名作揃い! 癖があってやみつきになる韓国映画のおすすめ10選
次々とハリウッドでのリメイクが決定している韓国映画。 日本映画にはない独特のタッチで見るものを惹きつけます。 バイオレンスなものからコミカルなものまで癖があってやみつきになるおすすめの韓国映画10選をご紹介します。
■悪魔を見た
悲しみは絶望となり彼は怪物へと姿を変えた壮絶な復讐劇。ある日、国情報院捜査官のスヒョンは婚約者を連続殺人犯のギョンチョルに殺される。愛するものを殺されたスヒョンは、復讐の鬼になり極秘で捜査に乗り出し殺人犯のギョンチョルを捕まえるも体の中にマイク付きのGPSカプセルを飲ませ放置。その後ギョンチョルが犯行に及ぶ場所に現れ、残酷な制裁を加えていく……
人は復讐のためにここまで悪魔になれるのかというほど壮絶なストーリー展開でした。 描写もグロいのも韓国映画ならではここまで再現しなくてもって思うほど。これから夜道の車の故障とかしたら……なんてトラウマになりそうです。 ラストは、思わず「そうくるか!」と叫びたくなるような、意外にもスッキリしない韓国映画らしい終わり方。イ・ビョンホンとチェ・ミンシクの演技は素晴らしく、恐怖すら感じました。そして観終わった後にふっと何かを考えさせられる映画です。
監督:キム・ジウン
脚本:パク・フンジョン
音楽:モグ
出演者:イ・ビョンホン/チェ・ミンシク
■オールドボーイ
ある雨の日サラリーマンのオ・デスは、突然何者かに襲われ、15年もの間監禁される。監禁されている間に妻をも殺されたデスは、ある日突然解放される。デスは、監禁した相手に復讐を誓う中で一人の女性ミドと出会う。そんな二人の前に現れたウジンと言う謎の男。ウジンはデスにお互いの命をかけたゲームを提案した。それは「期限は5日」それまでに謎を解き明かすことだった。復讐に生きる二人の男の過去に隠された衝撃の真実は…… なんの目的でオ・デスは15年もの間監禁されていたのか?
この映画面白さは謎解きにあります。デスたちは少ない手がかりで真実に近づいていきますが、その真実までの過程がこの映画の見所。目を背けたくなるようなシーンも多く鑑賞後の清々しさを感じることはありませんが、虚しくて切ないラストは衝撃です。この作品はハリウッドでもリメークされましたが、韓国映画版のほうが断然独特の癖がありおすすめです。
監督:パク・チャヌク/ワン・ジョユン
脚本:イム・ジュンヒュン/パク・チャヌク
音楽:チョ・ヨンウク
出演者:チェ・ミンシク/ユ・ジテ/カン・へジョン/チ・デハン
■アジョシ
不幸な事故で妻を亡くし細々と質屋を営むテシクの隣にはソミという少女が住んでいました。テシクとソミは一緒に過ごす時間が多くなり、二人は友情を深めていく……そんなある日ソミの母親が組織から薬物を盗んでテシクの質屋に預けていたためにソミも一緒に連れ去られてしまう。二人を救うため組織との取引をするテシクだが、その過程で彼の過去の秘密が徐々に明らかになっていく……
主演のウォンビンがおじさんと言うには若いなと思いましたが……素晴らしい演技に魅了されます。ストーリーは王道といえば王道なのですが、さすが韓国映画と言わんばかりのハードなアクションに熱くさせられます。
監督:イ・ジョンボム
脚本:イ・ジョンボム
音楽:シム・ヒョンジョン
出演者:ウォンビン/キム・セロン
■殺人の告白
15年前に世間を騒がせた連続殺人犯は自分だと告白し、時効後に犯罪の自叙伝を出版した男、イ・ドゥシク。その一方で婚約者を失い深く傷つきながらもずっと犯人を追い続けている刑事チェ。しかし解決されてない失踪事件の真相が、その本の中には書かれていなかった……。
