ビジネスメールを見たことがある人なら、「インラインで失礼します」などという文を見たことがある人は多いのではないでしょうか。インラインや引用の使い方は、これからビジネスの場でメールを使用する可能性のある人なら、ぜひ知っておきたいことですね。ここではビジネスメールでの引用のマナーとインラインの正しい使い方について解説していきます。
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ビジネスメールの基本の書き方&マナーまとめ【シチュエーション別例文つき】
インラインとは本来はIT用語で使用されていたもので、「直列の、一列に並んだ」という意味の英語です。IT分野では埋め込む、埋め込まれたという意味で使われています。メールでの「インライン」とは、返信する際に相手の文章を引用して、応答文を挟んでいくような書式を指しています。このような形式で返信することを、「インラインで返信する」などといいます。
つまりメールのインラインとは、メールの内容を引用して返信を行うこと。相手からのメールの間に、自分のコメントを差し込む形で使うこともあります。
インラインはとてもシンプルで、わかりやすいメールの書き方でもあります。そのため、見たことがある人は多いはずです。しかしビジネスの現場では、このインラインが失礼となることがあります。インラインを使ったほうがよい場合と使ってはいけない場合を、しっかり理解しておきましょう。
まずは、インラインを使った例を見てみましょう。上司に対して、以下のようなメールを送りました。
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先日の面談ではご指導ありがとうございました。
次の面談ですが、都合が良い日時を教えていただければ幸いです。
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そして上司は、このメールに対して返信します。
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こちらこそ○○君の力になれたことはよかったです。
>次の面談ですが、都合が良い日時を教えていただければ幸いです。
それでは5月10日の午後1時はいかがでしょうか?
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このように、メールの文章中に相手からのメールを引用し、それに対して返信することを「インラインで返信する」といいます。このインラインの返信は、部分引用や一部引用といわれることもあるので覚えておきましょう。
それでは、このようなインラインで文面を引用して返信する方がよい場合は、どんなときかを見ていきます。
<相手のメールの内容に質問がある場合>
相手のメールの中に質問がある場合は、その質問を引用することで相手にわかりやすくピンポイントに回答できます。そのため、効率的に要件が伝えられるでしょう。
(使い方)
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>(相手の)質問
回答
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質問と回答が連続して書くことで、わかりやすく伝えられます。質問が2つ以上ある場合も、インラインを利用することで間違いなく伝えることが可能です。ただしインラインを使用する場合は、「インラインで失礼します」と初めに断っておくとよいでしょう。
それでは反対に、インラインで文面を引用して返信しないほうがよい場合はどんなときでしょうか。
<相手のメールが長文の場合>
相手のメールが長文のときは、長い文章を引用することになります。そのため、わかりづらい文章になってしまうかもしれません。どうしても使用したい場合は、特定の部分に対して使うようにしましょう。
<インラインで会話が続く場合>
インラインを使用する人同士のメールでは、インラインに対してインラインで返信するというメールが連続することがあります。このようなときは、メールの文面が煩雑になってしまうので一旦インラインをやめるといいでしょう。
インラインを使用したほうがよい、あるいは逆に使用を避けるべきときについて見てきました。
相手からのメールに質問がある場合は、引用したほうが的確に相手の質問に回答することができ、わかりやすく漏れもなくなります。このような引用に対しては、失礼に当たらないだろうと考える人が多いようです。いくつかの質問があるような場合は、質問と回答を対で返すことで、必要な回答が漏れているなどのトラブルが起きるリスクを減らすことができます。
また、後日に確認したいとき、あるいは上司や第三者に経緯を説明するときにも、インラインを使用している場合のほうが内容を振り返りやすく便利です。インラインを使用したメールでやり取りしていた場合は、そのメールを転送することで状況を共有することができます。また、このような場合に転送を行うときは、そのままメールを転送するのではなく、一言添えて転送するのがマナーです。
ビジネスメールで気を配りたいことは、「相手にとって読みやすいかどうか」です。インライン形式は相手にわかりやすく、ピンポイントで伝えることができる相手に配慮したメールですが、不必要な箇所まで引用してしまうと読みづらくなってしまいます。また、必要な箇所に固執してしまい、挨拶なども忘れて相手への配慮を欠いたメールになってしまうのも問題です。
大切なことは、こちらの伝えたいことを失礼なく、いかにわかりやすく伝えられるかということ。相手の立場や人柄も考慮して、書き方を工夫する必要があります。その1つの手段に、インラインの手法があると考えましょう。
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執筆:melz.K
美容、就職・転職、その他さまざまな記事を執筆しているライター。金融関係の仕事をしながら兼業ライターとして活動している。音楽など芸術を好んで、コンサートや展覧会に行くのが楽しみ。
2021/04/09
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