映画通も唸る! 評価が高い名作SF映画ランキングTop10

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映画の中でも特にコアのファン層を持つSFカテゴリー。人気シリーズも多く存在し、グッズ等でも幅広く展開していたりします。そこで、今回はSF映画の中でも特にコアなファン層からの評価が高い作品をランキングで紹介してみたいと思います。

■第10位 SF超大作のセオリーを確立した「アルマゲドン」

1998年に公開され大ヒットを記録したSFドラマ超大作。作品の印象付けに一役買ったエアロスミスの主題歌「ミス・ア・シング」は日本でも大ヒットしました。

20世紀末の現代、宇宙空間にある人工衛星が流星雨の直撃により爆発、さらに流星雨は大気圏を突破し地上に降り注ぎ甚大な被害のもたらします。しかし、これが最後ではありませんでした。調査の結果、18日後にテキサス州に匹敵する大きさの小惑星が地球に衝突することが判明。人類は滅亡の危機に立ち向かうことになります。
唯一この危機を回避する方法として、小惑星に穴を空け、最深部で核爆弾を爆発させるという計画が浮上します。この計画の実行に各分野のエキスパートが集められることに。その中の一人が、石油採掘のプロであるハリー・スタンパーです。
ハリーたちは短期の厳しい訓練の末、人類の期待を一身に背負い宇宙へ飛び立ちます。

今となっては戯言でしかありませんが、ノストラダムスの大予言的中もうっすらあり得るような気がしていた1990年代後半。「アルマゲドン」はどれほど世界中で感動をもって受け入れられたことでしょう。

「インディペンデンス・デイ」など他にも「人類滅亡系」のヒット作はありますが、やはり「アルマゲドン」が定番作品として残っていくのではないでしょうか? わかっていながら、自分の命と引き替えに人類を救う、ハリー(ブルース・ウィリス)の勇士には、プルプルしながら感動させられます。あるひとつのヒット映画パターンを作った名作といっていいでしょう。

監督: マイケル・ベイ
脚本: ジョナサン・ヘンズリー、J・J・エイブラムス
製作 : ジェリー・ブラッカイマー、ゲイル・アン・ハード、マイケル・ベイ
音楽 : トレヴァー・ラビン、ジョージ・マッセンバーグ
出演者: ブルース・ウィリス、ベン・アフレック、リヴ・タイラー

■第9位 SFならではの複雑な設定と思い切った映像「トータル・リコール」

フィリップ・K・ディックの短編小説を、ポール・バーホーベン監督、アーノルド・シュワルツェネッガー主演で映画化。

火星植民地化に成功した未来。しかし火星では、エネルギー鉱山採掘の推進派と反対派による抗争が起きています。地球で暮らす、ダグラス・クエイドはごく普通の肉体労働者。愛する妻と二人で生活しています。そんなクエイドは、連日のように火星の夢を見るようになり、移住まで考えるようになります。あるとき、クエイドは妻ローリーに火星移住の計画を打ち明けますが、ローリーは一蹴。一度はあきらめたクエイドですが、「火星旅行の記憶を売る」というリコール社の存在を知ります。クエイドはリコール社を訪れ、火星旅行の夢を果たすことに。クエイドは、諜報員ハウザーとしての自分、現実か夢かも判断できぬまま、火星に向かうことになります。

2012年にはリメイクが製作された「トータル・リコール」。1990年公開当時は、特殊メイクの数々、当時最先端の映像技術に注目が集まったものですが、「トータル・リコール」の素晴らしさはそこにとどまりません。娯楽として成立したストーリーを持った作品ですが、実のところ、明確な解説は不可能だったりします。解釈によっては、現実に起こった物語とリコール社提供の夢旅行の二つの可能性が残されたまま幕を閉じているからです。そんなSF作品としての、奥深さ面白さが充分に楽しめる傑作映画と言っていいでしょう。

監督: ポール・バーホーベン
脚本: ロナルド・シュゼット、ダン・オバノン、ゲイリー・ゴールドマン
製作 : バズ・フェイシャンズ、ロナルド・シュゼット
音楽 : ジェリー・ゴールドスミス
出演者: アーノルド・シュワルツェネッガー、シャロン・ストーン

■第8位 オタクが実現した最新型の怪獣ロボット映画「パシフィック・リム」

2013年の公開され注目を集めたSF怪獣映画。怪獣、ロボットオタクを自認するギレルモ監督が最新のVFXを駆使し、巨大ロボットVS巨大怪獣の壮絶なバトルを描いています。

舞台は現代からはじまります。2013年、太平洋グアム沖に生じた割れ目から巨大怪獣が出現、サンフランシスコが襲撃を受けます。アメリカ政府は軍の総力を結集し撃破しますが、「KAIJU」は次々と現われることに。人類は巨大な「KAIJU」に対抗するため、巨大ロボット兵器「イェーガー」を開発します。
それから10年間、人類と「KAIJU」の戦いは続きます。太平洋の深海にある割れ目を破壊しない限り「KAIJU」の出現を止めることは不可能。「KAIJU」との戦闘で兄を亡くしたローリー、日本人研究者のマコがコンビを組み「KAIJU」との最終決戦に挑みます。

