目次
畳の部屋のメリット
畳の部屋はフローリングの部屋と比べてさまざまな違いがあります。まずは快適に過ごすための優れた機能を持つ、畳の部屋ならではのメリットについて紹介します。
断熱性が高い
断熱性が高い畳は、寒い時期でも床下からの冷たさを通しません。室内の温度を維持しやすく、効率的に冷暖房を使用できるというメリットがあります。
吸湿性が高い
畳は1畳で吸湿能力が約500mlあると言われています。梅雨が存在する高温多湿の日本において、湿気を吸収したり吐き出したりする調湿性のあるイグサは住居の快適性を高める役割を果たしてくれます。
防音効果がある
畳表面のイグサは、その内部の隙間に空気を含んでいるため、フローリングよりも座りやすく、弾力のある踏み心地が特徴です。このクッション性が歩いた時の音を吸収し、階下への騒音を和らげてくれます。
イグサのリラックス効果
畳の部屋が落ち着くという方も多いのではないでしょうか。
畳に使用されているイグサからは、森林浴で浴びることができる「フィトン」が放出されています。さらに、二酸化窒素を吸着する作用もあり、室内にいながら森林浴に似たリラックス効果が得られるとされています。
畳に使用されているイグサからは、森林浴で浴びることができる「フィトン」が放出されています。さらに、二酸化窒素を吸着する作用もあり、室内にいながら森林浴に似たリラックス効果が得られるとされています。
畳の部屋の注意点
畳の部屋はフローリングとはまた別のケアをしなければなりません。ここでは畳の部屋で注意しておきたい点について紹介します。
家具の跡がつくことがある
畳の表面は柔らかいため、重さのある家具を上に置くと沈んでしまいます。長年同じ場所に家具を置いておくと、畳に跡がつく場合があります。
家具の跡がつかないように、家具の脚の下にカバーなどを設置するとよいでしょう。座卓敷きや、100円ショップで売っている防振マットなどを活用すると凹みや跡を防ぐことができます。
家具の跡がつかないように、家具の脚の下にカバーなどを設置するとよいでしょう。座卓敷きや、100円ショップで売っている防振マットなどを活用すると凹みや跡を防ぐことができます。
汚れやすい
フローリングでは食べ物や飲み物をこぼした時に拭き取るだけで大事には至らないことがほとんどですが、畳はこぼしたものが内部にしみこんで汚れやシミになりやすいという特徴があります。
すぐに拭き取る、こぼさないようにするなど普段の生活でも注意が必要です。
すぐに拭き取る、こぼさないようにするなど普段の生活でも注意が必要です。
ダニやカビが発生することがある
畳は湿気を吸い取る機能があるため、室内の環境によっては畳に湿気が溜まってしまい、ダニやカビが畳に発生することがあります。
小まめに掃除機をかけてダニのエサになるものを取り除き、年に1、2回ほど畳干しをしておくと安心です。防カビ、防虫加工の畳を使用していればよりトラブルがおきにくくなるでしょう。
小まめに掃除機をかけてダニのエサになるものを取り除き、年に1、2回ほど畳干しをしておくと安心です。防カビ、防虫加工の畳を使用していればよりトラブルがおきにくくなるでしょう。
定期的なメンテナンスが必要
畳は3~4年に1回程度、裏返しや畳替えを行う必要があります。できれば10年に1回程度の頻度で畳床の交換を行うとよいとされています。
ただし、大学生活の間だけ住むといったように、短い間しか住まないようであれば、これらのメンテナンスを経験することは稀ですので、あまり気にしなくてよいでしょう。
ただし、大学生活の間だけ住むといったように、短い間しか住まないようであれば、これらのメンテナンスを経験することは稀ですので、あまり気にしなくてよいでしょう。
畳の部屋と合う家具の基本、コーディネートのコツ
畳の部屋でおしゃれに暮らすためには、どのようなインテリアで部屋をコーディネートすればよいのでしょうか。安らぎのある畳の部屋に合う家具のポイントをご紹介します。
ロースタイルの家具を選ぶ
和室にコタツが似合うことからもわかるように、床に近い位置で生活するスタイルは合わせやすいです。
背の低いテーブルや棚などを配置することで、広々とした開放感のある部屋を演出することができます。寝室としてのみ利用する場合、寝具もローベッドか布団がおすすめです。
背の低いテーブルや棚などを配置することで、広々とした開放感のある部屋を演出することができます。寝室としてのみ利用する場合、寝具もローベッドか布団がおすすめです。
自然な雰囲気を演出
畳の部屋には、籐(ラタン)を使用した家具が似合います。畳の自然な雰囲気にリゾート感のある籐家具を合わせると、南国のイメージを作り出すことができるでしょう。
濃い色のインテリアで落ち着きのある部屋に
イグサの青さが自然を感じさせる畳の部屋には、落ち着いた雰囲気を醸し出すダークカラーのインテリアが合います。インテリアで部屋の雰囲気を引き締めると、モダンな印象になり素敵な風合いが出ます。
洋風家具を少しだけ取り入れる
畳にあえてガラステーブルを取り入れるなど、洋風のインテリアをアクセントとして配置してみるという方法もあります。和風テイストを残しながら洋風のスタイリッシュな雰囲気も感じられる部屋になるでしょう。
まとめ
畳には断熱性やクッション性、吸湿性などさまざまなメリットがあります。フローリングと比べて扱い方に注意が必要な場合もありますが、日本の気候によく合うため、その自然な雰囲気を活かしたコーディネートによって、とても魅力的な部屋を作ることができます。
畳の部屋でリゾート感のある部屋、モダンな部屋など、インテリアによって好みのテイストを楽しんでみてはいかがでしょうか。
畳の部屋でリゾート感のある部屋、モダンな部屋など、インテリアによって好みのテイストを楽しんでみてはいかがでしょうか。
監修:zuna
一級建築士
建築コンサルティングを生業とする一級建築士。ゼネコンでマンション等の現場管理をした後、某県庁の建築職として確認申請をはじめ建築系の書類審査や現場検査、開発工事の許認可、公共建築の設計・工事の監督員をしてきた。一級建築士であり、建築基準適合判定資格を所持している。