海外留学に使える奨学金は? お金がなくても留学できる奨学金制度5選
海外留学には大きな費用がかかるもの。海外留学に使える奨学金もあるので、上手に利用したいですね。
奨学金を利用するには一定の条件をクリアする必要がありますが、応募するのは無料です。「海外留学したい」と思い立ったときに、しっかり調べておきましょう。
ここでは、海外留学費用に使える奨学金を5つピックアップしました。奨学金利用時の注意事項やオンライン留学についても紹介していますので、留学の参考にしてください。
海外留学でも奨学金は使える!
海外留学でも対応する奨学金はあります。
もちろん、大学の学費をまかなう奨学金と同様で、一定の条件をクリアする必要があり、誰もがもらえるわけではありません。
留学費用に使える奨学金の種類とは
留学費用に使える奨学金の種類には以下のようなものがあります。
- ・給付型:返済義務がない
- ・貸与型:返済義務がある
- ・有利子:返済時に利子がつく
- ・無利子:返済時に利子がつかない
多くの奨学金が返済義務のあるものであり、給付型の奨学金は競争率が高いことを覚えておきましょう。
留学期間によっても利用できる奨学金が変わる
留学する期間が1年以内か1年を超える長期に渡るのかによっても利用できる奨学金が異なってきます。
長期間に渡る留学を対象とする奨学金は、1年以内の留学を対象にする奨学金よりも募集している機関が少ない傾向にあります。
海外留学にまつわる奨学金の提供者はどこ?
海外留学など奨学金を運営している組織は、一般的に以下の通りです。
・国や地方自治体 ・学校 ・育英団体 |
中には、海外の大学が公募する留学生向け奨学金制度もあるので、留学先がすでに決まっている場合は調べてみると良いかもしれません。
所属大学が独自に奨学金制度を運営しているケースもありますので、所属大学の留学を担当する部署に聞いてみるといいでしょう。
▼こちらもチェック! 【奨学金のトリセツ】そもそも大学の奨学金とはどんな制度? 種類や返済方法など必ず知っておきたい奨学金のハナシ
海外留学したい大学生におすすめ!留学のための奨学金制度5選
海外留学に対応する奨学金は、意外と多く存在します。
日本で利用できるおすすめの海外留学対応の奨学金を5つ紹介します。
いずれも応募条件が異なりますが、あなたにピッタリの内容や条件に合致する奨学金を見つけたら出来る範囲で活用してみてはいかがでしょうか。
JASSO(日本学生支援機構)
「日本学生支援機構(JASSO)」は「奨学金と言えばJASSO」と言われるほどの奨学金団体です。
日本の大学の学費に関する奨学金だけでなく、世界中にあるあらゆるタイプの奨学金情報も取得できます。
奨学金には返金義務のある「貸与型」と返済不要の「給付型」の大きく2種類があり、いずれも海外留学に対応しています。
また、欧米以外のあまり注目されていない国の奨学金もあり、条件さえ合えばかなりのチャンスに出会えるでしょう。
留学を検討しはじめたら、最初にチェックしたい奨学金団体です。
国際ロータリー「グローバル補助金」
国際ロータリーの「グローバル補助金」は、社会奉仕連合団体「国際ロータリー」が提唱する奨学金です。
日本全国に支部があり、支部ごとにも奨学金制度を設けている場合があるので、チャンスが広がります。
なお、応募要件のひとつに「持続可能であり、補助金の資金が使い尽くされた後にも活動成果を長期的に持続させるための計画を含んでいること」とあることを覚えておかなければなりません。
つまり、今学んでいる事を本気で形にしたいかどうか、という将来的な熱意が問われていることがわかります。
きちんと説明できるように準備が必要だと考えられますよね。
自分の留学を見つめ直すという意味でも、チャレンジしがいのある奨学金なのではないでしょうか。
IELTS 奨学金
英語能力テスト「IELTS(アイエルツ)」が提供している奨学金が、「IELTS奨学金」です。
応募資格には「日本国内でブリティッシュ・カウンシル管轄のテストセンターで IELTS を受験し、オーバーオールスコアで6.0以上を取得された方が応募対象*」とあるだけでなく、英語も含めたインタビューも選考内容に盛り込まれていることから、英語力が問われる奨学金であることがわかります。
(*参考:ブリティッシュ・カウンシル 日本 よくあるご質問)
また、移住申請を出す場合はTOEFLやTOEICよりもIELTSスコアを提出した方が通りやすいと言われるほど信頼されているので、特に英語圏など北米留学を考えている人は注目したい奨学金です。
公益財団法人 イノアック国際教育振興財団
「公益財団法人 イノアック国際教育振興財団」は、民間企業が提唱する奨学金システムです。
日本人学生だけでなく、外国人留学生も応募できる門戸が開かれた奨学金だと言えます。
「公益財団法人 イノアック国際教育振興財団」の奨学金の特徴は、書類と面接で応募できることです。
成績よりも熱意や計画性だけでなく、あなたの人柄が重視されるシステムとなっているので、明確な目標がある人はトライする価値があるでしょう。
日本政策金融公庫「国の教育ローン 教育一般貸付」
厳密に言うと奨学金ではありませんが、日本政策金融公庫の「国の教育ローン」のひとつに、海外留学にも対応する「教育一般貸付」という制度にも注目です。
前述の日本学生支援機構(JASSO)の奨学金と併用できるので、既に奨学金を借りていてもチャレンジしやすいでしょう。
「教育一般貸付」の最大の特徴は、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金と異なり海外の専門学校や語学学校の学費・生活費などにも対応できる点です。
海外留学前に語学学校を必須とする国もあることから、語学学校だけの留学や海外留学のフローに語学学校が必要な場合は、活用してみるのも良いかもしれません。
留学費用に使える最新の奨学金情報をチェックする方法
「2024年に使える奨学金を探したい」「奨学金情報を網羅的にチェックしたい」場合は、日本学生支援機構(JASSO)が運営するサイトが便利です。
また、日本から海外に留学するための奨学金制度を検索できる「海外留学奨学金検索サイト」もJASSOが運営しています。
どのサイトも、海外留学を希望する場合に役立ちますよ。
日本学生支援機構の奨学金は海外留学中どうなる?
