2021年01月08日 更新

リバウンドしないクローゼット収納術【プロが教える!これだけは守りたい収納5カ条】

今回はクローゼットを片付いたままキープする秘訣をご紹介します。 毎日の出し入れや、お買い物で急に洋服の量が増えたりと、クローゼットは散らかるタイミングがたくさん。収納の5カ条を守ってスッキリしたクローゼットを目指しましょう!

捨てない整理収納アドバイザー・米田まりなです。
年末年始はバーゲンがたくさん! 洋服が増えてクローゼットがパンパンになってしまったという方も多いのではないでしょうか。そこで収納全般にあてはまる「収納5カ条」をクローゼットにあてはめて解説します。
米田 まりな 整理収納アドバイザー

『捨てない収納アドバイザー』として、モノを愛する全ての方の片付けを応援する整理収納アドバイザー。
株式会社サマリーでデータ解析を担当。
趣味は、ピラティスとお笑いを見ること。各種webメディアで、片づけ術に関する記事を連載中。

https://note.com/m_komeda

収納5カ条って?

次の収納5カ条を意識するだけで、スッキリしたお部屋を維持しやすくなります。
  • 1:収納量を把握して、8割以上収納しない

  • 2:使用頻度ごとに収納する

  • 3:よく使うものはアクション数を減らす

  • 4:一緒に使うものはグルーピング

  • 5:使った後は定位置に戻す

どこの収納にも当てはまるポイントなので詳しくは「収納5カ条」の記事をチェックしてくださいね。
今回はクローゼットでこの5カ条をいかした収納術を紹介します。

収納5カ条をクローゼットにあてはめよう

①収納量を把握して、8割以上収納しない

片付けるときのポイントは、常に2割分の余裕を持たせることです。MAXまで詰め込まず写真のように収納量の8割分までにしましょう。

また引き出しの手前を2cmあけておくだけで、衣類が取り出しやすくなるのでおすすめです。

8割以上収納スペースにものを入れると、出し入れが難しくなってしまうだけではなく、買ってきたものを収納することができなくなってしまいます。「平日は片付けがほとんどできない」という忙しい方も、スペースに2割分の余裕を残しておけば、毎日きれいに収納しなくても溢れることはありません。
ハンガーラックはギュウギュウに詰め込んでいませんか?出し入れが面倒になり、あっという間に散らかってしまう原因に。さらに圧力がかかって、大切な洋服の保管状態も悪くなってしまいます。
そこで、洋服と洋服の間は3cmあけましょう。 3cmあけるだけで風通しがよくシワがつきにくく、出し入れがとってもラクになりますよ。
  • クローゼットの8割収納を目指すならまずは写真撮影!

よく「散らかりすぎて、どこから手をつけたらいいかわからない」という相談をいただくことがあります。また、「いつか時間を見つけてやればいいや」と、片付けを先延ばしにしてしまうこともありますよね。

そこでやっていただきたいことが、スマートフォンでクローゼットを撮影することです。写真を撮るときに、いたたまれなくなって、片付けはじめてはいけません。ものを整えたり隠したりせず、ありのままの姿を客観的に撮影してみましょう。

撮影できたら、写真を4分割します。
そして片付ける優先順位を「目障り度」と「稼働率」から判断していきます。
「目障り度」の定義は、ずばり写真を撮りながら、「うわっ……ここ片づいてない!目
立つ!」と気になった度合いです。クローゼットから「あふれ出た洋服」など、ふだんからなんとなく気になっている目障りな「モノの集まり」を見つけていきましょう。

一方、「稼働率」の定義は、直近1カ月で使ったかどうかです。写真の中で今月使ったアイテムの比率をざっくり数えてみましょう。「目障り度」が高く、「稼働率」が低い箇所から片付けましょう!

②使用頻度ごとに収納する

収納は使用頻度ごとにしましょう。片付けする箇所のものを全部出して下の4つに分類します。
  • (a)毎日使うもの(パジャマや下着類など)

  • (b)毎週使うもの(よく使うお気に入りのお洋服)

  • (c)毎月使うもの(アウトドアウェアなどたまに着る洋服)

  • (d)毎年使うもの(シーズンオフの洋服や布団など)

分類ができたら、(a)→(b)→(c)→(d)の順で収納していきます。

③よく使うものはアクション数を減らす

ものを取り出すために必要な動作数を「アクション数」と呼びます。毎日使うものはハンディーゾーン内に定位置を決めていきます。「ハンディーゾーン」とは、身体的に手を伸ばしやすい可動域のことを呼びます。

それを意識して先程分類したものを収納していきましょう!
  • (a)毎日使うもの

    パジャマや下着類など毎日使う衣類は、取り出しやすいタンスなど収納しましょう。

  • (b)毎週使うもの

    よく使うコートやスカートはクローゼットの取り出しやすい位置にゆとりを持って収納しましょう。

  • (c)毎月使うもの

    アウトドアウェアなどのたまに着る洋服は「同じ面積でいかに効率よく詰め込めるか」を重視して箱に詰めてクローゼットの手前に収納しましょう。ものをそのまま置くより、積載効率が何倍にもなり、同じ面積でもより多くのものを収納できます。

  • (d)毎年使うもの

    シーズンオフの洋服や布団は箱に詰めて収納します。ポイントは「毎月使うもの」より取り出しにくい所に収納することです。クローゼットの上下に収納しましょう。

④一緒に使うものはグルーピング

箱に詰めて収納する時は、「いつ使うのか」を軸にグループ分けをして詰めると、実際に使うときにどの箱を開ければいいか迷いません。

例えば「出張や旅行でしか使わないモノ」だったら、透明のジッパー付きビニール袋に詰めて、旅行カバンなどに収納します。アイマスク・化粧品サンプル・ポーチ類・変換プラグなども透明のジッパー付きビニール袋にまとめて旅行カバンに入れておくと、準備の手間を省けますよ。
詰め終わったら写真を撮るのを忘れずに!
年に数回しか使わないものは、写真に残しておかないとすぐ忘れてしまい「死蔵品」と化してしまいます。

⑤使った後は定位置に戻す

「日頃、洋服を出しっぱなしにしてしまう」という声をよく聞きます。
洗濯物をソファや椅子に置いたまま、そこから必要な服を着る、という生活を送っていませんか?

