「社会人1年目に知っておきたかった7つのこと」 元フェイスブックジャパン代表が贈る、新社会人の心構え

編集部:ゆう

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社会人1年生を迎えた皆さんは、研修や実践でさっそく社会の洗礼を受けている頃かも知れません。

しかし、仕事を覚えるにつれて、大きなやりがいや手応えも感じられますから、今は踏ん張りどころ。むしろ、1年目から前のめりになって働くことで、社会人として飛躍的に成長することもできるはずです。

そこで今回は、「MOON-X Inc.」のCEOで、元フェイスブックジャパン代表の長谷川晋さんをゲストにお招きし、「社会人1年目に知っておきたかった7つのこと」について話をうかがいました。長谷川さんの言う“セルフエンジン”を鍛え上げ、社会人1年目を力強く踏み出しましょう!

「優秀な人よりも、一緒にいてワクワクする人と働きたいですね」。元フェイスブックジャパン代表が答える10の質問はこちら

PROFILE

長谷川晋

2歳から9歳までアメリカ、シアトルで育つ。京都大学経済学部卒、体育会ハンドボール部主将。2000年に東京海上火災入社、法人営業担当。P&Gで10年間、Pampers・Gillette・Braun・SK-IIなどのマーケティングおよびマネジメントを統括。その後、楽天の上級執行役員としてグローバル17ヵ国および国内グループ全体のマーケティングを管掌。2015年Facebook Japanの代表取締役に就任、在任中にInstagramはMAU810万から3,300万に。2019年8月にMOON-X Inc.を創業。Twitterでは次世代ビジネスリーダー向けに幅広いビジネス経験に基づいた情報を発信中。
https://twitter.com/shinhasegawa8

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“圧倒的当事者意識”を持っておこう!

僕は経歴だけを見られると、「コイツは上手いことスイスイやってきたんだろう」と思われがちですが、実際にはやらかしまくってきましたし、数々のピンチで10円ハゲなんかも作りながら、なんとかやってきました。

そんな僕が「新社会人のときに知っておきたかったな」と思った7つのことを、今日はお話ししたいと思います。

まずは「圧倒的当事者意識」を持つこと。例えば、「人事のことは自分に関係ない」と他人事にするのは簡単ですが、何事も自分事として課題と向き合える人は、成長も早いうえに成果も上げていきます。 

僕は東京海上日動で新入社員の頃、「新人は飲んでナンボだろう!」という当事者意識を持っていて、飲み会では圧倒的にお酒を飲みました。結果、新人研修中に飲みすぎて救急搬送。これはやらかしちゃった例なので、絶対に真似しないでくださいね(笑) 。

別の例で言うと、入社してすぐの頃、もともと課長代理が担当していたお客さんを僕が引き継いだのですが、お客さんは「なんでこんなペーペーやねん」と気分を害してしまったことがありました。「新人に任せる会社のせいだ」と開き直ることもできたかもしれませんが、僕は悔しくて陰で泣いたし、なんとか課長代理を追い越せるよう、就業後も先輩を捕まえて仕事のノウハウを教わりました。 

僕は社会人一年目から「東京海上日動は信頼される会社であるべきだ」と思っていたし、自分が頑張ることで、その信頼を維持・強化したいという当事者意識があったのだと思います。

仕事はスピード命 & 段取り命と心得よ!

社会人1年目の頃はわかっていませんでしたが、仕事はスピードと段取りがすべてです。新卒だと、どうしても経験値や仕事の質ではベテランに及びません。しかし、スピードでは勝負できるので、「何か仕事を頼まれたら速攻で片付ける」と心に決めておくといいでしょう。

楽天が一番大事にしているバリューは「スピード!!スピード!!スピード!!」だし、フェイスブックもそれは同じです。ネットやテクノロジーが発達した今、スピードに対する要求値はますます高まっています。もちろん、早くても粗くてはダメ。最速で仕事を進めるにはどうすればいいか、そこで大事になってくるのが段取りですね。

