地元が好きだったのに……「自分も東京に染まったな」と思ったとき「早足で歩く」「電車を待てない」
全国から人が集まる首都・東京。上京したばかりの頃は、「東京のやり方」にいちいち反発していても、都会で暮らすうち、次第にそれが自然に感じるようになってしまうのではないでしょうか。変わってしまった自分を自覚した時は衝撃ですが、そんな「気づいたら東京に馴染んでる、染まったなと思った瞬間」をみなさんに聞いてみました。
■人慣れしていた
・人混みに酔わない。初めは人酔いしていた(女性/35歳/その他)
・人の波についていける(女性/23歳/金融・証券)
・ラッシュ時の混雑に驚かなくなった。以前は驚異だった(男性/50歳以上/その他)
・渋谷のスクランブル交差点を、人にぶつからず歩けるようになったとき(女性/27歳/金融・証券)
気づけば大都会を颯爽と歩いている自分。誇らしいような、切ないような……。
■言葉が変わっていた
・標準語で話していたとき(男性/22歳/ソフトウェア)
・なまりがいつのまにか無くなっていた(男性/50歳以上/ソフトウェア)
・方言がなくなった(女性/31歳/アパレル・繊維)
しかし地元の人と話すときは、自然と方言に戻ります。バイリンガルみたいでしょうか。
■たくましくなっていた
・チラシの勧誘を無視できるようになったとき(男性/35歳/情報・IT)
・徒歩に慣れた。地元では歩くのが嫌いだった(男性/37歳/機械・精密機器)
・満員電車に慣れた。最初は嫌だったが、無理矢理乗り込むこともできるようになってきた(女性/24歳/医薬品・化粧品)
・東京のスーパーで1人で買い物ができるようになったとき(女性/23歳/通信)
・夜静かでなくても全然平気になった。昔は静かでないと眠れなかった(女性/37歳/金属・鉄鋼・化学)
あんなに賑やかに見えても、都会の夜はみんな「ひとりぼっち」だといわれます。
■電車を待てなくなった
・電車はスグ来るのが当たり前(女性/28歳/団体・公益法人・官公庁)
・電車の時刻をチェックしないで外出する(男性/48歳/アパレル・繊維)
・電車が10分来ないと、長いと感じてしまったとき(女性/28歳/学校・教育関連)
・地元に帰って、電車が30分に1本しか来なくてイライラしてしまったとき(男性/29歳/金属・鉄鋼・化学)
数分感覚で来る東京の電車。便利なんですが、逆にイライラしやすくなったといえるのかもしれません。
■東京がスタンダードになった
・駅前にコンビニが乱立していないと不安になる(女性/37歳/その他)
・駅から歩いて30分かかる田舎道が許せない(女性/32歳/電力・ガス・石油)
・物価の高さに慣れていたら、地元のスーパーで野菜の値段に衝撃を受けた。(女性/23歳/団体・公益法人・官公庁)
・コンビニ、ATM、電車などちゃんと列に並んでいる。田舎は人が少ないので並ぶ必要がないときも多く、並ばなくても空気でわかる(女性/27歳/ホテル・旅行・アミューズメント)
コンビニが近くにないとわかると、言いようのない不安に襲われます。
■そして、すっかり東京人
・タクシーを頻繁に使っているとき(女性/26歳/自動車関連)
・遊び好きになった(男性/25歳/建設・土木)
・終電を気にしなくなった(女性/22歳/医療・福祉)
・歩くのがかなり速くなった(女性/24歳/食品・飲料)
東京スタイルが心地よい。そう思ったときには、すでにどっぷり染まっています。
フタを開ければ、地方出身者の集まりともいわれる東京。都会の荒波にもまれ、洗練されていく一方、何かを失っているのではという不安も伝わってきました。あなたは、気づいたら東京に染まったと思った瞬間はありますか?
文 サクマ香奈
調査期間:2015年6月
アンケート:フレッシャーズ調べ
集計対象件数:社会人410件(ウェブログイン式)