【教えて朽木先輩!】周囲がバカすぎて友だちができない……バカとは付き合わないほうがいいよね?
友だち、単位、恋愛、バイト、サークル、進路など、なにかと悩みがつきない大学生。そこで、なんと7年間も大学生をした経験があるライターの朽木誠一郎さんが、悩める大学生の相談にのってくれます。
今回は「周囲がバカすぎて友だちができない」という、大学2年生男子のお悩みに回答します。
こんにちは、朽木先輩です。先日、後輩に注意をしていたら「ああ、そういうフェーズですね」と言われ、そのわかってる風のわかってなさがなんかもう、ちょっと怖いと思いました。恐ろしい子ッ。
さて、周囲がバカすぎて友だちができないとのことですが、そうだよねえ〜〜〜友だちって馬鹿すぎるよねえ〜〜〜、ホントそういうフェーズですね〜〜〜なんて言うと思うか! あえてハッキリさせておきましょう。バカなのは周囲じゃない、おまえだあああああぁぁぁぁぁっ!!!
『裸の王様』という寓話があります。王様が詐欺師に騙されて「バカには見えない糸で編まれた高級な洋服」を着て、実際にはすっぽんぽんで街中を行進するというストーリーです。最後には正直な子どもが「王様の耳はロバの耳ーーー!!!」って言うんです。ってそれ!話が!違う!!! 年を取るといろんなことがわからなくなりますよね。僕はもうGENKINGさんは性別を超越した美という概念だと思っています。話が逸れましたが、正直な子どもは王様に「王様は裸だあああああぁぁぁぁぁぁっ!!!」と言うわけです。
この寓話がおもしろいのは、王様と周囲の大臣や国民との関係性でしょう。みんな違和感を覚えているのに、誰ひとりとしてすっぽんぽんの中年の男性であるところの王様に露出が過多である旨を伝えようとしないのです。コンニチハ(^∀^)してるから! しまって! 元気よくコンニチハ(^∀^)してるからしまって!!! と言えばいいものを、そのような親切をしてあげる人間はおりません。「おまえがはいているというのならそうなのだろう、おまえのなかではな」という有名な台詞よろしく、関り合いになることを選ばずにうつむいてしまうのです。
でも、僕は思うのです。王様は本当にわかっていなかったのかな、と。だって、コンニチハ(^∀^)してたらスースーするじゃないですか。スースーしてたらご挨拶しちゃってるのがわかるはずなんです。そこから導かれるのは「王様はわかっていた」という結論です。だとするとすげー怖くないですか。だって自分が裸だってわかっていて、周囲もあいつは裸だって思っていることもわかっていて、それでも「バカには見えない糸で編まれた高級な洋服」を着ているところの王様として振る舞い続けないといけない。つらく悲しい結末ではありませんか。
だから『裸の王様』は「周囲がバカすぎて友だちができない」と思っちゃう、場合によっては周囲に言っちゃうようなあなたのための寓話です。あなたはもう、友だちができないのは周囲がバカすぎるからなわけではないとわかっているはずです。友だちができない理由は、あなたの頭の中であなたに「バカには見えない糸で編まれた高級な洋服」をすすめる詐欺師がいるからです。または、その詐欺師の存在を知りながら、あなたを遠くから見やる国民がいるからです。ただし、それはすべて他ならないあなたであることは忘れないでください。
最後まで救いのない『裸の王様』と違うのは、いつでも「バカには見えない糸で編まれた高級な洋服」を脱ぎ捨てられるところです。自分のあやまちを認めるのは抵抗があるでしょうが、すっぽんぽんのまま虚勢を張り続けるよりはましではありませんか。そもそも虚勢なんて張れないんです、だってすっぽんぽんなんですよ?!?!?! 周囲はみんな、ありのままの恥ずかしいあなたがあっちゃこっちゃ(^∀^)しているのを見て見ぬフリをしています。今あなたに必要なのは『やっべ、おれパンツはいてなかったわ〜〜〜』と潔く認める子どものような蛮勇です。
## 朽木先輩のひと言
友だちがほしいなら、友だちがほしいって言おう(^∀^)