「ユーザーのニーズを満たす音楽サービスを作る」 LINE MUSICのプロダクトマネージャーに、仕事のやりがいや新機能を考えるプロセスについてインタビュー!
「将来の“なりたい自分”がまだわからない」という悩みを抱えるみなさんに、いろんな企業で活躍する先輩たちの姿を通してロールモデルを見つけてもらう企画「#先輩ロールモデル」。
今回は、LINE MUSICで働く先輩社会人にインタビュー。プロダクトマネジメントや機能開発などの企画を担当する先輩社員に、仕事のやりがいや魅力、学生時代の経験や入社の決め手についてお話を伺いました!
2020年度入社
LINE MUSICで、音楽体験をより良くするための、サービスのプロダクトマネジメント(PM)および機能開発など企画を担当している。
――自己紹介をお願いします。
田寺琢人と申します。2020年に新卒で入社しました。LINE MUSICというサービスで、プロダクトマネジメントや機能開発などの企画を担当しています。
――お仕事内容や大まかな1日のスケジュールを教えてください。
出社して、まずはプロダクトの状況を確認します。「LINE MUSICというアプリがどういう使われ方をしているのか」というデータを一通り見ます。その後、チームメンバーと企画のやり取りや進捗確認をし、次にアプリに入れていく機能を考えたり、ユーザー体験や影響について議論したりします。
――新機能をどのように考えているのか、詳しく教えてください。
大きく分けて2つのパターンがあります。1つ目は、自分も音楽が好きなので、普段の音楽体験やライブ体験から、感じたことや便利だと思ったことをもとに、仮説を立てて企画にするというパターンです。
2つ目は、事業やサービスのKPIという指標を用います。その指標を上げるために、どの指標が影響しているか、どのユーザーが関係しているかという数値分析をして、課題を見つけて解決策を考えるというパターンです。数値の動きや関係性をチームで話し合って、どんな取り組みが効果的かを考えています。
――最初に仮説を立てて、そこから新機能を開発していくということでしょうか?
そうですね。仮説がないと、進め方がわからなくなってしまいます。特にエンタメのサービスは、ユーザーの使い方や他のサービスとの関係が変わりやすいので、仮説なしで進めるとリスクが高くなります。
メンバーがそれぞれ仮説を持ち、それに対して話し合う方法をとっています。例えば、「この数値が動くとこうなるから、このアプローチがいい」という話に対して、「この数値を見た方がいい」「これが本当の課題やニーズだから、このアプローチも考えられる」というように、仮説の精度を上げていきます。
――これまでで1番印象に残ったお仕事を教えてください。
2年前に、「よく聴くアーティスト」という機能を開発しました。これは、ユーザーがよく聴いているアーティストを自動的にピックアップして、すぐに聴けるようにするものです。この機能をリリースしたときに、SNSで「便利」とか「神アプデ」といった高評価をたくさんいただいたのがとても嬉しくて、印象に残っていますね。この機能は、データから仮説を立てて、シンプルに作ったものなのですが、ユーザーにとっては新鮮で魅力的なものだったようです。
また、ユーザーの方が、「よく聴くアーティストをSNSでシェアする」という面白い使い方もしてくださいました。自分としては想定外の使い方だったのですが、それもありがたく思いましたね。
――その機能は、どちらのパターンで作られたものなのでしょうか?
これはハイブリッド型というか、どちらもだと思っています。自分も音楽を聴くときには、同じアーティストの曲をまとめて聴くことが多いので、このような機能にユーザーの需要があるのではないかと思いました。
そこで、データを調べてみると、確かにアーティストごとに人気曲を聴いているユーザーが多いことが分かりました。この機能を実装すれば、再生楽曲数や頻度も上がるのではないかと考え、実際に作りました。
――今のお仕事のやりがいや魅力を教えてください。
自分自身も音楽が好きなので、自分にとっても便利だと思う機能を作ることができ、それが実際多くのユーザーの方に届けられて、反応も見ることができる。そういったところは自分も好きな分野ならではの魅力であり、やりがいかなと思っています。
――どんな学生時代を過ごしていましたか?
高等専門学校(高専)という5年制の専門学校に通っていました。電子情報工学科というところで、電気回路や電子材料、さらにはプログラミングやコンピュータの仕組みなどを学んでいました。その後、大学院に入学し、情報学を専攻しました。合計で9年間、ずっと理系の勉強をしてきました。
――そのときの経験が、現在のお仕事に役立っているなと感じることはありますか?
エンジニアさんたちと話すときに、構造的に理解することができるので、スムーズにコミュニケーションができますね。ただ、学生時代のボランティアを通して、自分は企画やプランニングの方が得意だということに気づいたんです。なので、情報系の経験は、武器として使っていこうと思っています。
――学生時代のボランティアについて、詳しく教えてください。
高専と海外の大学が提携していて、国際学会とワークショップを毎年開催しているんですが、その運営組織に参加したことがあります。そこで、さまざまな国から来る参加者のためにどうすればいいかを考えたり、ボランティアのチームをまとめたりするのが楽しかったんです。そこで、自分はプロジェクトマネジメントに向いているかもしれない、と思いました。
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――LINE MUSICに入社した理由や決め手を教えてください。
自分がやりたいことを考えたときに、多くの人に生きがいや豊かさを感じてもらえるような体験を提供したいと思いました。そして、自分が学生時代に影響を受けたものはやはり音楽だなと。音楽を届けるには、LINEという多くの人とつながるサービスが最適だと考えました。さらに、LINE MUSICには「企画職」という私のなりたい役割もあったので、入社を決めました。
――入社前と入社後で、会社に対するイメージのギャップはありましたか?
入社前は、ユーザーとしてのイメージしかありませんでしたが、入社後は、サービスが横断していても、お互いに協力し合う風土や、優しくて建設的な人が多いという印象を持ちました。自分がやりたいことを言語化して伝えると、親身になって相談に乗ってくれて、一緒に進めていこうという感じで、すごくマッチしましたね。ネガティブな反応はあまりなくて、サービスや会社のことを考えてくれる人が多いと思います。
――最後に大学生へメッセージをお願いします。
やりたいことや自分の強み、自分のできることを言語化しておくのが大事だと思います。それを掛け合わせて、自分に合った仕事や会社を見つけることができますし、面接でも自分の考えを伝えやすくなります。そうすると、自分に足りないところや目指すところとのギャップも見えてくると思うので、それを埋めるために必要なスキルや経験を積めばいいのかなと思っています。
取材:清水 碧
執筆:田中 妃音
編集:学生の窓口編集部
取材協力:LINE MUSIC