靴が大好き!ヨーロッパのランニングシューズを担当する「デザイナー職」に必要なスキルとは?【ミズノ株式会社】

編集部:ぜんや

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プロフィール:津野田 あゆり
2019年新卒入社
所属部署:デザイン職

経歴:ヨーロッパ向けランニングシューズのデザインを担当。 3Dソフトによるシューズの先行開発にも携わる。

「将来の“なりたい自分”がまだわからない」ーーそんな悩みを抱えるみなさんに、さまざまな企業で活躍する先輩たちの姿を通してロールモデルを見つけてもらう企画「#先輩ロールモデル」。

今回は日本の大手総合スポーツ用品メーカー「ミズノ株式会社」で働く先輩社会人にインタビュー。デザイナーとしてヨーロッパのランニングシューズをデザインする津野田あゆりさんに、学生時代のお話や現在の仕事について伺いました!

学生時代編美大で課題制作に励む日々

――どのような学生時代を過ごしていましたか?

高校卒業後は多摩美術大学に入学し、課題制作に打ち込む日々を送っていました。山のように課題が出るので、大学にこもってひたすら制作をしていましたね(笑)。

もともと子どもの頃から絵を描くのが大好きで絵画教室に通っていました。小学校三年生からはテニスも始め、どちらも熱中していたのですが、中学生になると「将来何がしたいのだろう」と考えるきっかけがさまざまな場面で出てくるようになったんです。

そんなときに、「大好きなデザインを仕事にできたらいいな」と思うように。絵画教室の先生が美術を通して楽しそうに生きていらっしゃる様子をいつも見ていたので、「私もこうなりたい」と考えるようになり、テニスから徐々に美術中心に方向転換をしていきました。

――大学ではどのような勉強をしていたのでしょうか?

大学では商品のデザインを考える「プロダクトデザイン」を専攻していました。車や家電、情報通信機器など、私たちの暮らしを支えるさまざまなモノのデザインや企画について学んでいました。

――面白そうですね。「デザイン職」はさまざまな業界が募集をしていると思いますが、ミズノに入社を決めた経緯について教えてください。

私は高校時代からスニーカーが大好きで、街を歩いていてスニーカーショップを見つけるとすぐに入ってしまうほどなんです(笑)。コレクションもたくさんしていて、大学二年生頃からは「将来はスポーツメーカーのスニーカーデザインに関わりたい」と考えるようになりました。

就活ではさまざまな業界をたくさん受けるというよりは、シューズ業界に絞って活動をしていましたね。ミズノに入社を決めた理由の一つが、日本のメーカーだったこと。母国を盛り上げたいという気持ちがあったためミズノに決めました。

――就活でやっておいて良かったことはありますか?

学生時代に作っていた作品をまとめてポートフォリオとして提出したことです。デザインは、口頭で全てを理解してもらえるように、説明をするのが難しい分野だと思います。そのため、これまで作ってきた作品やコンセプトを可視化できるポートフォリオを作り、面接で見てもらえるように準備をしたのは良かったですね。作品がある人はぜひポートフォリオを作ってみてください!

社会人編ヨーロッパのランニングシューズのデザインを担当

――現在の仕事について教えてください。

現在は主にシューズのデザインを行っており、中でもヨーロッパ向けのランニングシューズのデザインを担当しています。他には、3Dソフトを使った先行開発などにも携わっています。

――仕事の面白さについて教えてください。

国の文化によってデザインが変わるところが面白いです。例えばアジア圏ですと鮮やかな色を好きな人が多いですが、ヨーロッパの場合は落ち着いた色を好む人の割合が大きいです。各地域によって求められるデザインや色が違うんですよね。

私はヨーロッパには住んでいないため、日本からヨーロッパの情報を集めて、「このようなランニングシューズがあれば喜ばれるかも」と、自分なりに考えてデザインをしています。その過程が面白いと感じています。

また企画から商品化まで、一つのシューズを製作するには約2年の月日がかかります。完成したシューズが市場に出たときは、嬉しさとともに仕事のやりがいを実感しています。

――デザイナーとして働くなかで、どのような場面で「難しさ」を感じますか?

どこのメーカーのデザイナーも同じだと思いますが、やはり「伝え方」が難しいと感じます。デザインはデザイナーだけでは完結しません。企画を考える人、製作する工場など、さまざまな専門分野の人たちが一緒になってプロジェクトを進めていきます。そのため、「どのように伝えたらデザインの内容や思いが分かりやすいか」ということは、毎回時間をかけて考えていますね。

うまく伝えるために、言語化力を磨くのはもちろんですが、分かりやすいスケッチを書いたり、3Dソフトを利用して、実際に造形したときにどのように見えるのかをプレゼンしたりするなど工夫をしています。

――デザイナー職では、どのようなスキルが求められるのでしょうか?

スケッチやシューズを上手に描く力はもちろんですが、併せてクリエイティブな発想やコミュニケーション能力、問題解決能力も必要になってくると思います。

特に問題解決力に関しては、あらかじめリスクヘッジをしておくことを意識しています。プロジェクトではトラブルが発生したり、臨機応変な対応が求められることが多いです。スケジュールに余裕を持たせたり、別案を考えておいたりと、日頃から何かあったときに解決しやすいように意識しています。

――今の仕事に役立っている学生時代の経験があれば教えてください。

「自分が伝えたいことを伝える経験」ですね。社会人になるとさまざまな人と一緒にプロジェクトを動かしていきます。その際に自分の言いたいことをきちんと伝えることが非常に大切です。学生時代に課題制作を何度も行いプレゼンをしていた経験は、今役立っていますね。

――ミズノの研修制度について教えてください。

入社後の一年間は新入社員に教育係の先輩が一人つきます。社会人としてのマナー研修や、専門部署の中での研修、与えられた課題に対してプレゼンをする機会など、サポート体制は万全です。デザインスキルに自信がないと感じていても、入社してから成長できる環境がしっかりと整っていると思います。

――今後作ってみたいシューズのイメージがあれば教えてください。

「SDGs」を意識したシューズを作りたいです。シューズは機能性を重視するためにさまざまなパーツが使用されていて、リサイクルがしにくい商品だと思います。サスティナブルを目指す時代だからこそ、全て同じ素材でできているシューズや、土に還りやすいシューズなども作っていけたらと考えています。

――ありがとうございます。最後に学生の皆さんへメッセージをお願いします。

就活をする中で、「自分が本当に好きなこと」や「専門分野」に軸を当てて会社を選ぶのも一つの方法です。しかし、自分が「幸せだな」と思えるような働き方ができる会社の選び方も素敵だと思っています。

例えば旅行が趣味なら長期休みが取りやすい会社を探したり、朝の通勤を減らしたいと思っている人は、テレワークが主流な会社を選んでみたり。「自分が心地いいと感じられることを軸に、会社を探す方法もありますよ」とお伝えしたいです。

就活には正解がありません。少しでも自分の心に違和感を感じたのならば、軌道修正はいつでもできることを覚えていてほしいですね。日々大変だと思いますが、皆さんの活動を応援しています!

文:田中青紗
編集:学生の窓口編集部
取材協力:ミズノ株式会社

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活字中毒の中年編集者です。暇さえあれば本やウェブコンテンツを読み漁っています。 文章や言葉で読者を楽しませたり、悩みに寄り添い勇気づけられるよう、日々悪戦苦闘しながら言葉を紡いでいます。

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