かつては東京都内には数多くの路面電車の路線がありましたが、現在は「荒川線」ただ一つです。この荒川線は荒川区の三ノ輪停留所から新宿区の早稲田停留所を結ぶ路線。駅数は全部で30駅あり、全長は約12キロです。JRや地下鉄への乗り換えにも便利なことから、今でも多くの人が利用しています。
さてこの荒川線ですが、車窓から見える東京の街並みを楽しんだり、沿線を散策するなど、休日ののんびりデートにもってこいなのです。

■400円で1日乗り放題！
都電荒川線でのデートを楽しみたい場合、まずは1日に何度も都電を乗り降りすることができる「1日乗車券」を購入するのがいいでしょう。大人は400円で購入でき、PASMOやSuicaといったICカードでも利用できます。1日乗車券は、都営地下鉄などにも乗車できる複合型もあるので、その日の予定に合わせて購入するといいですね。
乗車券を購入したら、さっそく都電に乗ってみましょう。どこから乗ってもいいのですが、早稲田か三ノ輪橋のどちらかから乗車して、のんびり沿線を楽しむのがお勧めです。今回は早稲田停留所から乗ると仮定して、沿線のスポットをピックアップして紹介します。

●早稲田早稲田から次の面影橋に向かう途中にあるのが「甘泉園公園」です。都内有数の庭園がある公園で、四季に応じてさまざまな景色を楽しむことができます。また面影橋から次の学習院下の間では神田川の上を通過。すでに時期は過ぎましたが、川沿いの桜も楽しめますよ。

●鬼子母神前停留所のすぐ近くには停留所名にもなっている「鬼子母神堂」があります。境内にある東京都指定天然記念物にもなっている「大イチョウ」も名物の一つ。同じ境内にある日本最古の駄菓子屋「大黒堂」も見逃せません。お参りついでに懐かしい駄菓子を買ってみましょう。

●庚申塚庚申塚停留所付近の有名スポットが、「とげぬき地蔵」で知られる高岩寺です。毎月4の付く日(4、14、24)は商店街で縁日が行われ非常ににぎわいます。混雑しますが、縁日を楽しみたい人はこの日に合わせてデートするといいでしょう。

●飛鳥山この停留所のスポットはやはり「飛鳥山公園」です。都内有数の桜の名所でもあり、園内には史跡も多く点在するので散策にもぴったり。お弁当を持ち寄ってピクニックをするのもアリですね。

●王子駅前JRや地下鉄など、複数の路線が乗り入れている王子駅。その駅前に都電の停留所があります。付近には「お札と切手の博物館」があり、さまざまな切手やお金が見学できます。無料というのも高ポイントです。

●荒川車庫前荒川車庫前には「都電おもいで広場」という施設があります。ここは都電の旧型車両が展示されているスペース。鉄道ファンは必見です。

●荒川遊園地前停留所下車3分の場所には『あらかわ遊園』があります。入園料は200円。1,200円で乗り放題とかなりリーズナブル。ぜひ「日本一遅い」ともいわれているジェットコースターを楽しんでみましょう。

●三ノ輪橋早稲田から乗って終点にあたる三ノ輪橋。ここでは「砂場総本家」という東京有数の老舗おそば屋さんがあります。沿線散策が終わったら、ここで早めの夕食を取るのもいいですね。また、近くにある素盞雄神社(すさのおじんじゃ)も見所です。

早稲田から三ノ輪橋までは降車なしで約1時間ほどですが、乗り降りして散策していれば、丸一日楽しめます。無料のスポットも多くあるので、400円プラス食事代くらいで済むのでリーズナブルでもあります。
週末ののんびりデートに、いかがですか？

(中田ボンベ＠ｄｃｐ)