基礎研究力の高いホーユーだからチャレンジできる! 美容室向けヘアケア製品の開発を担当する先輩社会人に、仕事や会社の魅力を聞いてみた。
「将来の“なりたい自分”がまだわからない」という悩みを抱えるみなさんに、いろんな企業で活躍する先輩たちの姿を通してロールモデルを見つけてもらう企画「#先輩ロールモデル」。
今回は、ホーユーで働く先輩社会人にインタビュー。 美容室向けヘアケア製品の開発を担当する先輩社員に、仕事のやりがいや魅力、学生時代に取り組んだことについてお話を伺いました!
2017年度入社
美容室向けヘアケア製品の開発を担当。お客様が「使って良かった」と思える髪の手触りを目指して、シャンプー・トリートメント・ヘアオイルなどを日々開発している。
――まずは自己紹介をお願いします。
ホーユー株式会社 総合研究所 東京ラボで美容室向けのヘアケアの製品開発を担当しています、藤澤 祐希と申します。現在入社4年目、1年目は瀬戸工場で勤務していて、2年目から現在の開発業務について3年目になります。
――具体的なお仕事内容を教えてください。
多くの美容室様に満足していただけるよう、シャンプーやトリートメント、ヘアオイルなどの製剤を、何度も改良を重ねながら作り上げています。作成する流れは大きく3つあります。
まず1つ目に、他部署や美容室様の意見を聞いて、どういう製剤を作るのか目標を設定します。
実際に製剤を作るのが2つ目の流れです。この時、製剤の組成が他社の特許に抵触していないか、お客様の手元に届いてから大きく変質しないか等も確認をしています。
3つ目に、プロトタイプを美容師様に使用していただき、評価をヒアリングしながら、製剤を使用した時の髪の手触りなどを改良をしていきます。
例えば、お客様からもっとしっとりしてほしい、もっと髪が滑らかになるようにしてほしい、というご意見をいただいたら、実現できるよう何度も改良を重ねていきます。それらがクリアできたら、今度は工場での生産に移ります。これらが開発の仕事の大きな流れですね。
――開発はもちろん、マーケティングのお仕事もされていて、幅広い業務を担当されているんですね。
研究員というと研究所に籠って仕事をするというイメージを持たれる方も多いかもしれないですが、美容師様にヒアリングをして改良に落とし込んでいくということは結構やっています。
――壁にぶつかったご経験や、それをどう乗り越えたかエピソードがあれば教えてください。
良い手触りのシャンプーやトリートメントを作っていく際に、最初は手触りが全くわからなくて苦労をしました。私自身が質感を理解できないと、美容師様の要望を理解することができないんですよね。配属された当初、全然どれが一番しっとりしているとかが分からなくて、すごい大変でした。
分かるようになるまで自分で触り続けるしかなくて、ずっと続けていると「なんとなくしっとりしているかも…」って、だんだんわかるようになってきました。自分の中でわかるまでやり続ける、諦めずにやり続けるという方法で乗り越えました。
――お仕事をする上でのこだわりを教えてください。
直感を大切にしています。手触りを評価する仕事って答えがないんですね。別の誰かが正解を用意してくれるわけでもないですし、これでオッケーだねと思ってしまえば終わらせることができるんです。
ですが、もうちょっとこうした方がいいなとか、これだとお客様は満足してくれないんじゃないかとか、理屈ではなくて直感でそう思えるようになる時が来るんですね。なるべく嫌な直感を解消できるように動くということをこだわりとして持っています。
――仕事のやりがいや、モチベーションに繋がることがあれば教えてください。
試作品を作ってお客様に評価していただく中で、美容師様から「良かったですよ」と言っていただけた時は、本当に嬉しいですね。日々、製剤を作っていると結構不安なんです。これで大丈夫かな?本当に満足していただけるかな?って。なので、良かったですと言われた時は本当に嬉しくてやりがいに感じますね。
――社内の雰囲気を教えてください。
部署によって特徴が違うのかなと思いますが、今いる部署は一体感を持って仕事をする雰囲気があると思います。お互い声を掛け合って意見を擦り合わせて目標に向かって頑張っていく。そういう雰囲気があると思います。
会社全体の雰囲気を言うと、人柄の良い人が多いかなと思っています。就活時代にホーユーの研究所で面接があったんですが、お手洗いに行った際に社員さんから、「就活生?大丈夫だよ。リラックスして普段通りしてきてね」って言ってくださって。その時の印象がすごい強くて、人柄のいい人が多い会社なんだなと思っています。
――ホーユーならではの強みや魅力に感じている部分を教えてください。
ヘアケアあるいはヘアカラーの商材に関して、長い歴史もありますし、ノウハウが蓄積していて強い会社だと思っています。研究員の数が多くて、基礎研究力そのものが高いのも強みだと思っています。
美容室向けに製品を売るチャンネルがあることももちろん、研究の力で最近アレルギー関連事業もしていまして、チャレンジしていける環境があるというのも強みだと感じています。
――どんな学生時代を過ごしていましたか?
高校時代、博士号を持った生物の先生がいまして、授業がすごく面白かったんです。大学でもっと勉強したいなと思い、理学部の生物学科で生物学を学んでいました。勉強や研究に打ち込んだり、サークル活動をしていたりして過ごしていました。
――大学時代に学んだことが、今のお仕事に役立っていると思うことはありますか?
考え方自体はすごく役立っているなと感じます。自然科学系研究だと対象実験、あるいはコントロール実験とよばれるものがあり、結果を検証するために、比較対象を設定して実験をするというものなんですね。現在の仕事でも、このトリートメント使ったらどれぐらい髪がしっとりするのかと問われる際に、比較対象を設定して、サンプルと比較対象を全く同じように処理した時にどちらがしっとりしているか。という方法で検証するので、そういう考え方は結構染み付いて考えやすいというのはあります。
――就活の際に、どのように自分をアピールしましたか?
研究室で全然成果が出なかった時に、他の大学にすごい顕微鏡があるという話を聞いて、わざわざそれを使わせてくださいってお願いさせてもらったり、日々粘り強くやっていたら成果が出たということがありまして、粘り強く、諦めずに取り組むという姿勢をアピールしていました。
――最後に大学生に向けてメッセージをお願いします。
就活を楽しめって、大学生の時に言われたことがありますが、内定一つ出るまで本当に苦しかったです。
面接では「これまでにこういう大変な思いをしながら、こういうことやってきたんです。だから御社に入ってからはこういうことしたいです。」というふうにアピールできる準備をしていくといいと思います。会社への熱意とか会社に入ってからの目標を語っていただければいいのかなと思っています。
皆さんと共に、社会人として社会を支えていける、そんな日を楽しみにしています。就活は大変なので、無理をしすぎず自分のペースで頑張っていただければと思います。
取材:清水 碧
編集:学生の窓口編集部
取材協力:ホーユー