人気配信者も目指せる? 動画編集向けPCの選び方&おすすめのPC3選

YoutuberやTikTokerなど、ひとつの動画が拡散されて、有名人の仲間入り! なんて夢のある話もそれほど珍しくない今の時代。この記事を開いてくれた人は「大学生になったら動画頑張ってみたいな」と考えているのではないでしょうか?
スマホアプリで動画も簡単に作れるし、ライブ配信アプリでも簡単に配信ができるけど、パソコンでオリジナリティのある動画を作ってみたい! そんな人に向けて、どういうところに気をつけてパソコンを買えばいいの? というギモンについて答えていきます。
どんな動画を配信したい?
動画といっても、事前に用意しておいた動画を配信するのか、ライブで動画を流すのか、自分がどんな動画をやりたいのか、ちょっと考えてみてください。
ただのライブ配信であればスマホひとつでもできますね。
先生がzoomで授業するのもライブ配信。
このあたりのことであれば、パソコンに求める性能はそれほど高くないので、授業に持って行きやすい軽くてコンパクトなパソコンを選んで、追加でカメラやマイク、ライトなどを買い足すのが、配信クオリティを高めるうえではコスパ的におすすめです。
素材を撮影したり、自分で映像を作るところから始め、テロップを入れたり好きな音を当てたり、演出を加えたりと、自由にイチから動画を作りたい! と思っているなら、パソコンにはそれにあった性能を求めて選んでほしいです。
ただ、学生の場合は、“学校にパソコンを持って行く”のが必須となるでしょうから、初めてのパソコンはノートパソコン一択という状況で選ぶことになるでしょう。
その際、動画関連で特にハードルが高いのが、ゲーム実況のライブ配信です。
「ゲームをプレイする」「ゲームの録画をする」「ライブ配信をする」の3つをひとつのパソコンにやらせるのは、かなりの性能を必要とします。ゲームそのものがスムーズに動かなくなることもありますので、ゲーム実況は録画と編集、配信をそれぞれ別々に行うことをおすすめします。
配信者さんによって、高性能なデスクトップパソコン1台でやっている方や、ゲーム用と配信用に2台使っている方、「キャプチャーボード」という別売り機器を使って据え置きゲーム機の映像を配信する方などいろいろですが、お金も知識もそれなりに必要になってくるので、この記事では深追いはしません。
動画編集をするパソコンに大事な要素
動画編集に適したパソコンを選ぶうえで、スペックの話は欠かせません。
パソコンのスペックとしては、プロセッサー、メモリ、ストレージという3つのパーツが基本となりますが、これがそのまま動画編集用のパソコンで気にしたい要素です。
優先順位をつけるのであれば、以下の順番になります。
1.メモリ
2.プロセッサー(+GPU)
3.ストレージ
それぞれ解説していきますね。
【メモリ】
パソコンに作業させるときの、速度に大きな影響を与えるパーツで、よく「作業机」に例えられます。
HDDとSSDという2種類の分類がありますが、SSDのほうが処理速度の面で有利なため、最近のノートパソコンのほとんどはSSDです。
性能は〇〇GBで表され、数字が大きいほど高性能。値段の安いパソコンでは4GBや8GBくらいのものが搭載されていますが、動画編集をするのであれば、16GBか32GBを選んでおくと安心です。
解像度の高くない動画であればパソコンへの負荷はそれほどではないのですが、フルHDや4K動画などを編集しようとすると、作業ひとつひとつの負荷が重たくなっていくので、小さいメモリだといつまでたっても作業が終わらない、ということになってしまいます。
また、プロセッサーに比べて動画編集の処理速度に大きく貢献するはメモリの方ですので、お金に余裕があるなら優先的にスペックアップさせるのはメモリがおすすめです。
【プロセッサー(+GPU)】
続いて気にすべきパーツがプロセッサー(CPUと呼ばれることも)です。こちらは「パソコンの頭脳」とも例えられるパーツで、複雑な処理をさせるときには、プロセッサーの性能が重要になっていきます。
プロセッサーはインテル製(Core i)とAMD製(Ryzen)のものが一般的で、どちらも3、5、7、9というシリーズラインナップになっています。数字が大きいほど高性能で、動画編集に必要十分なのが5、可能であれば7、9はぐんと値段が上がるわりにオーバースペック気味になってしまうので、将来本気で動画編集をやるときに改めて考えると良いでしょう。
インテル製とAMD製でどちらがいいのか? についても、よく聞かれるところになりますが、使用するソフトや行う処理によって、それぞれの得意が微妙に異なる程度ですので、初めてのパソコンではあまり気にしすぎなくて良い部分です。
また、最近のMacパソコンには、Apple社が自社開発した「M1チップ」というプロセッサー搭載のモデルがありますが、現在はM3、M5などと数字が上がっていくわけではないので、M1チップで十分動画編集に対応できます。
プロセッサーに加えて、動画のようなグラフィック負荷をかける処理の専用パーツとしてGPU(またはグラフィックボード)と呼ばれているものもあります。
一般的にはプロセッサーとGPUは別々に搭載されているパソコンのほうが性能が良いとされていますが、近年の新しいパソコンでは、GPU内蔵型のプロセッサーであってもグラフィック性能が良いものがあり、動画編集もこなせるようになってきています。
GPUの性能も基本的には数字が大きいほうが高性能ということは変わりませんが、説明が長くなってしまうので、プロセッサーと別でついていると高性能という程度の説明に留めておきます。
【ストレージ】
ストレージは記憶装置のことで、動画や画像、テキストファイル、ソフトウェアなど、さまざまなファイルをしまっておくものです。
こちらもメモリと同じく〇〇GBという単位で容量が表され、数字が大きいほどたくさんのファイルをしまっておけるので、動画編集をするなら大きいほうが助かります。
先に紹介したメモリとプロセッサーは作業速度に影響するのに対して、こちらの優先度は少し下がります。
ただ、たくさんのファイルをしまっておけるということは、容量の大きい動画ファイルをたくさん置いておけますし、別の素材である写真やイラスト、音声などのファイルもたくさんしまっておけます。
外部記憶装置を買い足したり、ファイルの移し替えを定期的に行ったりするのが面倒な人にとっては、ストレージは大きければ大きいほど便利といえるでしょう。
値段の安いパソコンでは128GBや256GBくらいのものが搭載されていますが、512GBか、お金に余裕があるなら1TB(=1000GB)を選んでおくのがおすすめです。
動画編集におすすめのノートパソコン3選
レノボ<IdeaPad Gaming 360>
最初に紹介するのは、パソコンの世界シェアNo.1メーカー(2021年出荷台数、IDC発表)であるレノボの<IdeaPad Gaming 360>です。
グラフィック処理に優れたNVIDIA製のGPU「GeForce RTX30」シリーズを搭載したモデルなので、3Dゲームや動画編集をストレスなく快適に行えるでしょう。
大口径ファンと4方向排気による効率的な冷却システムにより、パソコンが熱くなりにくく静かさをキープしてくれるため、作業の集中を乱しません。
動画のなめらかさを表す単位のリフレッシュレートは120Hzで、普通のパソコンやテレビで採用されている60Hzの2倍。よりぬるぬるとした映像で作業でき、細かいところまでこだわりたい人に嬉しいポイントです。
ストレージの容量は1TB。ブルーレイディスク1枚は25GBなので、単純計算でブルーレイの映画40本を持ち歩けるほどの保存容量を備えていることになります。容量の大きな4K動画素材をたくさん保存しても、容量不足を気にせず使っていけるでしょう。

