部署異動してもブレない「お客様に寄りそった提案をしたい」というスタンス。日清食品、販売戦略マネージャーの想い【お仕事図鑑】

編集部:ぜんや

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ヒット商品やサービスを手掛ける企業のキーマンにお話しを伺う企画「#お仕事図鑑」。

今回は「日清食品」で働く先輩社会人にインタビュー。ビジネスソリューション本部ビジネスストラテジー部でマネージャーとして働く持田剛志さんに、日々の仕事内容についてお話を伺いました!

プロフィール

PROFILE

持田 剛志

2008年営業職として新卒で入社。大阪、東京で約10年にわたり量販店、卸店を中心に営業活動に従事。その後、新規顧客の開拓をミッションとする部署で、企業と商品の共同開発や、販売ルートの新規開拓を経験。2023年4月からは戦略部門の部署に異動し、即席麺、カップライスを中心とした販売戦略の立案や売上計画策定などに携わる。


部署異動してもブレない「お客様に寄りそった提案をしたい」というスタンス

ーーまず、自己紹介をお願いします。

持田剛と申します。入社後は大阪で6年間、東京で6年間、営業担当としてスーパーやドラッグストアなどを中心にセールス活動をしていました。

その後は新規顧客開拓に関わる部署でマネージャーとして3年間勤務し、この4月からは営業戦略に携わるマネージャーとして働いています。

ーー営業職ではどんな仕事をしていたんですか?

ルート営業として働いていました。具体的には特定のスーパーやドラッグストアのご担当者さまに、日清食品の様々な商品の取り扱いを提案していました。自分たちの商品をただ提案するだけでは受け入れていただけないので、お得意先様それぞれの課題の解決に貢献できるような提案を考えるように心がけていました。

ーー営業の仕事で、困難に感じた経験などはありますか?

日清食品という会社は「カップヌードル」や「チキンラーメン」など、強いブランドを持つ企業です。だからこそ、無意識のうちにプロダクトアウト、会社の考え方をお客様に対して一方的にお伝えしてしまいやすいのですが、お客様が考えていることや抱えている課題をしっかり理解し、お客様目線での課題の解決に貢献できるような提案を考えていました。

ーー具体的には、どういった工夫をしていたんですか?

突然「何かお悩みはないですか?」とお伝えしても、まず本音を聞き出すことは難しいですし、そもそもお客様自身が気付いていない課題や悩みなどもあります。私は、密に会話できる環境、関係性を作ることが重要だと考えており、会話の節々からお聞きした情報や客観的なデータに基づいて、悩んでいらっしゃる可能性があるポイントに合わせてご提案するよう心がけていました。

ーー営業職ならではの仕事のやりがいについて教えてください。

社内外の人に喜んでいただき、ウィンウィンの関係になれることが一番のやりがいだと感じています。また、目標となる売上を達成できたときや、達成したいという気持ちも、仕事のやりがいに繋がっていました。商品を取り扱っている企業なので、自分が提案した商品が店頭に並んでいる光景を見るのもやりがいです。

ーー新規顧客を開拓する部署ではどんなお仕事をされていたのでしょう?

新規顧客を開拓する部署ではマネージャーとして配属されたため、メンバーのマネジメントが主な業務でした。また、他企業との商品の共同開発や、スーパーやコンビニ、ドラッグストア以外のルートを開拓するのもミッションのひとつでした。ルート営業にはなかった、異業種の方々との交流や新規開拓の戦略立案など、今まで接点がなかったお客様とのタッチポイントの強化に携われたのは貴重な経験だったと思います。

ーー新規顧客を開拓する中で、難しかったポイントについて教えてください。

ルート営業に従事していた時と同じで、プロダクトアウトの発想、自分たちのブランドの考えを得意先にどう当てはめるか、という考え方にならないよう気をつけていました。

また、日清食品はBtoCで育った企業ということもあり、スーパーやコンビニの売上の比重が大変大きい一方で、新規開拓に携わっているメンバーの人数は少ない状況です。そのため、新規開拓チームは、会社の中のリソースが少ない中でどうやって成果を出すのか、ということも難しいチャレンジでした。

ーー仕事のやりがいはどういうときに感じられていたんですか?

