将来を急いで決めなくていい。大学生と社会人が語る、大学生活で本当に大切なこと
「将来のために何をすればいいのだろう」
大学生活を送るなかで、一度はそんなことを考えたことがある人も多いのではないでしょうか。
目標や進路を早く決めることも大切ですが、答えを急いで見つける必要はありません。大学生活だからこそできる出会いや挑戦の中で、自分なりの価値観や強みは少しずつ育っていくものです。
今回は、慶應義塾大学の学生とアビームコンサルティング株式会社の社員が、大学生活での出会いや学びをテーマに対談。大学1・2年生向けプログラム「Beyond Yourself ~大学生活で育てる“自分の強み”~」での経験も交えながら、今だからこそ大切にしたい大学生活の過ごし方について語り合いました。
\ 今回座談会に参加したのは…… /
宮野さん:慶應義塾大学経済学部3年生。800名超が所属する学生団体「慶應義塾大学経済新人会」で、昨年まで日吉執行部・会議係を担当。現在はオブザーバー的な立場から活動に関わっている。
重村さん:アビームコンサルティング株式会社 People & Culture Group, Organization Development Unit所属。2022年に大学を卒業後、新卒採用支援・キャリア支援サービスを提供する人材サービス企業に入社。クリエイティブディレクターとして、サイトやパンフレット、イベントなどの企画・制作に携わる。その後、アビームコンサルティングに入社。これからの社会をより良い方向へ動かしていく原動力は「人」の力であるという想いのもと、大学1・2年生を対象としたキャリア教育プログラム「Beyond Yourself ~大学生活で育てる“自分の強み”~」の企画・推進に取り組んでいる。
「将来が見えない」不安はみんな同じ。
大学生活の中で見つける、自分なりの軸
重村さん:お二人は慶應義塾大学の経済新人会という学生団体に所属しているとのことですが、普段はどのような活動をされていますか?
山本さん:経済新人会は、慶應義塾大学内でも最大規模の学術系サークルです。マーケティング・金融・財政・貿易・時事経済の5つの研究部から構成されており、ビジネスコンテストへの参加や東証見学など各研究部がそれぞれ特色ある活動を行っています。
宮野さん:私たちはその中の貿易部に所属しています。国際経済や貿易に関するテーマを学びながら、メンバー同士で議論したり研究発表を行ったりしています。私はもともと海外や国際的なテーマに関心があり、そうした分野を学べる環境に魅力を感じて入部しました。翌年の新入生歓迎会で山本さんに声をかけ、一緒に活動するようになりました。
山本さん:実は入学前から慶應義塾大学のサークルについて調べていて、経済新人会が慶應最大級の学術系サークルと知り、興味を持っていました。実際に入会してみると、同期や先輩方は優秀な方が多く、最初は周囲の優秀さに圧倒されたことを覚えています。でも、同期と助け合い、先輩方のサポートもあり、徐々に不安はなくなっていきました。また、地方出身ということもあり、入学当初は“この大学で上手くなじめるのだろうか”という将来への漠然とした不安もありました。
重村さん:私も地方出身なので、その不安はよくわかります。入学当初は、留学や海外経験など、自分にはない経験を持つ友人や先輩が多く、周囲との差を感じることもありました。でも、次第に自分にはない経験や考え方、価値観に触れることが大きな刺激になったと感じています。
山本さんは将来への不安があったということですが、お二人は現在、ご自身の将来について何か考えていますか?
宮野さん:僕はもともと「社会の仕組みそのものに関わる仕事がしたい」という想いから、官僚を目指して大学へ進学しました。ただ、大学生活を通じてさまざまな価値観や働き方に触れることで視野が広がり、今は民間企業で働くという選択肢にも関心を持っています。立場に関わらず、社会に大きなインパクトを与えられる仕事がしたいと考えています。
山本さん:私はまだ具体的な進路は決まっていません。ただ、経済学部を志望したのは、世の中の仕組みを学び、人の役に立つ力を身につけたいと思ったからです。将来の職業はまだ模索中ですが、社会に貢献できるような人材になりたい、という想いはあります。重村さんは、大学1・2年生のうちから将来について考えられていましたか?
