“間接部門”だからこそ求められる「論理的思考力」。星野リゾート法務グループで働く若手のリアル【星野リゾート】
所属部署:法務グループ
経歴:8か月間、「青森屋」で「サービスチーム」に従事し、早番・遅番業務を習得。客室清掃業務改善の担当として、清掃不備件数の減少に取り組む。2021年12月に「磐梯山温泉ホテル」に異動し、4か月間アクティビティチームに従事。アクティビティやレストラン、ショップ業務等幅広い業務を経験。ショップの魅力向上を狙い、運営ホテルのコンセプトに合わせた新商品の導入等を担当。現在は法務グループで、電子契約導入プロジェクトを担当し日々奮闘中。
「将来の“なりたい自分”がまだわからない」ーーそんな悩みを抱えるみなさんに、いろんな企業で活躍する先輩たちの姿を通してロールモデルを見つけてもらう企画「#お仕事図鑑」。
今回は「星野リゾート」で働く先輩社会人にインタビュー。
将来の「マイスター」を目指し、「Management Meister Course」でキャリアを積んでいる白瀬遥望さんに、日々の仕事内容や学生時代に取り組んだことについてお話を伺いました!
――白瀬さんはどんな学生時代を過ごしていたんですか?
サークルとアルバイトに全力で明け暮れる日々でした(笑)。サークルは放送研究会に所属し、テレビ番組やミュージックビデオを作成して学園祭で披露したり、バラエティ番組のような企画をライブで実施したり。サークルにはアナウンス部と技術部の2種類があって、私は技術部で裏方作業を担当していました。
※学生時代(音響チーム集合写真)
――学生時代に一番頑張ったことはなんでしょう?
サークル活動です。特に、文化祭でサークルの出し物をしたときは一番頑張ったと思います。出し物は毎年違って、ある年はステージ上でクイズ番組形式のイベントを行い、私は音響を担当しました。すごく大掛かりな出し物なので、台本も半年以上前から考えていましたし、芸能人の方をゲストでお招きすることもあったので、所属事務所と交渉したりなんかもしましたね。
――仕事で役立っている学生時代の経験はありますか?
これもサークルになりますが、サークルでは外部の方……例えば音響の専門業者や他の大学のサークルとお話しすることが多かったので、外部の方と話すときのコミュニケーション能力は養われたかなと思っています。
――就活前にやっておいたほうがいいことはありますか?
何かに全力で取り組んだ経験があると就活で役立ちます。面接でガクチカ(学生時代に力を入れたこと)を聞かれても、中途半端な経験だとすぐに見抜かれてしまうので、全力で「これを頑張りました!」って言える経験があるといいと思います。
――今の会社を選んだ理由を教えてください。
当社のホームページの代表挨拶にある、「旅は平和維持産業である」という言葉に共感して入社を決めました。もう星野リゾートしかないなって。だから、内定をいただいたときはめちゃくちゃ嬉しかったですし、すぐに返信しました。「ありがとうございます! 行きます!」って(笑)
――なぜ「旅は平和維持産業である」という言葉がそこまで刺さったのでしょう?
最初は大それたことを言うなぁ、と思いました。でも実際に旅をして、いろんな地域や国のことを知っていけば争いは少なくなるかなと思いましたし、それがまさに自分の考え方とリンクしたので、強く印象に残りました。
――今のお仕事の内容について教えていただけますか?
今は法務グループに所属し、契約書のチェックや法務業務に関する社内プロジェクトに参加しています。
――この仕事ならではの特徴的な作業はなんでしょう?
法務グループなので、法律と契約書を照らし合わせて法律違反がないかを確認するなど、細かい作業が多いですね。例えば、利用規約を作るときも、今後規約を変更する可能性があれば、事前に条文としてその旨を組み入れないといけません。法務に詳しくない人は当然そういった感覚がないので、私たちが隅々まで確認しています。
――実はあまり知られていない仕事の「秘密」はありますか?
意外に法律の仕事ばかりじゃない、というところでしょうか。法務というと、訴訟や契約書のチェックなど、法律的な仕事ばかりなイメージかもしれませんが、そんなに頻繁に裁判があるわけではないし、契約書のチェックも「これは違法です!」という指摘をするというよりも、「ここをこういう風に直したほうがいいですよ」という提案をするようなイメージなので、そんなに“ホウリツホウリツ”しているワケではないんです(笑)
――今の仕事のやりがいを、どういうときに感じますか?
私たちの仕事は、間接的にお客さまに接する“間接部門”です。ですから、現場で直接お客さまの声を聞くというより、実際にお客さまに接している現場スタッフの助けになっていると実感できたときにやりがいを感じます。現場でお客さまの声を直接聞くのも楽しかったのですが、スタッフの声を聞くというのも今のお仕事ならではの経験なので、すごくやりがいがありますね。
※青森屋勤務時代(みちのく祭りや)
――仕事の面白いと思う点や魅力について教えてください。
年齢や立場は関係なく、根拠や理論がハッキリしていれば、若手でもアイデアを通してもらえることだと思います。私は入社2年目なので、周りは大先輩ばかりですが、それでも皆さん普通に私の意見に耳を傾けてくれるので、今の会社がすごく好きですね。
――この仕事に求められるスキルはなんでしょう?
コミュニケーション能力と論理的思考力だと思います。法務グループは全国の施設のスタッフから相談を受け、それに対して回答するという業務もあります。相談はメールで届くので、彼らがどんなことに困っていて、どんな答えを待っているかということを文面から読み取り、「結論はこうです。なぜなら……」と、論理的に伝えることが重要になってくるんです。
――これまで一番印象に残った仕事はなんですか?
以前、福島磐梯山のホテルで働いていたときに、「日本酒のススメ」というアクティビティを実施したんです。これはお客さまに日本酒の魅力や飲み方、福島県の地酒についてお伝えするイベントだったのですが、まだ入社1年目だった私がイベントMCを担当したことがあったんです。あれは本当にすっごく緊張しました(笑)。
私一人ではなく、日替わりで先輩たちと担当したのですが、だからこそ私の担当回だけクオリティを下げるわけにもいかなかったので……でも、なんとか乗り切りました!(笑)
※磐梯山温泉ホテル勤務時代の勤務風景(スノーモービル担当時の走行コース写真)
――オフタイムの過ごし方について教えてください。
休みの日は外に出たい派なので、ドライブをしたり、友達と外食したりすることが多いですね。
※青森屋勤務時代 (同期と北海道旅行)
――プライベートの中で仕事に活かされているなと思うことはありますか?
計画力ですね。ドライブをするときも事前に目的地を決め、何時に帰ってくるからそれまでにどこで何をして……と細かく計画しているんです。だから渋滞とかに巻き込まれると「そんなの計画に入ってないよ!」と悲しくなっちゃうんですけどね(笑)。同期の社員ともよく一緒に過ごしていますよ。
※青森屋勤務時代 (同期と旅行)
――最後に、大学生へメッセージをよろしくお願いします。
何かやりたいことがあるときは、決して諦めないでほしいと思います。就活中は、なかなか受からずに焦ってしまって、「とりあえず内定をくれた企業に行こう」と考えたり、受かったら受かったで本命ではないはずの大企業に目がくらんだりすることがあります。でも、自分の直感や感覚は、最後まで信じて貫いたほうが、就職してからきっと自分のためになるはずです。頑張ってください!
※記事内容及び社員の所属は取材当時のものです。
文:猿川佑
編集:学生の窓口編集部
取材協力:星野リゾート