VFXによる迫力満点の映像という意味では、現在のところ一番に挙げられる映画ではないでしょうか。コンセプト自体が巨大ロボットVS巨大怪獣にあり、とにかく一点豪華主義な作りとなっていて潔い印象すら受けます。そういったこともあってか、ストーリーはごくシンプルなものとなっています。
この映画の突出している点は、劇場で体感した人たちによる高評価です。体に響く爆音と大きなスクリーンに現われる巨大ロボットと巨大怪獣の激突は、口があんぐり開いたまま塞がらない迫力。できれば、大きな画面で楽しみたい映画です。

監督: ギレルモ・デル・トロ
脚本: トラヴィス・ビーチャム、ギレルモ・デル・トロ
製作 :トラヴィス・ビーチャム、ジョン・ジャッシニ、メアリー・ペアレント、トーマス・タル
音楽 : ラミン・ジャヴァディ
出演者: チャーリー・ハナム、菊地凛子、イドリス・エルバ、チャーリー・デイ、ロバート・カジンスキー、マックス・マルティーニ ロン・パールマン、芦田愛菜

■第7位 映画は低予算でも面白ければ大ヒット「ロボコップ」

世界的なブームを巻き起こした大ヒットSFアクション映画。シリーズ化、リメイクもされて興行的にも大成功を収めています。

舞台は近未来のデトロイト。街は深刻な犯罪増加に歯止めを掛けることができずにいます。警察は民営化され、運営するオムニ社は多発する犯罪抑止のため警官サイボーグ化の実現を急いでいます。
ある日、デトロイトに配転されたばかりのアレックス・マーフィー巡査は、警官殺しで指名手配中のクラレンス一味のアジトに乗り込みますが、そこで惨殺されてしまいます。ロボット警察の実現を急いでいたオムニ社は、殉職したマーフィーの体を使うことに。マーフィーは「ロボコップ」として蘇り、次々と犯罪を検挙します。しかし、マーフィーには人間だった当時の記憶が残されていました。

「ロボコップ」は低予算で製作された映画ですが、予想を大きく上回るヒットを記録、続編の製作もそうですが、キャラクターとしての認知はここ日本でも相当なものがありました。カクカクと動く非常にアナログな演出でロボ感を演出し、「ウィーウィー」という動作音で乗り切る感じはB級感がありますが、「ロボコップ」は超メジャーな存在として認知を得るに至ります。
オムニ社の試作品として登場する惨殺暴走ロボットも、今見るとそのチープさがかえって怖かったりします。

監督: ポール・バーホーベン
脚本: エドワード・ニューマイヤー、マイケル・マイナー
製作 : アーン・L・シュミット
音楽 : ベイジル・ポールドゥリス
出演者: ピーター・ウェラー、ナンシー・アレン、ロニー・コックス カートウッド・スミス、ミゲル・ファーラー

■第6位 超大作とB級の境界線上で輝く「スターシップ・トゥルーパーズ」

1998年公開のSFバトルスペクタクル映画。ロバート・A・ハインラインのSF小説「宇宙の戦士」を、ポール・バーホーベン監督が映画化。

舞台は、地球連邦政府が支配する未来。軍部が社会を統制しており、人々は兵役に就くことで「市民権」を得られるが、兵役に就かなかったものは「一般人」とされる棲み分けが存在します。高校卒業したてのジョニー・リコは仲間たちとともに入隊を志願する。それぞれが能力に見合った配属先で訓練キャンプに参加。訓練に励みますが、あるときジョニーは訓練中に誤って一人の訓練生を死なせてしまいます。自信喪失したジョニーは除隊を決意しますが、そんな折り、地球連邦政府と昆虫型宇宙生物の紛争が発生、全面戦争に発展することに。
故郷が襲われたことを知ったジョニーは戦闘参加を志願、仲間たちとともに宇宙を舞台にした戦争に加わります。

コアなSF映画ファンから圧倒的な支持を得ている「スターシップ・トゥルーパーズ」。シリーズ化されていますが、本作の完成度が一番です。2時間強の作品ですが、とにかく内容が濃い。高校卒業、入隊訓練、戦争と展開するなかで、ひとつひとつのエピソードにインパクトがあるため、見終わったあとシリーズドラマを通期で見たような満足感があります。訓練で仲間を死なせるというショッキングなシーンだけでも、印象に残りますが、それはほんのはじまりに過ぎません。メインキャストが巨大昆虫との戦闘でバッタバッタと命を落とす様は、人によっては唖然としてしまうかもしれません。

監督: ポール・バーホーベン
脚本:エド・ニューマイヤー
製作 : アラン・マーシャル、ジョン・デイビソン
音楽 : ベイジル・ポールドゥリス
出演者: キャスパー・ヴァン・ディーン、マイケル・アイアンサイド、デニス・リチャーズ

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