当時の捜査で惜しくも犯人を逃がしてしまった刑事のチェとイ・ドゥシクの心理戦や、残された遺族たちのやりきれない葛藤がぐいぐい惹きつけます。また、暗く静かにストーリーが始まるかと思いきや、やはり韓国映画らしくカーチェイスアクションもあり、コミカルな部分もあり、エンターテイメントなシーンも楽しめます。全てが明らかとなってからのラストの30分のどんでん返しは見ものです。
監督:チョン・ビョンギル
脚本:チョン・ビョンギル
音楽:キム・ウグン
出演者:チョン・ジェヨン/パク・シフ/キム・ヨンエ
■チェイサー
元刑事のジュンホはデリヘル経営者。自分の店の女たちが突然行方不明になっていることを不審に思い、彼女たちの行方を調べ始める。そして彼女たちの携帯電話からヨンミンという一人の顧客にたどり着く。警察での取り調べで女たちを殺したのか尋ねるとその男は「一人だけ生きている」と……
ハリウッドでのレオナルド・ディカプリオでリメイクが決定しているこの映画ですが、本作では韓国で10ヶ月に21人を殺害し逮捕された、ユ・ヨンチョルという殺人鬼の実際にあった連続殺人事件をベースにした作品。とにかくオノでの惨殺シーンがもうホラー以上に恐ろしい。とにかく暴力的で目を背けてしまうほど。そして殺人犯ヨンミンを追うハラハラ感は、心が忙しいと感じてしまうほど。
監督:ナ・ホンジン
脚本:ナ・ホンジン
音楽:キム・ジュンソク/チェ・ヨンナク
出演者:キム・ユンソク/ハ・ジョンウ/ソ・ヨンヒ
■新しき世界
韓国国内最大犯罪組織のゴールドムーンに8年間潜入捜査官として潜り込んでいたイ・ジャソン。しかしジャソンは組織のナンバー2のチョン・チョンの右腕として絶大な信頼を置かれる存在になっていた。そんなある日、組織の会長の死で跡目争いの権力抗争が勃発する。警察は後継者争いをきっかけに一網打尽にしようと、新世界プロジェクトと名付け組織の壊滅を狙う。
ハリウッドでリメイク決定されている作品。オープニングでのスパイ容疑をかけられたセメントの拷問シーンはかなり残酷なもので、その後の展開は「捕まったらこうなってしまう」という恐怖でハラハラドキドキしながらみることになります。父なる存在のカン課長の忠誠心か義兄弟であるチョン・チョンへの情をとるか、新しき世界というタイトルもラストでその意味がわかります。
監督:パク・フンジョン
脚本:パク・フンジョン
音楽:チョ・ヨンウク
出演者:イ・ジョンジェ/チェ・ミンシク/ファン・ジョンミン/パク・ソンウン/ソン・ジヒョ
■哀しき獣
中国でタクシードライバーを営むグナムは、借金の返済のため賭博に手を出してしまうが大負けしてしまう。妻は韓国に出稼ぎに出たまま音信不通。そんなとき裏社会のミョンから韓国である男を殺せば借金は帳消しにしてやると持ちかけられる。消息がわからない妻の行方と借金返済の目的を果たすべく韓国ソウルに旅立つ。期限は10日、それまでに殺しを実行しないといけないのだが、なんとすでにその男は殺されていた…… 。
こちらもハリウッドでのリメイクが決定されている作品です。犯人と誤解され逃亡するはめになったグナムの逃走劇。内容は深くシリアスな感じではなくハードなアクション映画な感じです。捕まりそうで捕まらないドキドキ感にストーリーも勢いがあってバイオレンスな韓国映画が好きな方にはおすすめです。
監督:ナ・ホンジン
脚本:ナ・ホンジン
