中古ハイブリッド車の賢い買い方
コンパクトカーからミニバン、SUVまでラインナップ
低燃費なクルマというとトヨタプリウスやアクアといったハイブリッド車を思い浮かべる人は多いはず。日本自動車販売協会連合会が発表している新車乗用車販売台数ランキングの2015年1月~12月期のベスト10を見ても、1位のアクアを筆頭にプリウス、フィット、カローラ、ヴォクシー、ヴェゼル、シエンタとなんと7車種もランクインしています。現在ではハイブリッド車なしに自動車販売は成立しないと言っても言いすぎではありません。
ハイブリッド車というのはエンジンと電気モーターを組み合わせたパワーユニットを搭載したクルマです。エンジンの不得意な発進時や高速道路など低負荷の走行下ではモーターが活躍することで、燃料の消費量を抑えることができ、高出力・低燃費を実現しています。1997年初代トヨタプリウスが発表され、その後は日本の自動車メーカーだけでなく、ドイツのメーカーからもハイブリッド車は販売されています。
ハイブリッドシステムには2つの方式
ハイブリッドの方式には大きく分けて2つの方式があります。一つ目はプリウスなどのようにエンジンとモーターを状況に応じて作動させて、できるだけ電気モーターでの走行領域を増やし、燃費を向上させるタイプ。それから、以前のホンダ車やスバル車のハイブリッドのようにエンジンをメインの動力源としてモーターは加速時などの負荷が掛かる時に作動させるタイプです。
それぞれにメリット、デメリットがあり、前者のタイプは燃費性能が高くなりますが、大きなモーターとバッテリーを搭載するため、車両重量が重くなり、車両価格も高価になります。一方、後者は小さなバッテリーとモーターで済むため、重量増と価格の抑えることができますが、燃費性能は一歩譲ることになります。来年でハイブリッド車が登場して、20年を迎えますが、中古車市場にもハイブリッド車は豊富に流通しています。そこで、低燃費で人気の中古ハイブリッド車の賢い買い方を紹介しましょう。
走行距離の極端に少ない中古ハイブリッド車は注意が必要!
中古ハイブリッド車を購入する際に、最も注意したいのは走行距離です。一般的なエンジンのみの中古車の場合は、走行距離が少ない方が高品質となりますが、ハイブリッド車の場合はそうとは限りません。一見、お買い得に感じる年式が古い割に走行距離が少ない中古ハイブリッド車。実はこういうクルマこそ、できれば避けたいところです。
その理由はハイブリッドシステムのバッテリーが大きく関係しています。携帯電話でもそうですが、あまり使用しないと放電してしまいますよね。ハイブリッド車のシステムバッテリーも同様で、あまり乗らないとバッテリーが放電してしまい、性能が劣化してしまうのです。見た目はキレイで、走行距離が少ないという好条件の中古車に思えますが、もしかすると見えない部分にトラブルを抱えていて、購入後に高額な出費を伴う可能性があるのです。
中古のハイブリッド車を購入する際には1年で5000km~8000km程度、しっかり乗られているクルマを購入するのがオススメです。それでも不安があるという人は、自動車メーカー直系のディーラー系販売店で購入すると良いでしょう。クルマの知識も豊富ですし、アフターサービスも充実しています。ハイブリッド車のパイオニアであるトヨタはハイブリッド車専用のT-バリューハイブリッドという保証を付いた中古車も扱っています。
オススメはプリウス、アクア、フィット
賢い買い方が分かったところで、中古ハイブリッド車のオススメ車種を紹介しましょう。まず紹介するのはトヨタアクアです。取り回しのしやすいコンパクトカーで、燃費性能もJC08モードで37.0km/Lとガソリン車トップクラス!
そして、2015年12月にフルモデルチェンジを行ったトヨタプリウス。2009年に登場した3代目プリウスはエンジン排気量を大きくして、高速道路での燃費性能を向上させたモデルです。
最後に、コンパクトカーながら多彩なシートアレンジと広い室内空間が魅力の、2010年~2013年まで販売されていたホンダフィットハイブリッドです。
新車時は割高感のあるハイブリッド車ですが、中古車になると、高い燃費性能はそのままですが、割高感はなくなっています。ハイブリッド車は新車よりも中古車で買うというのが最も賢い買い方なのかもしれませんね。リーズナブルな価格でしかも燃料代が安いので、その浮いたお金でプレゼントを購入すれば、モテ度もアップするかもしれませんよ。
(文/萩原 文博)