大学生と元パラリンピアンの思いがひとつに! 体験すればわかる『パラ大学祭』の魅力とは
さまざまな場所でスポーツイベントが開催され、スポーツを楽しむ機会が増えていますが、パラスポーツは“見るだけ”だと思ってる人も多いのでは? 実は、“誰もが”楽しめるスポーツなんです。そうしたパラスポーツの楽しさを感じてもらうべく、昨年、大学生による大学生のためのパラスポーツ大会『パラ大学祭』がスタートしました。今回は、パラ大学祭を盛り上げている運営チームのみなさんに、その大会の魅力を教えてもらいました。
パラ大学祭とは?
初心者OK! 障がいのある・なし関係なし!
パラスポーツを楽しむ大学生のための運動会。学生団体と元パラアイスホッケー日本代表上原大祐さんのもと、昨年、第1回目のパラ大学祭が開催されました。
学生と一緒にイベントを盛り上げているのは、この方!

上原大祐さん
元パラアイスホッケー日本代表。現役引退後に、NPO法人D-SHiPS32を設立。現在、大学生とともに『パラ大学祭』の運営を担っている。
さまざまな地域でパラスポーツ普及のための活動を行なっている上原さんが、大学生の発想力や行動力などを期待して一緒に『パラ大学祭』を始めることに。企画・運営に携わっている学生のみなさんも、個性豊かなメンバーです。
今回お話を聞いた学生のみなさん
体験したらわかる、パラスポーツの力。
提供:株式会社セレスポ
『パラ大学祭』という名前は、カナコが名付け親なんだよね。
そうです。私は「人の違いを誰もが認め合える社会」を大学生の力で作りたいと思って、2018年に「Go beyond」という学生団体を立ち上げました。活動の中で“大ちゃん(上原大祐)”と出会って、昨年第1回目のパラ大学祭を一緒に開催しました。パラスポーツをテーマに大学生が集まることで、共生社会について大学生に何ができるのか考える機会をつくりたいと思って企画しています。
パラスポーツをやってみてわかったのは、スポーツが苦手な方でも、子どもや高齢者の方でも誰でも楽しめるスポーツだということです。ぜひみなさんにもその楽しさを体感してもらいたいし、一緒にその楽しさを発信していきたいです。
私もパラスポーツに対する価値観が変わった一人です! 大会当日、参加者のほとんどが始まる前は全然期待してなさそうだったけど、終わってみると「楽しかった!」「絶対次も呼んでね!」って楽しそうに帰ってくれたんです!
僕は、いち参加者としてパラ大学祭に参加しましたが、まさにその通りで、最初は全然期待していませんでした(笑)。でも、まさかあんなに盛り上がれるなんて! スポーツの楽しさはもちろん、パラスポーツの力を感じた経験でした。
私も運営側ではなく、さまざまな大学で構成される合同チームとして参加させてもらいました。最初は会ったばかりでぎこちなかったのに、競技が始まるとすぐにみんなと仲良くなれました。パラスポーツってほとんどの人が初めて体験するものだからこそ、会話が生まれやすいのかなって思いましたね。
関東・関西でそれぞれの特色を!体験できる競技とは
提供:株式会社セレスポ
今年はどんな競技をやるか、もう決定したんだっけ?
関東では「ボッチャ」、「車椅子リレー」、「車椅子バスケ」、そしてオリジナルスポーツをやります! オリジナルスポーツは、みんなで話し合って決める予定です。
去年のオリジナルスポーツでは、「シッティングドッチボール」を行いました。誰でも楽しめるというのがパラスポーツの特徴だと思うので、みんなでルールから考えていきます。他の競技も体験の前にルール説明から行うので、初めての人でも練習は必要ありません。
▲オリジナルスポーツ「シッティングドッジボール」
関西は「ゴールボール」と「多種目リレー」、「車椅子バスケ」と「車椅子ラグビー」を組み合わせたものなどオリジナルスポーツをやりたいと思っています。今、ラグビーが流行っているので取り入れてみようかなと考えています。
関東と関西、それぞれ特色を出したいという思いから、どんどん新しいアイデアが生まれてくるのもおもしろいですね。
昨年は、競技を始める前にアイスブレイクとして、NECさんの顔認証技術を使ったゲーム(*)をやったけど、かなり盛り上がったよね!
