「会社に行きたくない…」灰色の毎日から抜け出す方法は?【瀧波ユカリのお悩み相談室】

2018/12/06

付き合い・人間関係

新社会人からリアルな悩みを募集し、独自の視点からアドバイスをもらうこの「新社会人のお悩み相談室」。今回は、「仕事に希望が持てず、毎日会社に行きたくない」というお悩みに、日本大学芸術学部を卒業後さまざまな仕事を経験し、現在は漫画家として活躍する瀧波ユカリさんが回答します。

仕事に希望が持てず、毎日会社に行きたくない

Q.仕事に希望が持てず、会社に行きたくない
就活で第二志望の業種についたが希望がわかない。仕事で同じミスを繰り返した。叱責され世の中がどうでもよくなった。これからどうすればいいのかわからない。自信を無くして生きる希望がわかない。
全部面白くないし全てを投げ捨てたい。毎日仕事に行きたくなく気持ちが憂鬱。なんで生きてるのかわからない。全部が灰色に見えて何が正しくて何が悪いのかわからない。全部がつまらなく感じて仕方がない。
(男性 23歳 ホテル・旅行・アミューズメント 東京都)



こんにちは。一度も正社員として就職したことのないまま38歳になり、恐らくこれからもずっとフリーでやっていくであろう漫画家の瀧波ユカリです。

漫画家の職業としてのメリットは、通勤しなくていいところと、怒られないところです。20代のころは担当編集者に「もっと気合い入れて描け!」と厳しく言われたこともありますが、基本的には頭ごなしに叱られることはない職業です。私の場合、だれからも怒られないからこの仕事を続けている、と言っても過言ではありません。

……って、「漫画家になろうよ!」とすすめているわけではなくて。あなたの置かれている環境は、それだけ過酷だと言いたいのです。

叱責されるって、すっごくしんどいことですよ。若いうちは特に、です。不慣れな仕事でミスをしただけで、これまでの努力や能力を否定されるわけですから。


叱責ダメージからの回復が必要です


叱責されて自信をなくして希望がわかない、世界が灰色に見える。こういった言葉から私は、以下のような仮説を立てました。

・あなたは叱責をまっすぐに受け止めるほどの真面目さと純粋さ、そして誠実さを兼ね備えた人である
・受けた叱責の内容はそうとう厳しいものだった
・叱責によってあなたが受けたダメージは非常に大きなものである


これらの仮説があてはまるのだとしたら、あなたにとってまず必要なのは、叱責によって受けたダメージからの回復をはかることです。そのためにしてほしいことは以下の3つです。

回復するためにしてほしいこと3つ


1.仕事を休む

回復のためにまず必要なのは、心身の休息です。

ここで言う休息とは、土日にゆっくりするとか睡眠時間を増やすといったことではなく、会社に行かないこと、仕事を休むことです。

とはいえ、いきなり辞めてしまうのは最終手段として取っておいてください。休職の手続きを取れるのであれば、そうしたほうがいいです。

生きる希望がわかない、なんで生きているのかわからない……と感じる状態であれば、鬱の可能性があります。心療内科に行ってみてください。

そこで、鬱で要療養と診断されたなら、就労不能の診断書をもらい、休職の手続きを取りましょう。その際、傷病手当金の取得が可能であるかも調べてみてください。傷病手当金が受け取れるのであれば、休職中もいくらかのお金が入るので安心して休むことができますし、治療にも専念できます。回復すれば復職も可能です。

参考:病気やケガで会社を休んだとき | 健康保険ガイド | 全国健康保険協

もし上記のような休職の取得が難しい場合は、短期の病欠や有給休暇やリフレッシュ休暇など、使える方法を全て使って休む時間をなるべく多く確保してください。

このプロセスは情報戦です。休職にまつわる取り決めは会社によってさまざまなので、情報通の先輩に相談したり、担当部署に話を聞いたり、ネットで調べたりしてあなたにとってなるべく有利な形を探ってみてください。

2.だれかに肯定してもらう

休息の次に必要なのは、肯定です。

あなたは叱責されたことで、「失敗した。今度から気をつけよう」ではなく「失敗した。自分はダメだ」と思ってしまったのではないでしょうか?

「今度から気をつけよう」は反省ですが「自分はダメだ」は自己否定です。自己否定は自信と希望を奪い、心を蝕み続けます。

だから、あなたは自己否定の毒を消すための薬を手に入れなければなりません。その薬とは、「自己肯定」です。

でも、今から自分で自分を肯定しよう! と思っても、なかなか難しいですよね。

そんなときに一番いい方法は、あなたに寄り添える心を持った信頼できる友人や家族に「あなたはそんなに悪くないよ」「大丈夫、自信を持って」と言ってもらうことです。人からの肯定を取り入れることで、自分を肯定するのです。

「ミスをして叱責されたことで自信をなくしているので、できれば励ましてもらいたい」と率直に話してみましょう。具体的に、こういう言葉をもらえたらうれしい、とリクエストもしちゃってください。

「自分に都合のいい言葉をほしがるのは甘えでは」だなんて思ってはいけません。寒いときに温かいものを飲みたいと思うことは、甘えではないですよね? それと同じで、自己否定の気持ちが強まっているときに自己肯定の言葉を求めるのは自然なことだし、そういうときこそ身近な人に頼っていいんです。

もし友人や家族で話せる人が見つからなかったり、頼る気持ちになれなかったりしたなら、本に頼りましょう。最近は自己肯定感を上げる方法が書かれた本がたくさんあります。「自己肯定 本」で検索したらいろいろ出てくるので、かたっぱしから読んでみてください。

3.運動をする

心の回復速度は人それぞれで、少し時間がかかるかもしれません。しかし、その速度をちょっとだけ上げるよい方法があります。それは、運動です。

体はとてもシンプルです。運動すれば、必ず昨日よりたくましくなります。たとえばジョギングをすると、最初は3kmしか走れなくても、1週間後にはもっと長い距離を走れるようになります。そうすることで達成感が得られ、「自分は成長できるんだ」という自信もつきます。また、代謝や血流もよくなり、より健康になっていきます。

そうして体の調子がよくなれば、心もそれにつられて好調になっていきます。ジム通いでも、ジョギングでも、水泳でもいいです。市や区が開設している健康センターのトレーニング室などを利用すれば、お金もそんなにかかりません。とにかく毎日、体を動かしてみてください。

世界に色が戻るまで


休暇を取り、自己肯定の言葉をもらい、運動をする。
そんな時間の中で、もしあなたの心に少しでも「やってみたい」「行ってみたい」と感じるような何かが浮かんだとしたら、ぜひ行動に移してください。どんな小さなことでもいいです。あれが食べたいな、この映画を観たいな、そういった小さな欲望を丁寧に叶えていってください。

そうしていくうちに、全てが灰色になっていた世界に少しずつ「色」が戻ってくると思います。そのときにはきっと、さらに先に進むための道が見えてくるでしょう。

世界は灰色じゃなかったんだ、こんなに美しい色に満ちているんだって、感じられる日はきっと来ます。どうかそのときまで、あせったり自分を責めたりしないで、心の回復につとめてください。

心から応援しています!

文・瀧波ユカリ
漫画家、エッセイスト。北海道生まれ、日本大学芸術学部写真学科卒業。主な著書に『臨死!! 江古田ちゃん』『ありがとうって言えたなら』等。雑誌Kissにて『モトカレマニア』連載中。

Twitter:@ takinamiyukari
公式サイト:Takinami Yukari Official Site


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