2019年02月04日 更新

初めての一人暮らしで引越し業者は必要ない? 宅配便だけで引越せるかも

念願の新居が決まったら、次は引越しの準備です。近距離での引越しであれば家族や友人に頼むという人もいるでしょうが、遠距離になりがちな新生活への引越しは、専門の引越し業者へ依頼しようと考えている人が多いことと思います。しかし、荷物が少ない初めての一人暮らしの引越しならば、引越し業者を使わずに宅配便だけでお得に済ませられる場合があります。宅配便でのミニ引越しのほうがお得になるのはどんな人なのか、どんな条件が揃えればよいのか確認していきましょう。

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宅配便だけでの引越しがおすすめな人

大きな荷物のない人はチャンスかも

宅配便だけでの引越しが割安になるのは、荷物が少ない人です。
まず重要なのは、荷物が段ボール箱に詰められるものばかりかどうか。特に、大きな家具や家電を運ぶ必要がない場合は、宅配便を利用した引越しに向いています。

段ボール箱に入らないものは、基本的に宅配便に向かないと考えてよいでしょう。また、ダンボールに収まったとしても、1人で持ち上げられないくらいに重くなると、通常の宅配便とは異なる割高なサービスの適用となってしまいます。

初めに家から持っていく荷物をリストアップし、それらがすべて段ボール箱に詰め込めるのかどうかを確認しましょう。基本的にそれができるのなら、宅配便での引越しに向いています。

家具・家電を新しく買うので新居に送ってもらえる人

初めての一人暮らしでは、家具や家電を新しく購入することが多いかと思います。それらが購入先から新居へ直接配送されるのなら、実家から持っていく荷物が格段に減ります。そうすれば、残りの荷物を宅配便で送るだけで引越しを済ませてしまうことができるのです。

これから家具などを購入しようとしている人は、配送先を新居にしてもらうだけで引越しの費用を節約できるかもしれません。配送費用は変わるのか、変わるならどれくらいの負担になるのかを確認してみましょう。

自分の荷物量を判断して業者を選ぼう

引越し手段を決定する前に、まずは自分の荷物を把握することが重要です。

新居へ直接配送できる家具や家電などの購入品、持っていかずに現地で新しく購入してもよいもの、衣類など旅行用カバンに詰めて自分自身の移動と一緒に運べる荷物量などを考えましょう。残った荷物は段ボール箱に詰められるのか、詰めた場合は何箱になるのかを考え、宅配便の料金表からおおよその料金相場を計算してみます。
その金額と引越し業者による見積もり金額を比較することで、よりお得な方法を選択することができるのです。

荷物をすべて持っていかなければならない通常の引越しと違い、新しく揃えるものの多い新生活の引越しは、工夫次第でコンパクトにすることが可能です。まずは荷物をリストアップし、自分の荷物量を把握するところから始めましょう。

宅配便が引越し業者よりおすすめな理由

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引越し業者を使うメリット

引越し業者にも一人暮らし向けの単身パックといったミニ引越し用サービスが存在します。 そのような単身パックのメリットは、

  • 作業員が2人以上いるので、1人では難しいものも運べる

  • 部屋の中まで荷物を運んでもらえる

といったものです。しかし家具や家電がなく、荷解きも自分1人で問題ないのであれば、そのサービスは必要ありません。単に玄関先まで荷物が来ればよいならば、宅配便でも十分なのです。

宅配便は時期に関係なく料金が変わらない

引越し業者の料金は変動制です。引越しの集中する3~4月の繁忙期とそれ以外のオフシーズンとでは、料金が大幅に変わってきます。それならば引越しの日程を料金の安い2月までや5月以降にしたいところですが、進学や就職がきっかけの一人暮らしでは、合格発表の都合などで日程が限られてしまいます。
繁忙期の料金相場は通常より3~5割も高額になり、費用の負担が大きくなります。

その点、宅配便は1年を通して定額である業者が多数です。取扱店へわざわざ持ち込まなくとも、自宅へ集荷しに来てもらうこともできます。

例として、大手宅配業者のヤマト運輸の料金を見てみましょう。
ヤマト運輸の宅急便※では、縦、横、高さの合計が120cm以内、20kg以下である荷物の場合、関西ー関東間の片道料金の目安が1,577円です(2018年12月現在。※宅急便はヤマトホールディングスの登録商標)。
引越しの荷物を120サイズ(450×350×300mm)の段ボール5箱以内に収めることができれば、関西ー関東間の引越しでも費用を8,000円以内に抑えることができるということになります。

宅配便で運ぶのがお得な荷物の種類

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ダンボール箱に収まる小さいものなら家電もOK

段ボール箱に詰められるものならば、宅配便を利用できます。
家電製品であっても電気ケトルのように小型で箱詰めが可能なものならば問題ありません。20kgを超える大型の荷物や家電でも、宅配便での発送に対応していることもあるので、少数なら宅配業者に相談してみてもよいでしょう。

精密機器は専用の宅配便で送ってもらうのが安心

また、パソコンや周辺機器などに宅配便を利用するのも便利です。
引越し業者でもクッション性の高い布などの緩衝材で覆うなど丁寧な取り扱いをしてもらえますが、業者によって対応に差があるのが実情です。周辺機器は特にデリケートで高価な精密機械もあるので、もし何かトラブルがあったりしたらと心配になることもあるでしょう。

そんな場合に、例えばヤマト運輸ではパソコン宅急便というサービスがあります。このサービスには自宅への集荷、専用資材による梱包が含まれているので、申し込んだ後は送りたい機材を用意して待っているだけでしっかりと梱包して発送してもらうことができます。
自分での梱包に自信がない場合にも安心です。

宅配便による引越しのデメリット

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家電の設定や家具のセッティングは自分でやることに

例えば、テレビのチャンネル設定や家電製品の配線を自分でしなければいけません。特別な設定が無ければ無料で行ってくれる引越し業者がほとんどなので、接続が苦手という方にとって自分で再度接続をしなければいけないというのはデメリットの一つです。

梱包資材を自分で用意することに

次に資材です。引越しに必要な宅配便を使用するための段ボールや緩衝材、ガムテープなどは自分で用意しなくてはいけません。
廃材の処分でも手間が増えます。引越し業者が引越しを行う場合、段ボールや緩衝材は、基本的に無料で引き取ってもらえます。宅配便で行う場合は自分で処理をする必要があります。

送った当日には荷物が届かない

最後に、これが一番のデメリットなのですが、当日の到着が基本的にできない事です。引越し業者は、荷物の搬出から搬入までを当日中に完了させることができますが、宅配便ではそうはいきません。当日使うものはダンボールに梱包せずに、自分のカバンに入れて運ぶ必要があるので、自分で運ぶ荷物が多くなることを頭に入れておきましょう。

これら3つののデメリットを考えながら、引越し業者と比べてどっちが安いかどっちが楽かの比較を行うようにしましょう。

まとめ

荷物が少なく、デメリットに挙げられているような手間が問題ないなら、宅配便を使った引越しがおすすめです。
引越し業者を利用するつもりでも、あらかじめ宅配便を使った場合の金額を計算してみることは大事です。引越し業者の見積もり価格を比較する助けになるだけではなく、見積もり時に交渉材料の一つとして使える可能性も出てきます。
新生活に向けて出費を節約するために、引越しは無駄を省いて賢く手段を選択しましょう。
監修:伊藤勝史
引越し屋、引っ越し専門ブロガー
15年以上の経験を持つ現役の引越し屋さん。その経験を活かし、自身でも引越し専門のブログを運営中。最近では、その実績からブログの執筆や監修等活躍の場を広げている。
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