目次
酸素系漂白剤とはどんな洗剤?特徴と効果を知ろう
まずは、酸素系漂白剤とはどんなものなのか、どのような場面で使えるのか、その特徴をご紹介します。粉末と液体による違いも確認しましょう。
酸素系漂白剤の特徴
一般的によく使用される漂白剤は酸素系と塩素系と還元系の3つに分類されます。酸素系は塩素系や還元系よりも衣類に使われた色素への刺激が強くないため、色柄ものにも使える事が特徴的です。匂いもきつくなく、環境への負担も少ないため、気軽に使いやすいのが魅力です。
除菌、除臭効果もあり、種類(粉末、液体)によっては洗濯槽や食器洗い機、排水口の掃除などにも使えます。
除菌、除臭効果もあり、種類(粉末、液体)によっては洗濯槽や食器洗い機、排水口の掃除などにも使えます。
酸素系漂白剤はどんな汚れに効くか?
衣類であれば、シャツに付いた黄ばみ・黒ずみ、シミ汚れなどを落とすことができます。また、洗濯用洗剤と一緒に使うと、洗浄力をアップしてくれてさらに除菌効果も高いことから生乾きのにおいを抑えられます。
そのほかにも日常の中にある汚れとして、コップに付いた茶渋や黒ずみ、キッチンの油汚れ、お風呂場の湯アカ、洗濯槽のカビ・汚れなどに効果があります。
そのほかにも日常の中にある汚れとして、コップに付いた茶渋や黒ずみ、キッチンの油汚れ、お風呂場の湯アカ、洗濯槽のカビ・汚れなどに効果があります。
粉末と液体の違いとは?
・粉末タイプ
粉末タイプの主成分は過炭酸ナトリウムです。水に溶けるとアルカリ性を示し、液体タイプより除菌力、漂白力が高く、つけおきで漂白する際に適しています。油汚れを落とすのにも向いています。
しかし、アルカリはタンパク質を溶かす効果もあるため、絹、ウール製品などの動物繊維には繊維そのものを劣化させるので不向きです。金属製のファスナー、金属製のボタンなど、金属の物と化学反応を起こしやすく、そういった材料が使われた衣類にも適しません。粉末タイプが使える衣類は水洗いできる色柄物あるいは白色の繊維系のものです。
粉末タイプの主成分は過炭酸ナトリウムです。水に溶けるとアルカリ性を示し、液体タイプより除菌力、漂白力が高く、つけおきで漂白する際に適しています。油汚れを落とすのにも向いています。
しかし、アルカリはタンパク質を溶かす効果もあるため、絹、ウール製品などの動物繊維には繊維そのものを劣化させるので不向きです。金属製のファスナー、金属製のボタンなど、金属の物と化学反応を起こしやすく、そういった材料が使われた衣類にも適しません。粉末タイプが使える衣類は水洗いできる色柄物あるいは白色の繊維系のものです。
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・液体タイプ
一方、液体タイプの主成分は過酸化水素です。粉末タイプと比べて漂白効果は高くなく、水に溶けた時は粉とは違い、酸性を示します。そのため、デリケートな素材や色柄物にも使用が可能です。
使う際は洗濯用洗剤と合わせることが基本ですが、単体での襟周りなどに塗布したり、衣類のつけおきなどにも使用は可能です。重曹などと合わせる事で漂白効果を高める事ができ、洋服のシミ取りなどに手軽に利用しやすいです。
一方、液体タイプの主成分は過酸化水素です。粉末タイプと比べて漂白効果は高くなく、水に溶けた時は粉とは違い、酸性を示します。そのため、デリケートな素材や色柄物にも使用が可能です。
使う際は洗濯用洗剤と合わせることが基本ですが、単体での襟周りなどに塗布したり、衣類のつけおきなどにも使用は可能です。重曹などと合わせる事で漂白効果を高める事ができ、洋服のシミ取りなどに手軽に利用しやすいです。
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粉、液体共に、アルカリ性の材料を別途加えたり、水の温度をあげる事で漂白効果を簡単にアップさせられます。
漂白効果は35度以上あれば効果が高まり、40〜50度くらいがもっとも漂白効果をコントロールしやすい水温。つけおき時などは温度をキープする方法をとるとより効果的ですよ。
漂白効果は35度以上あれば効果が高まり、40〜50度くらいがもっとも漂白効果をコントロールしやすい水温。つけおき時などは温度をキープする方法をとるとより効果的ですよ。