NEC<LAVIE N15(N1585)>
続いて紹介するのは、NECパーソナルコンピュータ(以下、NEC)の<LAVIE N15(N1585)>です。
高性能プロセッサーである「AMD製 Ryzen7 5800U プロセッサー」を搭載したモデルとなっています。グラフィック性能に優れるGPU「Radeonグラフィックス」を内蔵していて、動画編集も十分にこなせます。
ストレージは1TBですので、たくさんのファイルを扱う動画編集にはもってこい。
画面サイズは15.6型とノートパソコンの中では比較的大き目なので、動画尺や表示の細かな調整を行うときも見やすく、効率的に作業できます。
ほかの機種にはあまりない特徴として、ブルーレイディスクドライブ&DVDスーパーマルチドライブが標準搭載されているのもおすすめのポイント。作った動画をパソコン1台でDVDに書き出せるので、いつでもどこでも作品をDVD化可能。動画データは容量が大きくなりがちなので、友達への共有用にDVDが使えるのは、特にメリットを感じやすいところと言えるでしょう。
Apple<Mac Book Air>
3つ目に紹介するのは、動画制作者の中でもファンの多いApple社のノートパソコン<Mac Book Air>です。
13.3型のサイズで持ち運びしやすく、プロセッサーはM1チップを搭載した、全体的にバランスの良いモデルです。動画編集がしたいという人の中でも、持ち運びやすさも重視したいという人におすすめ。
メモリは8GBか16GBか選べて、ストレージは256GB~2TBまで選べるので、予算が許す限りスペックアップさせていくのが良いでしょう。
動画編集においては、標準搭載のソフトの「iMovie」が、無料で初心者も扱いやすく機能も充実しています。iPhoneとの連携にも優れているので、iPhoneで撮影した動画や画像を、簡単にパソコンに移し替え、サクサクと作業ができるのは快適そのもの。
iPhoneユーザーであれば、撮って作るという流れが非常にスムーズですので、軽い気持ちで取り組みやく、動画編集の初心者に向いたパソコンです。

最後に
学生生活の中で持ち運ぶことを考慮しつつ、動画編集に力を発揮してくれるスペックとのバランスを考えて、おすすめのパソコンを紹介させていただきました。
動画編集で活躍してくれるパソコンは性能の高いパーツを搭載していくので、購入時のお値段は高くなりがちではあるのですが、その分長く使える安心感もついてくるので、やりたいことがどんどん増える学生時代の相棒パソコンとして、意外とコスパのいい買い物になるかもしれませんよ。