角野卓造「60歳くらいまではスケジュールさえ合えば『なんでもやります!』精神でいた」#ボクらの時代コラム

編集部:あこ

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様々なジャンルで活躍する著名人の方々によって繰り広げられるトーク番組『ボクらの時代』。あえて司会者を置かない本番組では、ここでしか聞けないトークが盛りだくさん。人生の先輩であるみなさんのお話は、きっと学生のみんなにきっかけやヒントを与えてくれるはずです。

フジテレビ提供

2月6日(日)に放送された『ボクらの時代』では、俳優の小日向文世さん、角野卓造さん、松重豊さんが登場。俳優業について思うことやそれぞれの若手時代のエピソード、子どもや孫のいる現在の生活についてなど、幅広いテーマで語り合いました。

60歳くらいまでは『なんでもやります!』精神でいた


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現在公開中の映画『コンフィデンスマンJP 英雄編』で共演中の3人。3人とも劇団出身の俳優であるにもかかわらず、意外なことにこれまで舞台での共演はなかったそうで、出会いは『HERO』(フジテレビ系)での共演だったんだとか。角野さんの「そういう意味では(出会ったのは)かなり最近だよね」という言葉に2人も頷きます。

2001年、47歳の時に『HERO』に出演した小日向さん。当時は撮影スタジオまで電車で通っていたそうで、「まだ借金だらけでした」と笑います。『HERO』に出演したことで初めて世間に認知されたと話す小日向さんに、角野さんも「僕も昔は“カクノさん”とか、(ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』の役柄の)“ラーメン屋さん”とかそういう感じだったけど、最近は(ハリセンボンの近藤)春奈ちゃんのおかげでちゃんと名前を呼んでもらえるようになった」とニッコリ。


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「でも(俳優を)やってたからだよ。だって、狙ってなにかしたわけじゃないもん」と話す角野さんに、小日向さんが「確かに。でも、やり続けるのってだんだん歳とってくると疲れますね。『あ、これが歳をとったってことなんだな』って思いますもん。角野さん、感じない?」と尋ねると、角野さんは「私はもう、あくせくやろうという気がほぼ失せてしまったので。それまでは演劇界にいて、ご飯が食べられないときに仕事をいただくってことがどんなにありがたいかを身に染みて感じてたから、仕事は断らなかったの。スケジュールさえ合えば『なんでもやります!』って、貪欲に。60歳ぐらいまではそういう精神でいたかな」と、年齢とともに仕事への向き合い方が自然と変化していったことを明かしていました。

俳優として現場で愛される人であり続ける才能も必要

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コロナ禍の今について、松重さんが「この2年間ぐらいの状況が、もし僕らの若い頃、修行時代にあったら芝居を続けてられなかったですよね。コロナで劇場も閉まっちゃったりして」と言うと、小日向さんも「いや〜、ちょっと煮詰まるよね。僕らの若い頃は、金はないけど演じる場所は常にあったもんね」と同意。

さらに、松重さんが「劇場もあったし、バイトもあったしね。僕なんか飲食店のバイトでなんとか食いつないでたから。今、若い才能のある人がいっぱいやめちゃってるでしょうね」と、おそらく失ってしまったであろう将来有望だった(はずの)若手俳優志望者について少し残念そうに言うと、角野さんも「このブランクが後で効いてくるかなって気もするね」とポツリ。

また、“俳優は現場で愛されることも大事”だという話題になると、角野さんが「コヒさん(小日向)がいると、現場が明るくなるからね。人徳だと思う」と言うと、松重さんも「本当に。ズルいんですよ」と同意します。続けて、「俳優として、そっちの才能もやっぱり必要ですよね。現場で愛される人であり続けるっていうことが。僕にとってはやっぱり、大杉(漣)さんとコヒさんが憧れ、目標だったんですよね。お2人の現場での愛され方がすごいんですよ。真似できない。大杉さんの愛くるしさというか、すべての人を取り込んでしまう魅力。コヒさんにもありますよ。そんなお2人が演劇界から映像の世界に道筋をつけてくれて、その背中を見ていけばなんとかなるだろうと思ってたら、大杉さんは突然僕たちの目の前からいなくなっちゃって。健康や命というものがあっという間に奪われていくものだということを目のあたりにしたので…」と、自身が健康に気遣うようになったきっかけについても話していました。