重村さん:私も大学時代は、「これは自分には向いていないかもしれない」ということは何となく分かっていましたが、それ以外は特にありませんでした。
実は今でも、将来のキャリアが明確に見えているわけではありません。ただ、キャリアには正解がないからこそ、「いつか本当にやりたいことが見つかったときに、その選択ができる状態でいたい」と考えています。そのために、できるだけ選択肢の多い道を選ぶことを意識しています。
山本さん:そうですよね、今の段階で明確な答えを持ってなくてもいいんだと思えて、少し安心しました。一方で、自分なりの判断軸を持つことは大切だと感じたので、これから大学生活を通じて見つけていきたいと思います。
将来の答えは急がなくていい。
人との出会いが、自分らしいキャリアをつくる
宮野さん:重村さんが先ほど「できるだけ選択肢の多い道はなんだろうか?」とおっしゃっていましたが、どのような経験からその考えに至ったのでしょうか。
重村さん:就職活動をしていた頃は「これが本当にやりたいことだ」と言い切れるものを見つけきらずにいました。それに、誰しも好きなことはあると思うのですが、私はそれを仕事にしたときに嫌いになってしまうのではないか?と悩みもしました。一方で、働いた経験がない段階で将来を決め切ることは難しいとも感じていました。
だからこそ、まずはさまざまな経験を積みながら自分の可能性を広げられる環境を選びたいと考えたのです。その中で、自分の強みや興味のあることが見えてくるのではないかと思いました。そうした経験から、「選択肢を広げておくこと」が私自身のキャリアの判断軸の一つになっています。
宮野さん:私はやりたいことが比較的明確な方ですが、その考え方にも共感できます。結局のところ、自分の将来についてはどのように考えていけばよいのでしょうか。
重村さん:私は、そのヒントになるのが先ほどお話しした「自分にはない経験や考え方、価値観に触れること」だと思っています。お二人もお話ししてくださったように、大学生活ではサークル活動などを通じて、同期や先輩・後輩などさまざまな人と出会う機会がありますよね。そうした出会いを通じて、自分一人では気づけなかった価値観や可能性に触れることが、自分自身を知るきっかけになるのではないでしょうか。
宮野さん:たしかにそうですね。さまざまな人と出会えたことはとても大きな収穫だと思っています。大学では高校までと違って常に同じメンバーと過ごすわけではないので、人との関係が希薄になりがちかなと思うのです。でも、サークルという大学生活の核になるようなものがあることで、学部や学年を超えた多くの人と関わることができました。
山本さん:私の場合は、先輩たちとの関わりを通じて組織運営の面白さを学べたことが大きかったです。三田祭で、論文発表や講演会の準備を進める中で、先輩方の仕事ぶりを間近で見る機会がありました。イベントを成功させるためには、リーダーシップだけでなく、多くの人を巻き込みながら丁寧に準備を進めることが欠かせないと実感しました。その経験を通じて、私も組織を支える存在になりたいと思うようになりました。
重村さん:お二人のお話を聞いていて感じたのは、大学生活で本当に大切なのは、まさにそうした人との関わりや経験の積み重ねだということです。
最近は早い時期からキャリアについて考える機会も増えていますが、大切なのは「何を経験したか」だけではありません。その経験を通じて何を感じ、何を学び、どのように行動したのか。その積み重ねが、自分自身の価値観や強みを形づくっていくのだと思います。
人との出会いや挑戦を通じて視野が広がり、自分自身の考え方や行動が変化していく。そうした経験こそが、将来どのような道に進むとしても、自分らしいキャリアを築くための財産になるのではないでしょうか。
迷ったら、まずやってみる。
挑戦が広げる自分の可能性
山本さん:たしかに、経験の大きさではなく、その経験を通じて何を考え、どう行動したかが大切なのだと思います。私もまずはいろいろな人と関わりながら、自分の視野を広げていきたいです。
宮野さん:そうはいっても、ただ、自分の経験や考えを振り返って整理するのは意外と難しいとも感じています。私は今年の春休みに、自分の不安や興味のあることを書き出すためのノートを作ったのですが、最初は何を書けばいいのか分からなくて苦戦しました。
山本さん:確かに、自分自身について考える機会って意外と少ないですし、言葉にするのは難しそうですね。
宮野さん:私はアビームが主催する大学1・2年生向けプログラム「Beyond Yourself」のロジカルシンキング講座に参加したことがあるのですが、その経験を通じて少しずつ自分の考えを整理できるようになりました。もともとは「面白そうだから参加してみよう」という軽い気持ちだったのですが、考えを整理しながら伝える方法を学べたことで、自分自身と向き合うときにも役立っていると感じています。
重村さん:行動力があって素晴らしいです。宮野さんのお話を聞いていて、自分について考えるきっかけは、意外と日常の中にあるのだと改めて感じました。
大学時代は、自分の可能性や価値観を広げられる貴重な時間だと思います。将来の答えを急いで見つけることよりも、さまざまな人との出会いや経験を通じて、自分なりの軸を見つけていくことが大切なのではないかと思います。
山本さん:私も以前から先輩たちが話しているのを聞いていたので「ロジカルシンキング」に興味をもっていました。ただ、本や動画だけで学ぶのは難しいと感じていたので、日頃から実践している社会人の方から直接学べるのは貴重な機会でした。経済新人会での活動でも活かせそうだと感じています。
重村さん:そう言っていただけて嬉しいです。これからもキャリアへの悩みや不安はたくさん出てくると思いますが、まずはいろいろな人と関わり、新しい経験を重ねながら、自分の可能性を広げていってほしいです。
宮野さん:私自身、「迷ったらやってみる」というのを大事にしてきましたが、それは間違っていなかったのかなと感じました。実際に飛び込んでみた経験が、結果的に人生の財産につながっていくと改めて実感しました。
山本さん:私も、人との関わりを広げることの大切さを再認識しました。大学は、高校と違って自分から動かないと人とのつながりが生まれにくい環境だと思います。だからこそ、サークルやアルバイトなど、いろいろな場に積極的に参加することが、大学生活を豊かにする一番の方法なのではないかと感じました。
重村さん:お二人のお話を聞いていて、大学生活には自分の可能性を広げる機会がたくさんあるのだと改めて感じました。ぜひさまざまな人との出会いや経験を大切にしながら、自分なりの価値観や軸を育てていってほしいです。

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今回の座談会を通して見えてきたのは、“すごい経験”の有無ではなく、人との出会いや挑戦の積み重ねが、自分の可能性を広げていくことの大切さです。
大学生活には、まだ知らない価値観や新しい挑戦に出会う機会が数多くあります。そうした経験を通じて自分なりの強みや軸を育てていくことが、これからのキャリアや人生を豊かにしてくれるのではないでしょうか。
アビームでは、学生のみなさんが自分の可能性に気づき、これからの学びや選択を主体的に考えられる機会として、大学1・2年生を中心にキャリア教育を開催しています。 日々の大学生活をもっと充実させながら、社会で求められる考え方やスキルを楽しく学び、自分らしい未来への一歩を、ここから見つけてみませんか?



























