なぜクリエイターはMacばっかり使うの? デザイナーに聞いてみた。
なぜクリエイターはMacばっかり使うの? デザイナーに聞いてみた。スマートフォンやタブレットの普及で、モバイルアイテムの形や使い方もずいぶんと変化している昨今。それでも、なにか作業するときにはまだまだパソコンが主流です。そんなパソコンの中でも根強い人気を誇るのがApple社のMac。デスクトップもノートパソコンでも愛用者が多く、特にデザイナーをはじめとするクリエイターの愛用機という印象が強いですよね。
では、なぜクリエイターたちはMacを愛用するのでしょうか。その理由を建築家で設計デザインの仕事をしている「ファロ ・デザイン」の住吉正文さんに、クリエイターの立場から答えてもらいました。
■Appleの姿勢にクリエイターは共感する
住吉さんはクリエイターにMac使用者が多い理由をこう分析します。
「Appleは完成度の高いプロダクトを世に送り出すため、一切の妥協を許さないと聞きます。これは、クリエイターが自身の仕事の質を高めるためにあれやこれやと日々努力を重ね、理想を追い求めるための手本となっていて、そこに共感しているからではないでしょうか」。
つまりその性能はもとより、企業理念や姿勢にクリエイターとして共感できる要素があるということなのです。なるほど、クリエイターならではの視点ですね。
さらには「シンプルで美しい見栄えのプロダクトが多い」Macですが、操作性や機能に関しても「よくデザインされていてユーザーに優しい」のだとか。クリエイターだけでなく、一般ユーザーにもMacは優しいようです。やっぱりMacがイチバンなのでしょうか。
ところが……
■仕事内容によってはWindowsもアリ!?
「もちろんMacが優れていることは間違いないのですが、Windowsの場合はOSがシンプルなので実用的という利点があります。また、他者と協働する場合はWindows環境の方がデータのやり取りで互換性が高いというのも重要な点」とWindowsの利点も挙げてくれた住吉さん。
そして、さらに「実は以前までAppleのデスクトップを使用していましたが、見栄えより仕事での実用をとって、最近Windowsのデスクトップに鞍替えしたんです」とのこと! 美しいMacで仕事をする気持ちよさと、仕事で双方向でのやり取りを天秤にかけると、必ずしもMacに分があるというわけではないようです。
さらに「図面作業はWindowsのデスクトップで行いますが、簡易テキストやスケジュールの管理はAppleのiPhoneが便利ですのでずっと愛用してます。ちなみにWindowsとiPhoneはGoogle経由でリンクさせていて、この組み合わせが思いのほか快適で満足しています」という使い方も教えてくれました。
クリエイターたちの間ではMac人気が高いですが、仕事や作業環境ではWindowsの方が重宝される場面もあるようです。さて、あなたはWindowsとMacどちらを選びますか?
■取材協力
住吉正文
ファロ・デザイン有限会社一級建築士事務所を共同主宰。主に住宅の新築やリノベーションの設計デザインを行う。