木全翔也「就職するか進学するか、進路のことでめっちゃ悩んでいた」#18歳のころ

編集部:あこ

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著名人の方々に、自身の18歳のころを振り返っていただく連載企画“18歳のころ”。大人と子供の狭間でもある18歳は、未成年から成年年齢に変わる歳でもあり、多くの人が高校を卒業して新しい道を歩むタイミングでもあります。憧れのあの人の18歳のころを知ることで、これからの人生を送る上でのヒントを見つけられるかもしれません。

今回は5月10日(金)公開の映画『トラペジウム』に声優として出演したグローバルボーイズグループJO1の木全翔也さんが登場。18歳の頃を振り返って印象に残っていることや当時の自分にかけたい言葉について話してくれました。

▼磯村勇斗さん、白岩瑠姫さん、杉野遥亮さんが登場!
学生の君に伝えたい3つのこと

木全翔也の18歳のころ

――18歳の頃を振り返って、印象に残っていることはありますか?

就職するか進学するか、進路のことですごく悩んでいました。服が好きなので専門学校に行くか、大学に行くかというところまで決めたんですけど、その時期、専門的なことを4年間学べる専門職大学ができるという話があって。それに行くかどうかも含めて、混乱していましたね。でも専門職大学のスタートが1年遅れるかもしれないと聞いて、ややこしいので結局普通の専門学校にしました(笑)。

――現在は18歳で成人になります。木全さんは20歳で成人されていますが、そのときは大人になったなと感じましたか?

いや、まったくなかったですね。それこそ成人式も行けなかったので実感がなくて。しばらくお酒を飲む機会もなかったし、別に何も変わらなかったというか。

――それ以降ではいかがですか?

最近ウイスキーというか、ハイボールを飲めるようになりました。あとビールも。筋肉が落ちにくいと聞いて最初にハイボールを飲んだときは「まずっ!」と思ったんですけど、久しぶりに飲んでみたらおいしくて。種類によってはちょっと苦手な味もあるんですけど、なんかいいですね。大人になったな〜と思います。

失敗したとしても気に病むほどは頑張んなくていい

――18歳の自分に何か言葉をかけるとしたら、どんなことを伝えたいですか。

「そんなに受験で悩まなくていいよ、18歳という年齢のほうが貴重だよ」と伝えたいですね。もちろん勉強することが大事という人もいるけど、僕は「もっと夢に向かってもいいんじゃない?」とも伝えたいです。受験のタイミングって精神的におかしくなりそうなくらい追い詰められるし、そればっかり気にしちゃうけど、最近は大学に行くだけがすべてではないかもしれないと思うようになったので、失敗したとしても気に病むほどは頑張んなくていいよと思いますね。

――木全さんから18歳の読者へ、エールをお願いします!

みなさん、僕は大学に行くことがすべてじゃないと言いましたけど、行ったほうが有利なこともあるので、僕の情報は鵜呑みにしすぎないでください。これはあくまで僕の場合で、大学の先に夢がある人は絶対に大学に行ってください(笑)。

演じた真司はすごく人間味溢れる子

――木全さんが声優として出演された映画『トラペジウム』が5月10日に公開されます。原作を読んでから収録をされたそうですが、どういったところに面白さを感じましたか?

アイドルになりたい人を題材にした作品を実際にアイドルだった方が描いていて、僕も同じような経験をした部分があって共感できましたし、18歳くらいまで普通に学生をやっていたので今回演じた真司のようなサポートする側の気持ちも理解できて、リアリティのある作品だと思いました。

――共感できる部分というのは具体的にどういうところでしょうか?

アイドルになりたいとか、アーティストになりたいってすごく大きな夢じゃないですか。それを話したときに「そんなのやめときなよ」「無理だよ」とか、「本気で言ってる?」と言われることってやっぱりあるんですよ。この作品でもそういうシーンが描かれていて、それが自分にもあったなと思っていました。

――今回演じた真司はどんな人物だと思いましたか?

すごく人間味溢れる子で、真司みたいにちゃんと話を聞いてくれてサポートしてくれる人って僕の周りにもいて。それこそ親だったり、専門学校に通っていたときの友だちが「有名になって焼肉おごってよ」と言ってくれたおかげで僕も頑張れたし、僕自身も人の夢を応援したいタイプなので、めちゃめちゃいいなと思いましたね。

――演じる上での役作りや意識したことはありますか?

準備をする時間が本当に少なかったんですけど、作った声やナチュラルな声、ちょっと低くした声とか何パターンかボイスメモを録って監督さんたちに確認して頂いて、「そこまで作りすぎないほうがいい」ということになりました。どう演じるかの正解はないと思うんですけど、やっぱりそれを追い求めちゃいますし、右も左もわからない状態だったので完成はどうなっているのやら、という感じです。

――お気に入りのシーンやセリフはありますか?

印象に残っているのは真司がゆうに対して「もっと近道があるはずなのに」と言うシーンなんですけど、多分ゆうも近道があることなんてわかっていながらも、自分がなりたいアイドル像のために遠回りをしていて。真司が芯までゆうと同じ考えにならなかったのは、フィクションとして丸く収められるところであえてズレみたいなものを表現したのかなと僕は思ったんです。自分がゆうだとしたら、そう言われたら「失礼だな」とちょっと思うし、真司からしたら本当に気なく客観的にアドバイスとして言っていて、その感じがすごくリアルだなと思いました。

本作はいろんな意味で僕の教科書になった

――今後も声優には挑戦したいと思いますか?

