人生はうまくいかないもの!? 逆に失敗する勇気が湧いてくる「マーフィーの法則」とは
1993年ごろに「マーフィーの法則」というのがはやりました。人生の経験則をうまく表したもので、だいたいが皮肉な内容です。例えば「失敗する可能性のあるものは、失敗する」といった法則です(笑)。今回は、このマーフィーの法則をご紹介します。
■人は悲惨な結果に終わる方を選ぶ!
「マーフィーの法則」と呼ばれるものはたくさんあります。「失敗する可能性のあるものは、失敗する」といった、誰もが経験するような経験則、マーフィー的な真理は総称して「マーフィーの法則」と呼ばれるのです。
ちなみにマーフィーは人名で「エドワード・アロイシャス・マーフィーJr.」を指します。彼は優秀なエンジニアで、1949年米カリフォルニア州にあるエドワーズ空軍基地に勤務していました。
あるとき、テスト飛行中の機の重力測定装置に異常が発生します。原因を調べると誰かが設定を間違えていたのです。マーフィーJr.はこれを発見し、
「いくつかの方法があって、1つが悲惨な結果に終わる方法であるとき、人はそれを選ぶ」*
と言いました。この発言が、空軍の記者懇談会で披露されて広まりました。ここにマーフィー的なものの規範が示されたのです。以降、多くの「法則」が現れ、過去の偉人の発言の中にもマーフィー的な法則が発見され、集積されました。
1990年にはアメリカでマーフィーの法則を集めた『The Complete Murphy's Law』(Arthur Bloch著)が刊行されます。それを翻訳した『マーフィーの法則 現代アメリカの知性』が株式会社アスキーから刊行。日本でも大流行したのです。
*……『マーフィーの法則 現代アメリカの知性』(株式会社アスキー)P.270より引用
■だいたいが皮肉なことになる!
若い世代の皆さんは「マーフィーの法則」を知らないでしょう。『マーフィーの法則 現代アメリカの知性』内から幾つか挙げてみましょう。
●トーストのバターを塗った面が下を向いて落ちる確率は、カーペットの値段に比例する。
(同書P.33より)
●危機的状況とは「すべてなかったことにしよう」と言えないときである。
(同書P.29より)
●スケジュールどおりに完成するものはなく、予算の枠内に収まるものもない。
(同書P.84より)
●議論に値する問題は、回避に値する。
(同書P.59より)
●品質は、開発に残された時間に反比例する。
(同書P.89より)
●徹夜で仕上げた急ぎの仕事は、少なくとも2日は必要とされない。
(同書P.91より)
●バカでも間違いなく使用できるシステムを考案すると、バカだけが使用したがる。
(同書P.95より)
●機械は、動かないことを誰かに見せようとすると、動く。
(同書P.97より)
●経験の豊かさは、壊した機械の数に比例する。
(同書P.100より)
●遅れの出ているソフトウェア開発プロジェクトに人員を追加すると、さらに遅れる。
(同書P.119より)
●学期末レポートの完成に不可欠な文献や学術誌は、図書館から紛失している。
(同書P.126より)
●コンクリートを流し込むと雨になる。
(同書P.151より)
●地球全体の知能は一定である。だが、世界の人口は増加しつづける。
(同書P.160より)
並べてみますと、皮肉なものばかりですね(笑)。でも、思い当たったり、「そうそう!」と共感できるものばかりではないでしょうか。人生は皮肉に満ちている、というわけです。同書にはもっとたくさんの法則が集められています。さらに多くの英知に触れたい人は、ぜひ原書を手に取ってみてください。
⇒引用元:『マーフィーの法則 現代アメリカの知性』(株式会社アスキー)
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(高橋モータース@dcp)