国内の大学に在学中、日本学生支援機構から奨学金を受け取っている場合は、一定の条件を満たせば奨学金が継続されます。
一定の条件とは、
単位互換もしくは学校長が教育上有益な海外学修であると認めるもの
です。
さらに、
「留学奨学金継続願」の提出
が必要になります。
(引用:独立行政法人 日本学生支援機構 よくあるご質問 各種変更等の届出・願出)
留学奨学金継続願などは、日本学生支援機構の公式ホームページからダウンロード可能です。チェックしてみてください。
留学費用に奨学金を借りる前に知っておくべき注意事項
奨学金はあなたの留学を助けてくれる有難い制度ですが、一方できちんと知っておくべき注意点もあります。
奨学金は借金となる場合もある
返済を要する貸与型の奨学金の場合、社会人になった後に返済義務が生じることを覚えておかなければなりません。
奨学金は借金というイメージは想像しづらいかもしれませんが、借りたものは必ず返さなければなりませんよね。
数年後に社会に出た際、きちんと滞りなく返済できるかどうかも考慮したうえで、応募する奨学金のタイプを選択するのが賢いと言えます。
事実、筆者も10年以上前に留学を経験し、奨学金を借りていましたが、現在もなお奨学金を返済している状況です。
先々のことを考えたうえで、返済不要の給付型か返済が必要な貸与型にするのかだけでなく、利子の有無についてもチェックしたうえで奨学金に応募しましょう。
留学準備と奨学金の募集期間を確認する
留学の準備スケジュールと奨学金の募集期間・締切を漏れなく確認しましょう。
多くの奨学金は年に1度しか募集が行われません。
奨学金を借りると決めた場合は、留学時期と応募時期が合致しているかどうかを確認し、綿密なスケジュールを立てるのが最善です。
また、奨学金の準備期間や書類の準備なども計画的に行う必要があるため、逆算しながら応募計画を立てましょう。
奨学金の応募条件を満たすか確認する
特に応募条件はきちんと確認すべき箇所です。
例えば、海外の奨学金で経済状況を利用条件のひとつとしている場合は、先進国からの留学などの理由により日本からの留学生は奨学金を利用できないことがあります。
また、留学前に応募しなければならないのか、留学後でも応募できるかなど、応募条件をきちんと読み込み、ご自身の現状と応募条件が合致しているかどうかを確認しましょう。
オンライン留学は費用をかけてする意味ある?評判は?
オンライン留学は、現地に行かずに留学する留学制度です。
具体的には
- ・現地に行かずにオンライン環境で学校に通っているかのように学習する
- ・グループ授業を実施し、オンライン上で国際交流する
というものになります。
現地に行かなくても集中的に語学学習をすることができ、交流もできることで人気ですが、「現地に行かないと意味ない」という悪い評判も多いです。
オンライン留学では本人の自主性・積極性が問われる
オンライン留学に満足しているのは、積極的に授業に関わり自主的に学習した人たちです。留学先にでの自主性や積極性が問われるのは、現地に行くタイプの留学でも変わりません。
現地に行く留学でも同じ日本人同士で集まり、国際交流に熱心ではない人はあまり成果を得られないからです。
オンライン留学は費用を抑えられるのが魅力
オンライン留学は現地に行くタイプの留学と比べて費用を抑えられるのも魅力です。現地での滞在費用や交通費もかからず、留学そのものにかかる費用も現地に行くタイプよりも安価です。
例えば、
- ・入学金:2万円
- ・受講費用:1週間6万円、3ヶ月20万円
- ・ヘッドセットなど購入費用:1万円
程度がかかります。
「現地に行く留学では奨学金を利用しないと行けない」という人も、「オンライン留学なら、奨学金に頼らなくてもいい」ケースが多いですね。
短期留学する気持ちでオンライン留学するのはあり
留学よりも費用をかけずに語学力を鍛えられるオンライン留学ですが、現地に行かないとわからないことも多くあります。
「語学力を鍛えるため」「現地に行く予行演習として」などの目的を持っての利用がいいようです。
短期留学するつもりで利用すると満足度が高いですよ。
奨学金を利用するときは事前にきちんと調べて
奨学金によって、もらえる金額や条件などに大きな差があります。
しかし、留学を志す人とっては魅力的な話には違いありません。
実際の奨学金取得者の情報を集めながら、社会人になった後の返済スケジュールも把握したうえで応募にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
新しい奨学金の案件が急に募集されることもあるので、こまめにサイトをチェックする習慣づくりから始めてみましょう。