怒ってもらえたことはありがたかった

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長男が俳優で、次男も俳優志望の大学生だという小日向さんは、家庭でも芝居の話をするそうで、先日も大学のサークルで芝居をやっているという次男の舞台の動画を見せてもらっていたんだとか。すると、「『面白いところがある』っていうから見てたんだけど、その場面が来る前に息子の芝居が気になっちゃってさ(笑)。『おまえ、これちょっとダメだよ』って」と、その場で息子へのダメ出しが始まったことを明かします。

息子たちがこれからどうなるのかまでは責任取れない」としながらも、「ただ、自分も食えなかったから。それでも面白いなと思って無我夢中で20年近く劇団でやってきて、そういう場があったというのは今思うと贅沢な時間だったなと思うんですよ。だからむしろ子どもたちは劇団にも所属してないし、フリーだから大変だなと思う。ちゃんと指導してくれる人たちを自分で見つけていかなきゃいけないもんね」と話す小日向さんに、松重さんが「今は文学座とか自由劇場に入れば役者としてなんとかなるんじゃないの?っていうところを紹介できないじゃないですか」と話すと、角野さんは「でも、“入ったらなんとかなる”っていうのは今も昔もないと思う。結局は自分だよね」とキッパリ。

さらに、「ありがたかったのは怒られたってこと。それは縦の社会だったから。理不尽なこともあったけど、怒ってもらえたことはありがたかった」と当時を振り返る角野さん。すると松重さんが「今はでも、なんとかハラスメントとかコンプライアンスとかね…。現場で罵倒するスタッフもいなくなりましたしね。僕は(ハラスメントの)権化みたいな人に師事してましたけど(笑)、そのおかげで僕はなんとかこの世界にしがみつくことができたと思うんですけど、今はそういうキッカケがないですよね」と松重さんが話すと、角野さんも「遠慮しちゃうしね、お互い。やっぱり、今になってわかることだけど、『おまえがちゃんとやってくれないと俺の芝居もちゃんとならないんだ』っていう、そういう芝居に対する情熱が結構乱暴なことを言わせたんだなっていうのはわかるよね。だから、俺が今後輩に対してそういう熱い思いで接してるかな?というとクエスチョンだな」と我が身を振り返っていました。

それぞれ俳優としてのキャリアは長い角野さん、小日向さん、松重さん。しかし、世間に認知されたのは比較的遅めだったという共通の認識を持っている3人だからこその重みのある言葉がずっしりと胸に響く鼎談となりました。

角野さんの「(俳優を)やってたからだよ。だって、狙ってなにかしたわけじゃないもん」という言葉の通り、「続けているからこそチャンスが巡ってくる」というのは真理ではないでしょうか。大学生のみなさんも、すぐにチャンスがやってこないからと言って簡単に諦めたりしないで、本当に好きなこと、やりたいことにはしつこく食らいついていくといった“諦めの悪さ”もときには必要なのかもしれません。

『ボクらの時代』フジテレビ系(毎週日曜7:00~7:30)

放送日:2月6日(日)
小日向文世×角野卓造×松重豊
『ボクらの時代』公式ホームページ

<次回の放送>
2月13日(日)7:00~7:30
池松壮亮×尾崎世界観×松居大悟


文:落合由希
編集:学生の窓口編集部

編集部:あこ

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食べることと寝ることが大好き。休みの日は家にこもって、ひたすら映画やドラマを見たり、漫画や雑誌を読むのが幸せ。

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