を説得するのは大変そうですね。
■就職活動の問題
・就職活動が始まってしまうので(女性/21歳/大学3年生)
就職活動が始まってしまうと、留学後でも間に合うのか不安になりますよね。留学を考えているなら早いほうがいいかも?
「若者の海外離れ」なんて話を聞くこともありますが、興味がないわけではなく、さまざまな事情を考慮してためらっていることがわかりました。少しでも多くの学生が行きたい希望を叶えられるような、そんな体制が必要なのかもしれませんね。
文・OFFICE-SANGA 藤井蒼
調査時期:2016年3月
アンケート:マイナビ学生の窓口調べ
集計対象数:大学生男女402人(インターネットログイン式アンケート