ジブリ好きにすすめたい! ジブリ以外のおすすめアニメ20選 5ページ目
17. 亡念のザムド
舞台は大陸の北半分を「北政府」が、南半分を「南大陸自由圏」が統治し、長年にわたって戦争を続けている世界。竹原アキユキ(たけはら・あきゆき)は、70年前の戦いで南大陸自由圏に加わった尖端島で、母親と2人暮らしをしている高校生。
ある朝、アキユキは通学バスを待つ列に並ぶ白髪の少女、ナズナを見つけた。難民だと思い込んだアキユキはバスに乗る手助けをしたが、ナズナは自爆テロを敢行。アキユキは壊れたバスに駆け寄る。ナズナに「亡念のザムド」と言われた直後、アキユキは異形の怪物「ザムド」になってしまう…。
スタジオジブリ出身で、『千と千尋の神隠し』の監督助手を務めた宮地昌幸監督によるWebアニメ。作中の設定や登場人物に、『風の谷のナウシカ』『となりのトトロ』『もののけ姫』などの原作へのオマージュが多数見られます。ストーリーは、異形の怪物と化し、戦争に巻き込まれてしまった主人公の数奇な運命を辿る展開になっています。
≪作品概要≫
原作:BONES
監督:宮地昌幸
シリーズディレクター:奥村正志
脚本:清水恵、野村祐一、大野木寛
キャラクターデザイン:倉島亜由美
メカニックデザイン:橋本誠一、山根公利
音楽:大島ミチル
アニメーション制作:ボンズ
製作:ソニー・コンピュータエンタテインメント、アニプレックス、ボンズ
配信サイト: PlayStation Store
配信期間:2008年9月24日~2009年2月4日
18. 獣の奏者
エリンは10歳の少女で、戦に使われる「闘蛇」を育てる村で「獣ノ医術師」をしている母親ソヨンと一緒に暮らしていた。ソヨンは腕を買われて、闘蛇の中でも強い「牙」の世話を任せられており、エリンはそのような獣ノ医術師になりたいと思っていた。
しかし、ある日、村の「牙」がすべて死亡する事件が起こる。その責任としてソヨンは処刑され、エリンは天涯孤独の身になってしまう。それからエリンは人間と心が通じないと思われていた「王獣」を操る才能を持つために、王国の命運を背負うことに…。
NHK教育テレビ放送開始50周年記念番組として制作されたTVアニメ。上橋菜穂子氏による同名のファンタジー小説の「闘蛇編」「王獣編」を原作としています。「アルプスの少女ハイジ」のような名作アニメを目指して、主人公・エリンの過酷な運命をたどるストーリーを子どもの視点から描いており、子どもから大人まで楽しめる作品です。
≪作品概要≫
原作:上橋菜穂子
監督:浜名孝行
シリーズ構成:藤咲淳一
キャラクターデザイン:後藤隆幸
音楽:坂本昌之
アニメーション制作:Production I.G、トランス・アーツ
製作:NHKエンタープライズ
放送局:NHK教育テレビ
放送期間:2009年1月10日~2009年12月26日
19.雲のように風のように
人々が古代中国のような暮らしを送っている帝国「素乾国」では皇帝が急死し、宮廷内には陰謀が渦巻いた。自分の利益のために、亡くなった先帝の后・琴皇太后は皇太子の暗殺を図り、宦官は新皇帝の花嫁候補を探すため、全国各地に赴いた。
銀河(ぎんが)は田舎に住む庶民の1人だったが、皇帝の后候補になれば三食昼寝付きで、学問もできるという話を聞き、都に行くことを決意する。銀河は見事、皇帝の妃「銀正妃」となるが、それによって国内の混乱に巻き込まれることとなる…。
原作は「第1回日本ファンタジーノベル大賞」を受賞した酒見賢一氏による小説『後宮小説』。いくつものスタジオジブリ作品の制作に関わっている近藤勝也氏を作画監督、キャラクターデザインに起用しています。
古代中国を連想させる壮大なスケールの世界観を持っており、日本でいうところの大奥のような設定を採用していますが、女同士のドロドロした展開はほぼなし。一人の男性を愛したことで、女の子から女性へと力強く成長していく銀河の姿に心奪われます。
≪作品概要≫
総監督:鳥海永行
脚本:宮崎晃
演出:玉野陽美
撮影監督:小山信夫
美術:池田祐二(スタジオワイエス)
編集:瀬山武司
音楽:丸谷晴彦
キャラクターデザイン・作画監督:近藤勝也
制作:布川ゆうじ
企画制作:日本テレビ
製作:読売広告社、スタジオぴえろ
公開:1990年3月21日
20. ホッタラケの島 〜遥と魔法の鏡〜
遥(はるか)は幼い頃に母親と死別し、父親と2人暮らししている16歳の高校生。ある日、父親と些細なことでけんかしてしまい、気分転換に祖母の家がある町を訪れた。亡くなった母親からもらった手鏡をなくしてしまったことにふと気付き、神社にお参りして手鏡を返してほしいと祈った。
そこに現れたきつねの姿を追った遥は、神社の裏側に「ホッタラケの島」に通じる穴を発見する。それはいつしか放置されるようになった子どもの頃の宝物を集めてできた島だった。遥は、ここに手鏡があるかもしれない、とホッタラケの島の冒険を始める…。
フジテレビ開局50周年記念作品として製作されたアニメ映画。「ハタヤの稲荷」という神社にお参りして卵を供えると探していたものが見つかる、という埼玉県入間郡に伝わる民話がストーリーのベースになっています。クセのないモーションに仕上がっているため、CGアニメが苦手という人にも見やすい作品となっています。
≪作品概要≫
監督:佐藤信介
脚本:安達寛高、佐藤信介
製作:関口大輔
製作総指揮:亀山千広
音楽:上田禎
編集:今井剛
制作会社:Production I.G、ポリゴン・ピクチュアズ(CG製作)
製作会社:フジテレビジョン、Production I.G
電通、ポニーキャニオン
配給:東宝
公開:2009年8月22日
いかがでしたか? ジブリ関係者が手掛けた作品から定評のある監督によるものまでさまざまでしたが、いずれも良作として高い評価を得ている作品です。好みに合う作品が見つかった方は、視聴してアニメの世界を広げてみてはいかがでしょうか。
ライター:島田 昌樹(サイドランチ)