僕は仕事だけでなく、飲み会の幹事役などでも段取りのスキルを磨きました。例えばP&G時代、マーケティング本部で年に1回の旅行があったのですが、夜の宴会では毎年、僕が芸を披露する役を担いました。例えば、みのもんたさんの真似をしながらパワポで上司をイジり倒すという芸をしたのですが、これは事前の段取りや仕込みが大切なんです。

おかげで、「あいつ、なんかスゲェな」と部内でも顔が知られるようになったし、その後ブランドマネージャーなれたのも、日々の仕事以上に旅行での芸が役立ったと思っています(笑)

テンパりながら伝説を残そう!

今でも僕は「働くこと=テンパること」だと思っています。やはり働くのは甘いことではないし、チャレンジにはリスクが伴うので、この先は必ずテンパると覚悟したほうがいい。何なら、その状態は何年経ってもずっと続きます。

むしろ「テンパれるなんて美味しいじゃん」と考えたほうがいいし、逆にテンパらなかったら「ここは成長できる環境じゃないかも」と心配したほうがいいかもしれません。ただ、テンパりながらただ生き延びているだけだと、それは単に仕事を回しているだけになってしまいます。それを回避するために「自分はどんな伝説を残したいか」を常に考えることが重要です。

僕がこれまで成し遂げた伝説を挙げると、ひとつめは飲みの席での失敗談。新人研修中に救急車で運ばれたのもそうだし、部下の昇進が嬉しくて、ハシャギすぎて飲みまくった結果、倒れて焼肉屋の台車で運ばれたこともあります。これももちろん、真似しないでくださいね(笑)

もうひとつはフェイスブック時代の経験。私が社長に就任した当時、インスタグラムの月間アクティブアカウント数は810万でしたが、退任時には3300万にすることができました。今手掛けている「MOON X」では、僕のことを軽々と飛び越えていくリーダーを排出できるよう頑張っている最中です。

忘れる前に“学びの仕組み化”しよう!

働いているといろいろなことを考え、学びますが、学んだことはどんどん忘れてしまいます。人間の脳は忘れる構造になっているので、これは仕方がありません。大事なのは、学びを蓄積する仕組みを持つことです。

僕の場合は、刺激を受けた言葉や人生の目標などをノートに書き溜めるようにしています。これは2004年から続けていて、当初はマーケティングの仕事をしていたので、参考になった資料を貼ったり、先輩からの教えや参考になった本なども記しています。

実際に僕のノートを振り返ってみると、自分の事業を興すためにどういうビジネスをするか悶々と考えながら過ごしていることがわかります。P&G時代はマーケティングのコンサル会社を作ろうと思っていたので、それに向けた資料の叩きを作ったり、途中からはファンドを作ろうと思って関連資料を集めたり、そのあとは日本から世界に打って出る自社事業に関心が向いて……といった具体ですね。

そうやってどんどん課題や関心も変わっていったのですが、結果的に「MOON X」は、そのみっつのコンビネーションなんですよ。ひとつはビールの自社ブランド、次に外部企業をDXするコンサル事業、そして企業を買収して伸ばすファンド的なことも生業にしています。

狙ったわけでなく、ノートを見返しているうちにインスピレーションが湧き、今の形になったんだと思います。ですから、学びの仕組み化ができていなければ、今の「MOON X」はなかったかもしれませんね。

人として本気で向き合おう!

