2020年05月27日 更新

イギリスのヴィンテージ家具を知ろう! 吉祥寺の家具店「トランジスタ」レポート

北欧デザインの影響を大きく受けたイギリスのヴィンテージ家具を扱う「トランジスタ」。不具合を直して現代の家具になじむよう磨き上げるなど、買い付け後の丁寧なメンテナンスに定評のある同店を取材しました。「新しいものと古いものの組み合わせを楽しんでもらいたい」という店主・村松達哉さんのお話を紹介します。

吉祥寺駅から井の頭通りを三鷹方面に歩いて約15分のところに、イギリスのヴィンテージ家具店「トランジスタ」があると聞いて行ってきました。店先には木製チェアが並べられ、古い家具や椅子好きさんにとっては心が高鳴る光景。友人の家でくつろぐような心地よさが広がる店内で、店主・村松達哉さんにイギリスのヴィンテージ家具の魅力を伺いました。
transista(トランジスタ)店主・村松達哉さん

“北欧デザインの延長線”にある、イギリスのヴィンテージ家具

2006年、吉祥寺にオープンした「トランジスタ」は、イギリスの家具ブランド「G-plan」に代表されるヴィンテージ家具をメインとした家具店。
それによくなじむ国産家具や、オリジナルデザインのソファ、北欧ヴィンテージのテーブルウエアを組み合わせてコーディネート。近年は1960~70年代初頭に製造されたアーコール社のヴィンテージ家具も豊富に取り扱うようになり、品ぞろえの幅が一層広がりました。
手前はコンクリート打ちっぱなしの天井や床が広がる倉庫風。一方、一段高くなった奥はナラ材のフローリングが敷かれた住まいを思わせる内装に。さらにその奥には、メンテナンスなどを行う工房が隣接しています。

2つの空間に分けられた店内でゆっくりと家具や雑貨を眺めていると、理想のお部屋のイメージがぐんと広がりそうです。

家具店での経験を活かし、愛着のある街で創業

店主の村松さんが「いつか自分で家具店を始めたい」と思ったのは、社会人2年目のころ。就職した家具店で若者向け家具の仕入れを担当していたそうです。国内生産の家具ながら、アメリカのミッドセンチュリー期の影響を受けたインテリアデザインのおもしろさに引き込まれて決意したのだとか。

その後、家具屋通りで知られる目黒通りの人気インテリアショップ「karf(カーフ)」に移り、さらに経験を重ねます。
村松さん

若い人向けの手ごろな家具と、数十万円するソファなどこだわりのある人が頑張って買う家具。その両方の家具に携わる経験ができたのは大きかったですね。それらの経験を活かして2006年、学生時代から慣れ親しんだ吉祥寺でトランジスタを始めました。

テーマは「古いもの」と「新しいもの」のミックスコーデ

村松さん

お店のテーマは、「古い家具と新しい家具を組み合わせること」。
最近はヴィンテージの家具が好きな人も、それだけに限定することなく、さまざまなデザインを合わせる人が増えてきました。そこで、買い付けた古い家具が現代の家具や家電製品ともなじむようにしています。古い味わいや使用感は残しながら、丁寧にサンドペーパーをかけて清潔感のある仕上げを行っているのが特徴です。

「懐かしさ」と「あたたかみ」が感じられる商品を求めて

さまざまなテイストの家具が混在している同店。でもこれらに共通しているのが、「懐かしさ」と「あたたかみ」が感じられるということ。
イギリスで買い付けるヴィンテージ家具や雑貨はもちろん、現在つくられている国産家具も、この言葉をキーワードに商品をセレクトしています。それでは同店を語る上で欠かせない家具を3つ紹介しましょう。

かっこつけ過ぎないかっこよさ。北欧家具のイギリス版「G-plan」

1960年代前後は北欧デザインの黄金期といわれる時代。日本だけでなく、アメリカやイギリスでも家具デザインは北欧の影響を色濃く受けていました。「G-plan」などに代表される当時のイギリス家具は、いうなれば「イギリスで見つけた北欧スタイルのようなもの」と村松さん。

いまも「G-plan」はありますが、1950~70年代に製造された商品の評価が高く、なかでもトランジスタではデザインと機能性に優れた1960年代前後のものにこだわって買い付けをしているそう。

G-plan ラウンドテーブルと椅子4脚セット ¥349,800

トランジスタのインスタグラムには、新しいオーナーの好みのファブリックで生まれ変わったラウンドテーブルのセットがいくつも紹介されています。
村松さん

当時のイギリスの家具は、デンマークやスウェーデンの繊細で洗練されたデザインと比べると、少し無骨で男っぽい印象があります。すっきりとした線の細い北欧デザインに対して「G-plan」は線が太く、どこか1950~60年代の日本を思わせるような懐かしい雰囲気。そういったかっこつけ過ぎないかっこよさが好きなんですよね。

機能的でかっこいい。知るほど好きになる「アーコール」

英国の老舗家具メーカー「アーコール」のなかでも、トランジスタが扱うのは1950年代後~70年代初頭に製造されたもの。
村松さん

アーコールは曲げ木の技術を活用した丸みのあるデザインが特徴ですが、シャープで大人っぽいデザインもあることを知り、次第に好きになっていきました。なかでもスティックバックチェアの直線的なデザインと、負荷を分散させるという理にかなった構造もかっこいいんです。

国内有数の家具産地から、ヴィンテージに合う家具も

日本には技術や素材のよさに加え、デザインも優れている家具産地が多いといいます。なかでもトランジスタで扱うのは、女性の視点を大切にデザインされた福岡県大川市の「立野木材工芸」と、北欧家具の製造技術を取り入れた北海道札幌市の「SAC WORKS」です。
「立野木材工芸」のホワイトオークの素朴な風合いが魅力のダイニングテーブルと椅子。あたたかみが感じられるやわらかなデザインと、オイル仕上げ独特の優しい手触りが印象的です。
写真のブックケースは、チーク材を贅沢に使用した「SACワークス」のもの。1960年代の北欧やイギリスのヴィンテージ家具にすっかりなじんでいますが、北海道札幌市で製作されている新品の国産家具です。

トランジスタのオリジナルソファ

同店唯一のオリジナル商品は、店主がこだわり抜いたこちらのソファ。
長時間座っていても疲れにくい快適さを実現しているのは、良質なハンガリー産フェザーと高密度ウレタンです。“おうち時間”をより充実させてくれる座り心地で、いつか手に入れたいと思わせる憧れの存在に。

まとめ

北欧デザインの流れに沿う「G-plan」、そして独自の技術でやわらかな印象の家具をつくり続ける「アーコール」。それぞれ年代を超えて愛されてきた家具が、トランジスタの丁寧なメンテナンスで再び息を吹き返します。

知識豊富な店主が迎えてくれる、吉祥寺の知る人ぞ知る家具店。入荷予定商品の情報や予約・問い合わせは公式サイトやInstagramから受け付けているので、興味がある人は問い合わせを。
>>「アーコール」についてはこちらで詳しく紹介!

取材協力

transista(トランジスタ)

東京都武蔵野市吉祥寺本町3-20-5-102
TEL: 0422-51-5707
12:00〜18:00営業、火・水曜定休

ショップ情報へ

ショップInstagramへ

※新型コロナウイルス感染症対策につき、現在はアポイントメント制にて営業。
ご来店いただく場合は事前に予約が必要です。
なお、営業日や営業時間は変更になる場合があります。詳細は問い合わせを。

※価格はすべて税込み

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