ルート営業では1から100を目指すビジネスですが、新規開拓は0から1にするビジネスです。もちろん、売上は1から100を目指したほうが利幅も高いのですが、0から1を目指す仕事は何事にも変えられない経験でしたし、今までにない得意先と日清食品を繋げられたのは自信と誇りになりました。

ーー販売戦略の部署では、具体的にどんな仕事をしているのでしょうか。

日清食品の販売戦略を立案する部署として、達成するまでに行うべき、ブレイクダウンした目標やその計画をたてるなど、多岐にわたる業務をしています。

ーー営業などでの経験は今の部署でも活かされていますか?

今の部署は基本的には現場に出ないので、お得意先様の反応が直では感じられない部分があります。だからこそ、自分がもともと営業としてお客様と直接やりとりをしていた経験は非常に大きく、例えば何か困ったときなどは、かつてのお客様の顔を思い出し、「こういう場合はこういうことを仰るだろうな」「きっとこのようなことを望まれるだろうな」と考えることができています。

ーーこれまでいろんな部署を経験されていますが、何か共通されていることはありますか?

部署異動はしていますが、「お客様に寄りそった提案をしたい」というスタンスについては入社以来、変わっていません。それぞれの部署で出来る、お客様への寄りそい方は異なりますが、自分の軸をブラさずに新しい経験を積めるため、とても充実しています。

ーーこのお仕事には、どんなスキルが必要だと感じていますか?

今の部署は業務内容が非常に多岐にわたりますが、スキルや経験に関わらず、どなたでもチャレンジできる仕事だと思います。強いて言えば、汎用スキルがあるといいかもしれません。ひとつの専門知識に特化するより、経営学や会計学などの幅広い知識があったほうがマッチすると思います。私は去年、MBAに通って修士を取得していますが、そこで学んだ幅広い知識や考え方などは今も役立っていると思います。

ターニングポイントで再確認した「家族のために働くこと」の重要性

ーー持田さんの座右の銘は「情と理のバランス」、「浅くてもいいから広く知る」だとうかがっておりますが、この背景について教えてください。

「情と理のバランス」については、半分は自戒の念です(笑)。生まれてこのかた本当に猪突猛進で、情熱や感情が“9”であるのに対して、理論や理性は“1”というスタイルで生きてきました。しかし、社会ではこのスタイルが通用することもありますが、ダメなときは本当にダメだということに気付き、情熱“6”:理論“4”くらいのバランスをとり、より魅力的な社会人になりたいと考えています。

また、「浅くてもいいから広く知る」については、自分の性格に由来しています。昔から飽きっぽい性格で、何かを始めても続かないことも多かったり、逆に友だちから何かに誘われればすぐに始めていたのですが、そのおかげで多方面に知り合いもできましたし、仕事でも人脈や経験が役立っていることが多いです。飽きっぽいけれど、いろいろなことにチャレンジする自分のスタイルが、思いのほかデメリットよりメリットのほうが大きかったので、座右の銘にしています。

ーー仕事のマイルールがあれば教えてください。

まずは常に新しいことを提供、提案し続けて、改善や変化をし続けることです。昔から、何かを変えられる部分があれば改善していくことが好きで、仕事においてもそれはマイルールになっています。
そして、どんなときでも相手に尊敬の念を持って接することです。年齢や性別は関係なく、相手に対して尊敬の念を持って接するように心がけています。

ーーこれまでのキャリアの中で、何かターニングポイントを迎えた経験などがあれば教えてください。

実は、入社当時から10年目くらいまでは、海外で仕事をしたいという気持ちが強くて、そのための勉強もしていました。しかし、妻が一人目を妊娠中に、赤ちゃんが先天性の病気をもっていることがわかりました。

今後のキャリアについて数か月間悩み、私の仕事の原動力の軸になるのは何かを改めて見極めようとした結果、最終的に「家族を最重視したい」という考えにいたりました。家族のために、効率よくキャリアを構築することが大事だと考えたことが、MBAを取得しようと思ったきっかけでした。

ーー日清食品は仕事とプライベートのバランスが取りやすい会社だと感じていますか?