ひとりで完結する仕事はありません。これまでの失敗も含めて強く感じているのは、人と人の信頼関係が大事だということです。つまり、どれだけしっかり人と向き合えるか。

言いにくいことでも誠意を持って話したほうが良いし、仕事中にヤバいと思ったことがあれば、隠さずに話す。そして当然、上手くいったら感謝の気持ちを伝えるべきだし、困っている人がいたら一緒に考える。どれも難しい話ではないけど、実践できている人は意外と多くありません。

例えば、社会人として責任を持ち始めると、必ず“活躍できない同僚”の問題に直面します。これは能力のあるなしではなく、会社との相性なんです。うまく活躍できない同僚と本当に向き合うのであれば、「僕の評価で申し訳ないけど、君はここで活躍できないと思う。でも、こういう会社なら活躍できると思う。次の会社探しもサポートするから、一緒に頑張ろう」と言うべきでしょう。

逆に、変にフォローして延命するのは、別の場所での活躍の機会を奪っていることになります。本気で向き合うことで、一時的に恨まれることもあるかもしれません。でも、ちゃんと本質を見極める目があれば最終的に感謝されるはずです。「人とは腹を決めて向き合う」と一貫して決めていれば、それは自分の強みとして会社でも活かせるはずです。

胸を張ってパクっちゃおう!

社会人というのは、わからないことだらけなんです。特に新社会人はカッコつけたいし、自分なりのやり方で実力を証明したい気持ちもあるかもしれません。でも、僕が今社会人1年目の自分にアドバイスするなら、「パクりまくれ!」って言いますね。

社会には優秀な人がいます。すべての面で優秀でなくとも、例えばお客さんの前で話させたら超一級な人、ロジカルな思考では超優秀な人、知識面で超優秀な人など、アングルごとにイケている人がたくさんいるので、それぞれからおいしいパーツをパクるのが一番成長速度が早まります。「カッコ悪いな」なんて思わず、活き活きしながらパクる前のめりさが大切ですね。

ちなみに、僕のリーダーシップのスタイルもほぼパクリです。戦略的思考はP&G時代の上司に学んで、プレゼンはカーク・ペリーというアメリカ人リーダーのスタイルがいいなと思って、真似しました。パクリの集合体になって、最後はトータルでカスタマイズすればいいんです。

僕が最近気に入っているのは、『宇宙兄弟』という漫画でシャロン博士が言っていた「迷った時はね、『どっちが正しいか』で決めちゃダメよ。『どっちが楽しいか』で決めなさい」っていうセリフ。本当にそのとおりだと思ったので、経営判断などで決断が迫られたときはこのセリフをパクって実践しています。

セルフエンジンを鍛えよう!

世の中には、「環境に依存する人」と「セルフエンジンで走る人」の2種類の人間がいると思います。決して良い悪いの問題ではなく、あくまでマインドや仕事との向き合い方の違いであって、どちらが優秀かどうかの話ではありません。

環境に依存する人というのは、「尊敬できる上司がいると頑張れるけど、そうでないと頑張れない」といったタイプですね。僕は環境に関係なく成長し、結果を出している人がすごいと思うし、性格の合わない上司でも、「この人にはこういう強みがあるから、性格は合わないけどこういう形で助けてもらって結果を出そう」と、使い倒してしまったほうがカッコいいと思います。

僕は必ずしも、社会人1年目からそうではありませんでした。いろいろ経験していくうちに、「あっ、上司なんて頼っていてもアカンのや。自分で考えて使うものなんだな」って思うようになりました。答えは自分の中にしかなくて、セルフエンジンを鍛えたほうがよっぽど上手くいくと気付いてから、後天的に鍛えるようになったんです。

もし、社会人1年目から意識していればそれは素晴らしいことだと思うし、自分ももっとスゴいやつになれていたのかなって思います。特にこのコロナ禍で働き方も大きく変わり、昔のように丁寧に手取り足取り教わるということもできませんから、自走力が求められます。自走するために、どれだけエンジンを鍛えられるかが重要だということです。

今回の#1〜6までのポイントは、すべてセルフエンジンがあってこそ。自分自身を前に進めるためにセルフエンジンを鍛え、排気量をデカくしていきましょう!

文:猿川佑
編集:学生の窓口編集部
取材協力:MOON-X株式会社 https://www.moon-x.com/

次世代ビジネスリーダーに「#ビジネスの戦闘力」を高める情報を発信中。
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学生に「一歩踏み出す勇気」を持っていただけるような記事を届けたいです。

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