この作品のあとに『しまじろう』(映画しまじろう『ミラクルじまの なないろカーネーション』)の収録をしたときに、ちょっとだけなんですけど成長を感じられたというか、『トラペジウム』で課題に感じたことを踏まえながらできたので、どんどんやっていっていけたら嬉しいですよね。簡単なことではないと思うんですけど。

――今作で課題を感じたのは具体的にどういうところだったのでしょうか?

いろいろあるんですけど、今回はひとりで録音して、淡々としないように波を作っていくのも難しかったですし、台本が実写作品とは違ったので本当に全部が学びだったなと思いましたね。『しまじろう』でもそのあとにやった声を録音するお仕事でもこのときの経験を生かせましたし、この作品って夢の追いかけ方を学べるような作品かなと思っていたんですけど、僕にとっても新しい夢というか、もっともっと頑張らせてくれる作品になったというか。いろんな意味で僕の教科書になりました。

――この作品は夢を追う人の背中を押したり、寄り添ってくれる作品だと思います。木全さんは何かの作品を観て勇気をもらった経験はありますか?

僕、昔ピーマンが嫌いで食べられなかったんですね。けど、『アンパンマン』のピーマントリオがみんなにピーマンを配って食べさせてあげていて、食べるときのポリポリした音が気持ちよすぎて僕も食べられるようになったんですよ。あそこで克服してなかったら今も食べられなかったかもしれないと思うと、ピーマントリオが背中を押してくれたおかげなので僕の救世主です。もしお子さんにピーマンを食べさせたいときはピーマントリオを見せてあげてください! あと毎日を明るくしてくれたのは『斉木楠雄のΨ難』ですね。ごはんを食べるときに観ていたんですけど、しょうもなさがめっちゃ好きで。これを観て笑っている自分に平和を感じられる、何回も観返している作品ですね。

15歳のころ、10年後の自分はすごい人になりたいと思っていた

――今回演じたのは学生役でしたが、木全さんが学生時代に夢中になっていたことはありますか?

アルバイトが大好きで、週6で働いていました。僕が働いていたのはホテルなんですけど、従業員がすごく多くて、いろんな夢を持っている人がいたんですよ。「医師になりたい」「海外で働きたい」という話を聞くことができたり、みんながすごく前向きに働いていてそのバイト先が大好きで。自分に足りないものを取り入れるいい機会だし、めちゃめちゃ楽しかったですね。

――作中で「10年後の自分」というワードが出てきますが、10年前に想像していた将来の理想像は覚えていますか?

14歳……何を考えていただろう……。でもすごい人になりたくて、ちょっと変わった仕事をしたいという考えが漠然とありましたね。その頃はダンスを始めたくらいの頃なので、そういう道への希望はちょっと抱いていました。今考えるとリスキーなんですけど、勉強はあんまりしなくてもいいかなと勝手に思っていて(笑)、それ以外のことで自分はすごい人になってやるんだと思っていました。

――今はその想像を超えたすごい人になっているんじゃないですか?

いや、全然ですね。今は食べていけているだけで、まだすごい人にはなれてないです。漠然としていて僕もあんまりわかってないですけど、もっとすごい人になりたいです。

――最後に、映画を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。

夢に迷っていたら観に来てください!

木全翔也さんから学生のみなさんに手書きのメッセージ!

※ログイン、もしくは会員登録完了後ご覧いただけます。

PROFILE

木全翔也(JO1)

2000年4月5日生まれ、愛知県出身。サバイバルオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』から誕生した11人組グローバルボーイズグループ「JO1」として2019年にデビュー。TVアニメ『群青のファンファーレ』(22)で声優デビュー。ドラマ「しょうもない僕らの恋愛論」(23)で地上波ドラマに初出演。「映画しまじろう『ミラクルじまの なないろカーネーション』」にも声優として出演している。

『トラペジウム』5月10日(金)全国公開

半島地域「城州」の東に位置する城州東高校に通うゆうは、“絶対にアイドルになる”ために、他の3つの方角の高校へと足を運び、かわいい女の子と友達になる計画を進める。その裏には、「東西南北の美少女を集めてアイドルグループを結成する」という野望があった。西テクノ工業高等専門学校2年生で、高専ロボコン優勝を目指す“西の星”大河くるみ。聖南テネリタス女学院2年生で、お蝶夫人に憧れる“南の星“華鳥蘭子。城州北高校1年生で、ボランティア活動に勤しむ“北の星”亀井美嘉。ゆうの計画を知り協力する男子高校生・工藤真司のサポートもあり、ゆうは3人の美少女と友達になる。

https://trapezium-movie.com/

取材・文/東海林その子
撮影/米玉利朋子
ヘア&メイク/西尾さゆり
スタイリング/ホカリキュウ

編集部:あこ

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食べることと寝ることが大好き。休みの日は家にこもって、ひたすら映画やドラマを見たり、漫画や雑誌を読むのが幸せ。

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