衣類を粉末の酸素系漂白剤でつけおきする方法
粉末の酸素系漂白剤で衣類をつけおきする際の手順やポイントをお伝えします。
酸素系漂白剤が使用できる素材か確認する
使用できる生地は、麻、木綿、ポリエステルやアクリルなどの化学繊維などです。
反対に使用できない生地は、デリケートな繊維や水洗いできないもの、色落ちしやすいものです。自然素材の飾りや金属部があるものにも不向きです。
どの素材に向いているのかは漂白剤の注意書きをよく確認することが大切です。注意書きから判断できない際は、漂白剤を衣類の目立たない箇所に少量つけておいて、色落ちや変色がないかを確認してから使用するようにしましょう。
反対に使用できない生地は、デリケートな繊維や水洗いできないもの、色落ちしやすいものです。自然素材の飾りや金属部があるものにも不向きです。
どの素材に向いているのかは漂白剤の注意書きをよく確認することが大切です。注意書きから判断できない際は、漂白剤を衣類の目立たない箇所に少量つけておいて、色落ちや変色がないかを確認してから使用するようにしましょう。
50度程度の温水に酸素系漂白剤を混ぜた洗浄液でつけおきする
温水に漂白剤を混ぜ、洗浄液を作ります。お湯の温度は40~50℃が目安です。温度が高ければ漂白の反応が強くなるので、洋服の状態や汚れ具合に合わせて適温に調節しましょう。
つけおきの時間は30分~1時間程度が目安で、できれば30分程度を目安に汚れが落ちているか確認して、汚れが落ちた時点ですすぎをしてから、通常の洗濯物と一緒に洗いましょう。白い物でしっかり漂白した場合は一晩など時間をかければキレイになることもあります。
ただし麻などの繊維は、長時間つけおきすると色が抜け出る可能性があります。衣類に使われた素材によっては短い時間で対処する必要があるため、注意しましょう。
汚れが落ちたら念入りにすすぎましょう。洗剤を入れずに洗濯機で洗い直すのが手軽でおすすめです。
つけおきの時間は30分~1時間程度が目安で、できれば30分程度を目安に汚れが落ちているか確認して、汚れが落ちた時点ですすぎをしてから、通常の洗濯物と一緒に洗いましょう。白い物でしっかり漂白した場合は一晩など時間をかければキレイになることもあります。
ただし麻などの繊維は、長時間つけおきすると色が抜け出る可能性があります。衣類に使われた素材によっては短い時間で対処する必要があるため、注意しましょう。
汚れが落ちたら念入りにすすぎましょう。洗剤を入れずに洗濯機で洗い直すのが手軽でおすすめです。
普段の洗濯に酸素系漂白剤をプラスしてもOK
酸素系漂白剤は漬け置き洗いのイメージがありますが、普段の洗濯に洗剤と一緒に利用することで、生乾き臭の発生を抑制したり、洗剤の洗浄力効果を高めてくれたりする効果があります。
普段の洗濯で利用する場合は、40Lの水に対して大さじ1杯程度が目安です。製品そのものに軽量用のカップやスプーンがある場合は、それらにしたがって使用します。洗剤と同じタイミングで漂白剤を投入し、いつもと同じように洗濯機を回します。柔軟剤を使っても問題ありません。
普段の洗濯で利用する場合は、40Lの水に対して大さじ1杯程度が目安です。製品そのものに軽量用のカップやスプーンがある場合は、それらにしたがって使用します。洗剤と同じタイミングで漂白剤を投入し、いつもと同じように洗濯機を回します。柔軟剤を使っても問題ありません。
衣類以外にも! 粉末酸素系漂白剤のつけおきですっきりきれいに
あまり気を付けることはありませんが、粉末の酸素系漂白剤を衣類以外に使うときの効果的なポイントをご紹介します。
食器の黒ずみや茶渋
食器の黒ずみや茶渋はタンニンという物質が原因です。使用後、毎回きれいに洗っていてもこびりついてしまい、一度付着するとなかなか取れないタンニンですが、ごっそり落とすことができます。
粉末の漂白剤大さじ1を溶かした2Lのお湯にしばらくつけおきした後、流水で30秒以上洗います。
つけ込んだ後はにおいに違和感があるしれませんが、スポンジで洗い直す必要はありません。むしろスポンジについている雑菌がまたついてしまうので、スポンジを使わず水でよくすすぎましょう。
粉末の漂白剤大さじ1を溶かした2Lのお湯にしばらくつけおきした後、流水で30秒以上洗います。
