フリーランスの人は、自らが持つ技能、才能を企業に提供しています。実際にどのような職種があるかというと、以下のようなものになります。
プログラマー、エンジニア、ライター、イラストレーター、ジャーナリスト、アナウンサー、プロデューサー、脚本家、放送作家、アニメーション制作者、デザイナー、俳優……といった職種です。また、小説家、個人経営の事務所で活動しているような芸能人や作家もフリーランスに分類されます。
フリーランス・フリーランサーとは、古くからあるいわゆるクリエーター職、近年ではIT関係など、個人の能力によって成果が決まるような職種に多く見られるということがわかります。
「フリーランス」という職業は響きもよく、憧れるという人もいらっしゃるかもしれません。ここでは、実際にフリーランスになるにはどうするのか、どのようなことに注意すべきなのかといったことをご説明します。
●フリーになるのに必要な資格
実は、フリーランスとして活動するために必要な資格というものは特にありません。確定申告のために「開業届」を出す場合もありますが、手続きをせずにフリーになるということも可能です。
とはいえ、個人の技能・才覚を商売道具として企業に提供するわけですから、企業が求めるレベルの仕事をこなせるだけの技術、知識が必要です。
わかりやすい例として、フリーアナウンサーがあげられます。女子アナウンサーが勤め先のテレビ局を退社してフリーになる、といったニュースはみなさん聞いたことがあるのではないでしょうか。彼女たちは局アナとしてキャリアを積み、人気・知名度が上がって、独立しても大丈夫というレベルまで成長すると、フリーアナウンサー=フリーランスに転身します。
その他の職種でもおおむね同じようなことがいえます。出版社、制作会社、芸能事務所などに勤め、仕事を覚え、キャリアを積み、人脈を形成していきます。そして、そのまま会社に勤めるよりも独立したいとなったときに、フリーランスになるという選択をする人が多いようです。
また、最近ではインターネットの仕組みを利用することで、こうした下積みをせずにフリーランスになることも可能になりました。代表的なのがライター、イラストレーター、音楽プロデューサーなどといったクリエイティブな職種の人たちです。
こういった職種では、個人でブログを運営したり、SNSでイラストや楽曲といった作品を公開したりことで、企業側からのアプローチを直接受けるところからスタート、といったことが起きるようになっています。
以前はどうだったかというと、出版社に持ち込みをしたり、オーディションやスカウトで芸能事務所に入ったり、という人がほとんどでした。それが今ではそうした手順を踏まずに、出版社やゲーム制作会社などから声を掛けられて転身、という人も増えています。
また、プログラマーやライター、デザイナーなどは、クラウドソーシングというシステムでもフリーランスとして仕事を引き受けられるようになり、その職に就くためのハードルは下がっています。
従来は、前職の人脈を使うなどして個別に営業をかけたり、元の職場から仕事を回してもらったりというのが主流でしたが、クラウドソーシングでは、サービスに登録すれば、そこに紹介されている案件のコンペに参加して仕事を受けられます。場合によっては実務経験が不要ということもあります。実際に受注に結び付くかどうかは実力次第ですが、営業をしなくていいのと、過去の実績が必要ないという点においては、駆け出しの人にも平等にチャンスがあるといえます。
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