目次
おしゃれな部屋を作るためには、部屋全体を見てデザインすることが大切です。一つ一つの家具はおしゃれでも、統一感がなければちぐはぐな印象を与えてしまうし、あまりに同系色だけでそろえてしまうとなんだかつまらない部屋になってしまいます。ポイントを押さえながら、どうすればおしゃれな部屋がデザインできるのか見てきましょう。
小島真子さん
(株)ラフスタイル代表取締役・インテリアコーディネーター
法人、個人問わずサロン、オフィス、社員寮、ホテルなどのインテリアデザイン及びコーディネートを中心に、インテリア関連のセミナー講師や、執筆活動、コンサルティング、企画、またメディア協力でも活動中。
自分の部屋をデザインする1:インテリアの色の合わせ方
色とトーンをそろえるとまとまりのある部屋になる
使用する色の数を3〜5色以内にまとめると、全体的に統一のとれた部屋になります。また、すべての色を同じ量で使用するのではなく、色によって分量を変えることでメリハリを作ることも可能に。割合的には、基調となるベースカラーを70%、アソースカラーを50%で、メリハリ要因になるアクセントカラーは30%くらいにすると良いでしょう。
小島さん
「色をたくさん使いたいという人は、トーンをそろえるとまとまりやすくなります。逆に、少ない色数でもトーンがバラバラだと部屋の印象もまとまりづらくなります。くすみカラーやパステルカラーなど、同じトーンで合わせることを意識してみましょう」
白・黄色・グリーンでまとめられたお部屋。ペットのワンちゃんとも色味のトーンばっちりです。
反対色を取り入れると個性や動きを出すことができる
あえて系統の異なる色をアクセントに取り入れるのも、部屋の印象をグッと左右するのに適しています。反対色は補色とも呼ばれ、色をグラデーションで円にしたときにちょうど向かいあう色同士のことを言います。黄色なら青、赤ならミントグリーンなど、大きくかけ離れた色と色を指すと覚えておけばOKです。
ビタミンカラーを豊富に使ったカラフルなお部屋。あえてたくさんの色を使うことでお部屋の奥行きが広く感じられます。
自分の部屋をデザインする2:インテリアの配置のルール
部屋の動線を考える
一人暮らしに限らず、インテリアの配置で大切なのは「生活動線が確保できているかどうか」。いくらおしゃれな家具を素敵にレイアウトしても、生活しづらくては意味がありません。特に一人暮らしの部屋は狭い場合が多いので、より動線を考えたインテリア配置が必要になります。
間取り図を見ながら、動線を遮らない配置ができるように考えましょう。
間取り図を見ながら、動線を遮らない配置ができるように考えましょう。
動線を確保したレイアウトなら、掃除もしやすく快適です。
視線の抜ける場所を作る
背の高いインテリアばかり並べてしまうと、どうしても窮屈な印象を受けがちです。空間の余白部分を残せるように考えて家具を購入しましょう。
小島さん
「家具の高さの凸凹を作らないよう、壁側に配置しましょう。奥行きも合わせるようにします。室内の広さを考慮して、家具を置きすぎないよう気をつけましょう」
家具が壁際により、手前に背の狭い家具、奥に高めの家具になっています。奥行きも統一されていて、全体のバランスが取れています。
快適な空間を確保する
過ごしやすい快適な部屋にするためには、それぞれの生活用途を明確にすると良いでしょう。特にワンルームや1Kは、すべての食事をするのも勉強をするのも眠るのもほぼ一つの空間で行うことになります。狭くても、棚やソファで間仕切りを作り、寝るスペース、勉強するスペーススペース分けをると良いでしょう。空間だけでなく、気持ちにもメリハリが出ます。
ベッドとソファの間にチェストを置いて空間を区切っています。ラグもメリハリをつけてくれています。
フォーカルポイントでインテリアをレベルアップ
フォーカルポイントは、部屋の中にある注目ポイントのことを言います。たとえば観葉植物を置いたり、ちょっと個性的な雑貨を飾ってみたりなど、思わず目が向くような「崩し」を部屋の中に取り入れてみるとメリハリが出ます。好きなものや趣味でコレクションしているものなどをディスプレイして楽しめるスペースを作ってみましょう。自分で考えながらインテリアをレベルアップするのは、部屋づくりの醍醐味です。
ランプの存在感が抜群! 部屋の統一感を崩さず、印象付けるフォーカルポイントになっています。
部屋作りをシミュレーション!一人暮らし大学生におすすめの人気アプリ
実際にインテリアを購入する前に大切なのはシミュレーションです。インテリアの色味やトーンは部屋の壁や床の色味、トーンと合っているのか、部屋に対して家具が大きすぎたり小さすぎたりしないかなどのバランスの具合のほか、生活動線を確保した配置ができるのかをチェックしましょう。
家具配置のシミュレーションは、アプリが便利です。アプリを使いながらどのように家具を配置すれば良いのか考えてみましょう。
家具配置のシミュレーションは、アプリが便利です。アプリを使いながらどのように家具を配置すれば良いのか考えてみましょう。
動線確保のチェックに便利。
iPad版の間取りアプリ。家具や設備の追加、壁や床の色変更も可能。
まとめ
部屋のデザインは、ただおしゃれなインテリアを何となく配置すればいいというわけではないことがわかったのではないでしょうか。面倒に思うこともあるかもしれませんが、デザインする段階でしっかり生活スタイルを決めておけば、快適な空間を作ることができます。楽しみながら自分だけの部屋作りを考えてみましょう。