働き方は非常に自由になりました。部署によっても異なりますが、コロナ禍以前から、働く場所や時間、服装などは自由度が高いです。私も出社は週1回だけで、その他は自宅で仕事をしています。子どもを保育園に送迎することも出来ますし、仕事の開始時間が9時半や10時頃に後ろ倒しになっても、業務終了時間も後ろ倒しにするなどの調整が出来ますので、非常に働きやすい環境だと感じています。

ーー日清食品に入社した決め手について教えてください。

学生時代はあまり絞り込まずに、幅広く就活していました。食品メーカー、機械メーカー、金融や旅行会社など、様々な会社を多く受けていました。その中で最終的に日清食品を選んだのは“人”だったと思います。福利厚生や給料はどの会社も横並びだったので、就活中に触れた社員の方々の雰囲気などを重視しました。このときも自分の直感を大切にしていました(笑)

ーー学生時代に経験したことで、何か今も活きていることはありますか?

今と比べると時間の余裕があったので、海外や国内を数多く旅行しました。おかげで、その土地、考え方の違いなどを目の当たりにできたことは大きな収穫だったと思います。

また、食に携わるアルバイトを3年間経験したことで、食がいかに人の幸せに結びついているものかということも、より肌で感じることができました。

他にも、学生時代に一人暮らしを経験したことも、今の仕事に役立っていると思います。実家では親が食事を作ってくれていましたが、一人暮らしをしてから、自分で食品を購入し、調理するという日常の経験をすることで、購買行動に移る際にどんな意思がはたらくのかなどを強く意識できるようになりました。

ーー何か、学生時代にやっておいたほうがいいとアドバイスいただけることはありますか?

大いに遊び、大いに学び、いろいろなことを経験してほしいというのが本心です。そこで得た経験は、必ず社会に出て役立ちます。時代は変わり、働き方も自由にはなっていますが、やはり学生時代よりも社会人の方が自由に過ごせる時間は減ってしまうので、とにかく今を楽しんでほしいと思います。

家族のために、今取り組んでいること

ーープライベートはどのように過ごされていますか?

家族と一緒に過ごすことが多いです。子どもがまだ小さいので近くの公園や、車で少し遠くの公園に行くなど、あまり遠出はせず身近なところで楽しんでいますね。独身時代は友だちや同僚などと釣りやアウトドアなどを楽しんでいたので、楽しみ方は大きく変わりましたがとても充実しています。

ーープライベートでの経験で、何か仕事に活きている部分はありますか?

幸い、皆さんに目にしていただく機会が多い商品を取り扱うメーカーなので、外出すれば自社商品に出会うことが多いです。ただ、仕事しているときとプライベートのときでは商品に対する見え方が随分と違い、プライベートでは消費者の立場で見られるので、その視点は非常に大切にしています。

ーー今後のビジョンや将来の展望について教えてください。

将来的には家族とマレーシアやハワイ、沖縄など、プチ移住できる生活を送りたいと考えています。そのためにはお金も必要ですし、きっちりと働いて、しかるべきポジションになれるよう頑張りたいと思っています。一方で、もし可能性があるなら、やはり海外での仕事にもチャレンジしてみたいとも思っているので、まずは引き続き、目の前の仕事にしっかりと取り組んでいきたいと思っています。

ーー最後に、大学生へメッセージをお願いします。

就職活動中は辛いこともあると思うのですが、少しでも多くの学びが得られること、素晴らしい出会いがあることを祈念しています。学生生活を大いに楽しみ、大いに学んで、そのうえで社会に旅立っていただければと思います。


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文:猿川佑
編集:学生の窓口編集部
取材協力:日清食品株式会社

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活字中毒の中年編集者です。暇さえあれば本やウェブコンテンツを読み漁っています。 文章や言葉で読者を楽しませたり、悩みに寄り添い勇気づけられるよう、日々悪戦苦闘しながら言葉を紡いでいます。

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