ほんとに楽しかった! チームの中で初対面の人とすぐ仲良くなることができたし! 今年もできたらいいな。
全国リーグ戦が目標。今年、そしてこれからのパラ大学祭
パラ大学祭は、今しかないなと思って始めました。2020年、パラスポーツへの興味や関心が最高に高まるいちばんいい時期でもあるし、いちばん成功させないといけない時期でもあるという使命感があります。
最終的には、大学ラグビーとか箱根駅伝みたいに、リーグ戦にして全国大会をやることを目標にしているんだよね! それも今と変わらず、みんなが楽しめる、笑い合えるものにしたい。パラスポーツが日常化するように2020年以降もみんなと継続的にパラ大学祭を続けていきたいですね。
私たちの想い、目指すゴールにNECさんも共感してくれて、いろいろな面でサポートしてもらっています。企業と大学生がつながることで、大学生だけではできないことが可能になったり、また企業にとっても大学生のフレッシュなアイデアを取り入れられたりと、双方にメリットがあるんじゃないかと思っています。
あと、NECさんと一緒に開催することで、イベント自体の安心感にもつながると思います。変なイベントじゃないんだなって思ってもらえるから(笑)。
提供:株式会社セレスポ
今年のパラ大学祭を成功させて、パラアスリートの実際の競技を見る人・応援する人・興味を持つ人が増えたらいいなと思っています。これからも、継続的に行われるイベントにしていきたいです!
体験してみてはじめておもしろさに気づくことがあるので、一度足を運んでいただけたら! 自分自身大学でスポーツ関連のことを学んでいるので、パラスポーツに興味がある人と関われるチャンスでもあると思うし、継続的に活動していけたらと思います。
私は大学生が実施することが、大事な意味を持っていると思います。この形を5年、10年、100年後も続いていく企画にしたいです。大学生は発想力、行動力があるし、子どもと大人世代の架け橋になれると思うんです。パラ大学祭を続けていくことで、自ら動いていける大学生が増えていったらいいなと思います。
参加学生・運営学生募集中!
提供:株式会社セレスポ
上智大学・ノリミ
パラスポーツが、私たちも一緒に楽しめるものだと知ったのは、私の人生にとっても大きな体験でした。来て、見て、体感して、初めてわかることがたくさんあります! ぜひ一度遊びに来てみてください!
立命館大学・マサノリ
特に関西では企画・運営を手伝ってくれる仲間も募集しています。実際にイベントを企画・運営する機会はなかなかないと思うので、社会に出る前に経験しておいて損はないと思います! もちろん参加する側でもいいので、一緒にパラスポーツで遊びましょう!
→お問い合わせはこちら
info.dships32@gmail.com(D-SHiPS32)
(*)ゆるスポーツ「顔借競争」
https://yurusports.com/sports/kaokari
※このインタビューは、2020年3月6日に実施されました。
※イベント情報は、すべて2020年3月27日現在のものです。
※新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、来場者のみなさまの安全を考慮した結果、主催者側の判断によりイベントが中止または延期となる場合がございます。予めご了承ください。
主催
NPO法人D-SHiPS32は、元パラアイスホッケー選手の上原大祐氏が代表を務める団体。「障害者と健常者が“体験”を共有することで、子どもたちが夢を持って挑戦できる精神を育て、当たり前のことが当たり前にできる社会を目指す」をビジョンに掲げています。大きな柱であるパラスポーツの推進活動のひとつに、この『パラ大学祭』の開催があります。
特別協力
NECは、25年以上にわたる車いすテニスの支援をはじめとするさまざまなパラスポーツの普及・発展に向けた活動を通じて、世界中の誰もが人間性を十分に発揮できる豊かな社会、ダイバーシティ&インクルージョンの実現に取り組んでいます。
提供:NEC