つけ込んだ後はにおいに違和感があるしれませんが、スポンジで洗い直す必要はありません。むしろスポンジについている雑菌がまたついてしまうので、スポンジを使わず水でよくすすぎましょう。
洗濯槽の裏の石けんカスやカビ
洗濯槽内に高水位までお湯を入れ、その中に漂白剤を入れます。お湯10Lに対し、100gが目安です。貯める水は40〜50℃程度のお湯をためて使用するのが、酸素系漂白剤の効果を引き出し洗濯槽をキレイに洗浄するためのコツと言えます。
「洗い」をしたら、ひと晩放置し、浮いているカビや石けんカスを網ですくっていきます。その後「すすぎ」と「脱水」を2~3回ほど繰り返し、汚れが浮いてこなくなったら通常の水を入れ、「洗い」「すすぎ」「脱水」をして完了です。
「洗い」をしたら、ひと晩放置し、浮いているカビや石けんカスを網ですくっていきます。その後「すすぎ」と「脱水」を2~3回ほど繰り返し、汚れが浮いてこなくなったら通常の水を入れ、「洗い」「すすぎ」「脱水」をして完了です。
風呂釜の汚れ
2つ穴タイプは、まず、下の穴をいらない布で抑えます。上の穴から漂白剤を50g程度入れ、その後50度〜70度程度のお湯をバスタブからあふれるぎりぎりまで入れていきます。
30分〜1時間程度放置した後、下の穴の布を取り、両方の穴からホースなどを使い勢いよく水を入れていきます。湯垢が出てこなくなるまで続けましょう。
1つ穴タイプは残り湯を使用します。水位が穴の5センチ程度上くらいになるように調整し、漂白剤を250g程度入れ、お湯をかき混ぜます。次に40度程度になるようにお湯を沸かし、風呂釜内をお湯が循環していることを確認します。
3時間程度放置し、その後、3分程度追い焚きします。排水し、ホースを使い穴の中に勢いよく水を入れ、汚れをかき出したら完了です。
30分〜1時間程度放置した後、下の穴の布を取り、両方の穴からホースなどを使い勢いよく水を入れていきます。湯垢が出てこなくなるまで続けましょう。
1つ穴タイプは残り湯を使用します。水位が穴の5センチ程度上くらいになるように調整し、漂白剤を250g程度入れ、お湯をかき混ぜます。次に40度程度になるようにお湯を沸かし、風呂釜内をお湯が循環していることを確認します。
3時間程度放置し、その後、3分程度追い焚きします。排水し、ホースを使い穴の中に勢いよく水を入れ、汚れをかき出したら完了です。
粉末酸素系漂白剤を使う際の注意点
最後に、使用する際の注意点を確認しておきましょう。
肌荒れをしやすい人はゴム手袋を着用
漂白剤は脱脂効果やアルカリ性による皮膚への刺激があるため、直接肌に触れると肌荒れしやすいです。基本的にはゴム手袋をして直接皮膚に触れることがないよう作業するようにしましょう。
もし皮膚についた場合は流水でしっかり洗い流してください。
もし皮膚についた場合は流水でしっかり洗い流してください。
漂白剤の分量を多く入れ過ぎないようにする
使用の前には分量をしっかり確認するようにしましょう。生地が傷んだり色落ちしたりする原因となります。
熱湯では漂白効果が得られないことも
お湯の温度が高すぎると反応が急激に進み過ぎて、色素を短い時間で分解してしまったり、素材を傷めたりする恐れがありますので、温度は適温にしておきましょう。
まとめ
酸素系漂白剤は使い勝手のいい漂白剤です。衣類系の汚れ以外にも、洗濯槽内の汚れや風呂釜の汚れ、食器の汚れにもその効果を発揮します。使い方を覚えておくと非常に役に立つでしょう。
特に一人暮らしで掃除にあまり時間を割けない方はつきおきするだけでも汚れを落とせるので、ぜひ酸素系漂白剤を活用してみてください。
特に一人暮らしで掃除にあまり時間を割けない方はつきおきするだけでも汚れを落とせるので、ぜひ酸素系漂白剤を活用してみてください。
監修:神崎健輔
実家がクリーニング店でもあったので小さな頃から洗濯を手伝い、クリーニング師の資格を取得して洗濯の知識をとことん勉強。 現在は、白洋社クリーニングと宅配クリーニングネクシーという二つのクリーニングカンパニーに所属。 「洗濯ハカセ」を名乗り、日々ストイックに「もっと洗濯がキレイに楽にできる方法」を研究しなが培った知識をブログで発信中。 家庭での洗濯が上手になる方法や、クリーニングいらずの洗濯術などを公開しながら、テレビ、雑誌、ラジオとたくさんのメディアでも活躍中