少し昔の調査になりますが、エステー株式会社が2014年9月のプレスリリースで、「主婦の約半数が衣類を出しっぱなしにしている」という調査結果を明らかにしました。また、自宅の衣類収納に対して不満に感じるポイントとしては、1位「収納スペースが少ないこと(75%)」に続き、2位に「衣類を出し入れしにくいこと(45%)」が挙がっていました(%は複数回答・N=600)。
私を含め、ズボラなタイプの方は几帳面な方の収納スタイルを真似してしまうと、1週間も立てば「出し入れしにくい」と文句を言うようになります。
ものの収納にかかる動作の数を、「ステップ」と呼びますが、
  • クローゼットを開き
  • ハンガーにかけ
  • 吊るす
というだけでも、ズボラな方にとっては重労働です。
gettyimages (51622)

加えて、「クリーニング・修理に出さなきゃいけない」「汗をかいたセーターをダイレクトにクローゼットにしまうのが嫌」「下着と分けて洗いたい」など、衛生面でのこだわりも関わり始めると、管理はさらに複雑になります。定位置に戻せず「面倒くさいからとりあえず椅子に置く」というアイテムがますます増えます。
そこで活用しているのはランドリーバスケットです。
大きめ(40cm×50cm)のバスケットを1つ、小さめ(40cm×30cm)のバスケットを1つ、そして小ぶりの洗濯用ハンガーラックを1つ、設置しています。
大きいバスケットには、ネットに入れて洗濯したいデリケートなものを入れます。
小さいバスケットにはクリーニングや修理など外に出したいものを入れます。
そしてラックにはあらかじめハンガーを3つかけておき、その日着た服を一時的に仮置きす
るスペースとして使います。
家に帰って洋服を脱いだら、洗濯機・バスケット・ラックのいずれかにポイと入れます。椅子に置くのと同じ動きですね。

夜遅くなってしまったときは、カゴをめがけてポイと入れるのが限界のときもあります。休日や早く起きられた平日の朝に、バスケットとラックの中身を仕分けしましょう。最低でも日曜の夜には、バスケットとラックを空にして、また1週間を迎えるのです。
ものを出しっぱなしにしてしまうことは、普通のことです。「自分はだらしがない」と責めずに、より楽ができるように定位置を作りましょう。

注意点としては、よくも悪くも中身がよく見えないので、異なったカテゴリのものを入れ始めてしまうと収集がつかなくなります。「必ず週1回は空っぽにする・違うカテゴリのものを入れない」というルールを定めて、かしこく活用しましょう!

番外編!どうしてもものが溢れてしまうときは?

収納5カ条を守ってもものがあふれだしてしまう方は、部屋のスペースが足りないだけかもしれません。一人暮らしの部屋はどうしてもスペースが少ないですよね。
そんなときは大きく3つの考え方があります。

①家以外に収納場所をもつ

次の季節まで使わないものは「サマリーポケット」などの収納サービスに預けてしまうのがおすすめです。部屋が広くなくってもダンボール一箱分を月額250円~保管することができます。写真で管理できるのも嬉しいですね!
また、オプションでハンガーに掛けての管理もしてくれるので洋服がクローゼットから溢れてしまう人はぜひチェックしてみてください。

②使ったら売る(手放す)

ものを減らせない人の多くが、もう使わないけれど思い入れがあって……ということがあります。そんなときは次に使ってくれる人を探すのがおすすめですよ。
「メルカリ」や「ラクマ」などのフリマアプリはもちろん、「ブランディア」などの買取サービスもおすすめです。売れるブランドが限られてはいますが、箱に詰めて送るだけなのですぐに手放すことができます◎

③所有しない工夫をする

ものをなかなか捨てられない……という人はそもそも所有をしないことを考えてみては? 「airCloset」などのファッションレンタルサービスがおすすめです。自分自身の好みや似合う服ををおおよそ把握したうえでスタイリストさんが選んでくれます。月額3,800円~利用できますよ。なんと言っても、どんな服が送られてくるのが毎回ワクワクしそうですね。

クローゼット収納のコツまとめ

片付けてもすぐ散らかってしまう方は怠慢なのではなく、定位置や収納方法の設定がうまく行っていない可能性があります。またシンプルにスペースが足りていないという可能性もありますね。
特にクローゼットは毎日使うため、散らかりやすい箇所です。でも収納5カ条を守って、きちんと収納方法や定位置を決めればきれいに保てますよ。
散らかってしまっても、日々トライアンドエラーを繰り返し、自分にとって使いやすい空間にしていきましょう。

クローゼット以外の片付けも気になる、そんな方は書籍「集中できないのは、部屋のせい。 東大卒「収納コンサルタント」が開発! 科学的片づけメソッド37」でもご紹介しているので、よろしければぜひご覧ください(PHP研究所より出版)。

協力

サマリーポケット

1箱250円〜と、手軽な価格で利用できる宅配型の収納サービス。モノの預け入れから取り出しまで、すべてスマホひとつで可能に!預けた荷物は倉庫スタッフが一点ずつ写真撮影・リスト化し、スマホ画面でいつでも確認できます。サマリーポケットで暮らしをもっと快適に。

サマリーポケット

※掲載の価格、商品スペック等は掲載時の情報です。

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