週刊文春はなぜスクープを連発できるのか?
4日の深夜に放送された「生!池上彰×山里亮太≪第3弾≫【生放送!事前打合せナシ!!ぶっつけ本番で質問】」(MBS毎日放送)では、池上彰と山里亮太が、生放送で気になるニュースを取り上げて解説。
今回は、犬山紙子も加わり、過熱したトークが展開された。
さまざまなニュースの中で「週刊文春はなぜスクープが止まらない!」に犬神が食いついた。池上も毎週ニュース解説で連載しているために、裏側は詳しいようだ。
「いくつかの理由がある」と前置きし、「新谷学という編集長がいる。3ヶ月間自宅謹慎を命じられていた。要するに文春のいろんなスキャンダルを暴くやり方が、どうも上層部が下品である。もう少し上品であってほしいという思いがあったり、浮世絵のまあ…春画をアップで掲載したのが品位に欠けるということで、謹慎処分になった」という。
そのため、編集部員は新谷編集長を心酔しているため、3ヶ月間謹慎処分になったことに、みんなは怒っていた。
なんとか、新谷編集長が復帰をしたときには、「花を持たせたい」との気持ちがあり、3ヶ月間に特ダネを仕込んだ。
もちろん、謹慎される前から仕込んでいたものもあったが、それが一気に花開き、スクープが連発したおかげで売上げもアップし、上層部は何も言えない状況になったということ。
さらに、スクープを連発することによって、「文春なら取り上げてくれるだろう」、「実はこんな話があります」など色々なところからタレコミが増えた。
芸能界のタブーとして、各週刊誌が取り上げにくい話や、テレビ局が扱いにくい話題がある。
そうなると「どうして取り扱ってくれないんだ?」となるが、「週刊文春は恐れを知らずやってくれる。じゃあ、そこに持っていこう」とネタが集まる。
山里が「なぜそこまで文春はタブーがない!といけるわけ?」と質問すると、「文春には芸能雑誌を出していないから」と池上。
「文春はニュース雑誌であり、あとは月刊文藝春秋とかニュースや論壇の話でしょ?芸能事務所を怒らせても何の問題もない」と付け加えた。
そして、どんな取材をしているのかを説明。
・文春のニュース特集担当は約30名でほとんどが年間契約社員
・木曜午前会議で5本以上の新規ネタ出し
・雑誌=タブーなし
・裏方の人達と積極的に付き合うのがコツ
・経費は潤沢だがお金でネタを買うことは絶対にない
これらを守って、取材記者は記事を作っていると明かした。
池上は、「特ダネだけでは長続きしない。雑誌を見ると色々なコラムがある。読み応えのあるコラムが充実している。スクープもあるけど他にも読むところがあると定着する」と、スクープは読者を定着させるための戦略であると語った。
スクープを連発するには、それなりの裏側があるということだろう。