音楽:チャン・ヨンギュ/イ・ビョンフン
出演者:ハ・ジョンウ/キム・ユンソク/チョ・ソンハ
■息もできない
借金の取立て屋のサンフンは、仕事においては冷血な男で相手に容赦はしない。あるとき道で吐いたツバが女子高生のヨニにあたり、口論そしてヨニは殴られてしまう。そんな最悪な出会いだったのに、そこからなぜか気が合いお互いに惹かれる二人。そんななか、ヨニの弟ヨンジェが、サンフンの弟分となり取立ての仕事をすることになったのだが、ヨンジェはうまく取り立てることができなく、そのことをサンフンに責められる。そして、恨みが募ったヨンジェはとうとうあることを実行する……。
この作品はサンフン役のヤン・イクチュンが監督、脚本そして主演をも務めたデビュー作です。暴力的なシーンはたくさんありますが、目を背ける感じはなくリアルさがあった作品でした。ラストは苦しくて切ない、の一言かもしれません。サンフンもヨニも家庭環境が複雑で、似たのも同士ですがそれはお互い知らないまま家族というトラウマを抱えながら生きてゆくヒューマンストーリーです。
監督:ヤン・イクチュン
脚本:ヤン・イクチュン
音楽:ジ・インヴィジブル・フィッシュ
出演者:ヤン・イクチュン/キムコッピ
■猟奇的な彼女
ある日駅のホームで、泥酔している一人の女性が電車に轢かれそうになるところを助けた大学生のキョヌ。泥酔のまま電車に乗った彼女はおじさんの頭の上に吐いてしまい、薄れる意識の中、なぜかキョヌをダーリン……と呼ぶ。それがきっかけで彼女との付き合い始まりますが、その彼女はかわいいい顔とは裏腹な凶暴な性格の持ち主で、キョヌは翻弄される日々が続く。でもそんな彼女には忘れられないある想いがあった……。
この映画で韓国映画にハマってしまった方も多いのではないでしょうか? 猟奇的というか破天荒な彼女と、それに振り回されるキョヌ。気弱ながらも彼女を見守るキョヌの器の大きさに感動すら覚えました。「猟奇的」というタイトルではあるものの、ほっこりしながら見られる恋愛映画です。
監督:クァク・ジェヨン
脚本:クァク・ジェヨン
音楽:キム・ヒョンソク
出演者:チョン・ジヒョン/チャ・テヒョン
■10人の泥棒たち
韓国を拠点とする窃盗団、ポパイ、イェニコール、ザンパノ、ガム、の元にかつてのパートナーだったマカオ・パクから仕事の依頼が来る。それは世界に一つしかない幻のダイヤモンド、太陽の涙を盗むこと。ポパイたちは出発直前に仮釈放されたペプシをつれて香港に向かう。そこから中国チームのチェン、ジュリー、アンドリュー、ジョニーと合流し、この一大計画を実行する。すべてがバラバラな10人が、得意な技を駆使して幻のダイヤを盗み出す!
一見、オーシャンズ11のような、泥棒チームの活躍劇みたいな印象を受けますが、実際はチームプレーは全くなく、おのおのがバラバラで好き勝手に動き回る、みんなが主人公の映画です。そしてこれだけ男女がいるわけですから、恋の行方も見もの。騙し騙されそして最後に笑うのは誰? ワイヤーアクションも見応えありの爽快アクションラブストーリーです。
監督:チェ・ドンフン
脚本:チェ・ドンフン/イ・ギチョル
音楽:チャン・ヨンギュ
出演者:キム・ユンソク/キム・ヘス/イ・ジョンジェ/チョン・ジヒョン
癖があってやみつきになるおすすめの韓国映画10選をご紹介しましたが
いかがだったでしょうか? ストレートに表現する韓国映画は見ていてグッと引き寄せられるものが多いのも魅力の一つではないでしょうか? これからの韓国映画も期待したいですね。