「煩雑」の意味とは? 「複雑」との違いや正しい使い方を解説

更新:2018/11/06

ビジネス用語

「煩雑(はんざつ)」とは、「入り混じって煩わしいこと、込み入っていて面倒なこと」です。火偏に「頁」という頭を表す部首が組み合わさって、「頭が熱い」となり、そこから「わずらわしい」「悩ましい」という意味になりました。

「煩雑」という言葉を使うときというのは、煩雑である対象に対する不満や、煩雑な状態を問題視していること、さらに煩雑である対象を改善しようとしているような場合です。同僚や仲間内では問題ありませんが、ビジネスの場面で使うのは慎重にしなければなりませんので、改めて正しい意味や使い方を知っておきたい言葉です。ここでは例文も交えてご紹介していきます。

「煩雑」の意味とは? 「複雑」との違いや正しい使い方を解説

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「煩雑」と似た言葉

「煩雑」と似た意味を持つ言葉に、「複雑」や「繁雑(はんざつ)」という言葉があります。この3つの言葉に共通しているのは、「雑」という文字が使われていることですが、「雑」はいろいろと混ざっているという意味があります。つまり、これらに共通しているのは、混ざっていること、込み入っていることを表しているということです。

「煩雑」と似た言葉1:「繁雑」

どちらも「はんざつ」と読みます。「繁雑」の意味は、「やることが多く、ごたごたしていること」です。さらに面倒であるというニュアンスも含んでいます。「繁雑」もさまざまな場面で使われています。

「煩雑」と「繁雑」の違いとしては、「煩雑」は事柄が込み入っているのに対し、「繁雑」はやることが多いということです。また、「煩雑」にはわずらわしいという気持ちが含まれていますが、「繁雑」には含まれていません。

「煩雑」と似た言葉2:「複雑」

「複雑」はよく使われていますので、意味をきちんと理解している人も多いでしょう。読み方は「ふくざつ」で、意味は「物事の事情や関係が込み入っていること」です。さまざまなことが混じって入り組んだ様子、簡単には理解できないことを指しています。

「煩雑」と「複雑」の違いとしては、どちらも「込み入っていること」を表していますが、「煩雑」には込み入っていてわずらわしい」という気持ちが含まれています。「複雑」にはわずらわしいという思いは含まれておらず、込み入った状態を指しているだけです。

「煩雑」の使い方と文例

「煩雑」はわずらわしいという”感情”が含まれた言葉なので、ビジネスメールなどでは注意が必要です。たとえば「煩雑な処理をしていただき、ありがとうございます。」などと使うと、「煩雑だとわかっているなら改善したらいいだろう」と思われてしまうことも。このようにマイナスな感情が入った言葉で、「煩雑」という言葉を使うときは、対象について大きな不満を持っていることを表しています。仲間内などの身内であれば問題ありませんが、ビジネス上は注意しなければなりませんね。

<「煩雑」の例文>
「事態の混乱は一向に収束せず、煩雑極まる状態だ」
「煩雑な作業が続いているが、納期に間に合いそうもない」


まとめ

「煩雑」の意味と使い方についてきちんと理解できたでしょうか? 普段よく使っているような類語もありますので、きちんと違いを理解して使い分けができると、会話のバリエーションが広がります。マイナスな”感情”が含まれている言葉であることを理解した上で、間違った使い方を防ぐことができるでしょう。

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「汎用性」
「普遍的」
○「排他的
「お心遣い」

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・執筆:melz.K
美容、就職・転職、その他さまざまな記事を執筆しているライター。クレジットカードやローンなどの記事も数多く執筆している。ライター経験は15年。本業は金融関係の仕事をしながら、兼業ライターとして活動している。ライターの仕事でさまざまな記事作成を行う中で、いろいろな知識を得ている。音楽など芸術が趣味で、時間を見つけてコンサートや展覧会に行っている。好きな音楽家のスペシャルコンサートに行くのが楽しみ。

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