所感(しょかん)とは、心に感じたことという意味があります。ビジネスにおいては、感想とは少し違った意味として使われる言葉です。感想は単に「感」じたことを「想」うだけなのに対し、所感には「感想に加えて、次回につながる改善案まで伝える」というニュアンスを含んでいます。所感では、何を「感」じたのか、なぜそう思ったのか、どうすればそのように心が揺れ動くのかなど、先の「所」にまで思考を巡らせなければなりません。
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所感という言葉は、社会に出てから一度は必ず目にすることでしょう。たとえば「単なる感想文ではなく、所感を記入すること。今後の仕事に役立つ日報や報告書を書くように。」などと、ビジネスシーンではよく言われます。また日報や報告書だけではなく、スピーチといった発言の場でも所感を述べる機会があります。
所感の書き方や使い方に、どれほどの自信を持っていますか? 使い方までしっかりマスターしておくと、上司や先輩たちにも「この新人はちゃんと考えているな」という安心感を与えることができるでしょう。例文と一緒に、所感を書く際のポイントを押さえておきましょう。
「次回につながる」「今後の仕事に役立つ」と一口に言っても、漠然とした所感の書き方・使い方では周囲に自分の想いをうまく伝えられません。そこで、次の3つのポイントを押さえておきましょう。
たとえば日報の所感では、「その日の仕事を取り組んでみて、一体どんな気づきが生まれたのか?」という観点で、上司がチェックします。そのため、その日の業務で一番印象に残った出来事を最初に持ってきて、上司に伝えたいことを簡単な言葉で、わかりやすく書きます。では、所感を述べる場面別にもう少しポイントを詳しく見ていきましょう。
日報に所感を書く場合は、「~だと感じました。」「~しようと思います。」といった文章では感想文のような稚拙な文章になってしまいます。業務内容や自身の気づきを深く堀り下げてから、成功・失敗した理由の分析、改善策の提案などを書き出しましょう。
報告書における所感の書き方では、最初にどんな報告書なのかを簡単に伝えます。その後、研修や出張で学んだことを報告したうえで、今後の仕事に生かせる意見を述べましょう。
朝礼やスピーチには、伝えるべきテーマが設定されています。報告書のときと同様に、どんなテーマなのかを最初に話します。次に、テーマに対する事例の報告などを行い、そこから要因の分析や自分の意見を伝えましょう。
朝礼やスピーチの所感で大切なのは、「短い時間でわかりやすく、ゆっくり話すこと」です。時間の指定がある場合を除き、3分間を目安に内容を考えましょう。
所感は、ただ感じたことを伝える感想とは違った意味合いがあります。出来事を深く掘り下げて、要因の分析と今後の対策をシンプルにまとめることです。「感」じた気持ちを、なぜそのように思ったのか、これからどうすればよいのかという「所」にまで発展させましょう。
・執筆:石川 広樹(いしかわ ひろき)
1989年生まれ、埼玉県出身。名古屋学芸大学 管理栄養学部 管理栄養学科 卒業。管理栄養士として病院・有料老人ホームの現場を経験してから、司書への転身をはかる。司書資格を取得後に、公立図書館・新聞社の調査資料チームへ。2015年10月1日からは、フリーランスのライターとして活動開始。「暮らし」をテーマにしたコラムを得意としており、AI(人工知能)にも興味あり。
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