立場が違うから難しい。先輩・後輩とのじょうずな付き合い方 #佐藤ノアの生き方道場 vol.13
大学生の進路や将来についてのモヤモヤに、ガールズバンド「suga/es」のボーカル・佐藤ノアさんが自身の経験や思いを総動員して答える「♯佐藤ノアの生き方道場」。第13回は、先輩や後輩など、年齢の違う人との人間関係についてのお悩みについて聞きました。
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親・兄弟……「家族」のこと、誰にも相談できずに悩んでいるあなたへ
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Q.目上の人に叱られたときの対処法
なにを言われても口では言い返さない
ひどい話なんですけど、私は先輩のことを先輩だと思ってないです。私が本当に「先輩」だと心から思ってるのは、自分より売れている人だけ。だから逆に、後輩でも「先輩」になることはあります。
でも世の中には、昔ながらの年功序列で先輩という制度があるじゃないですか。だから心の中では先輩と思ってなくても、先輩の言うことは一応聞く。そしてなにを言われても絶対言い返さないこと。心では「うるさい、バーカ」って思ってるけど、その場では「すいません」ってきちんと謝っておく。
言い返しちゃうとまた悪口言われちゃうし、謝ったら相手もそれ以上なにも言えなくなるから。もしまたなにか言われても、それはストレスの吐け口ににされてるだけだから、流しておけばいいよ。
心の中では、自分が本当に尊敬してる「先輩」に言われたことだけ聞くようにする。
先輩だからといって言ってることが正しいとは限らないし、自分で悪かったなと思うところだけ直せばいいよ。
謝罪するときは「すみません」でサンドイッチする
心理学的にも謝る時に効果的な方法があって。言い訳から始まるとよくないから、まず最初は「すみません」って謝る。そのあとに理由や、「今後はもうしません」って未来のビジョンを話したあとに、最後にまた謝る。特にLINEで謝るときには効果的だよ。
嫌われて悪口言われたくないし、人には好かれているほうが得だから、自分が悪いと思ってなくても心理学だと割り切って謝っておく。
嫌われるのが怖くて注意できない
嫌われる覚悟がなければ主将はできない
リーダーは嫌われなきゃいけないんです。怒ることってすごくストレスだけど、怒るという1番大切な役割を任されてるのが、リーダーや主将なんですよ。嫌われるのが怖い人は、主将を降りたほうがいいです。この経験を活かして、これからなにかチームに入るときや就職してからはリーダーにならないほうがいいかも。
でも私も怒るの嫌いだから、気持ちはすごくわかるよ。私は八方美人だし人に好かれたいから、絶対リーダーはやりたくないと思っちゃう。
でも本当にチームのためを思うなら、絶対に怒る人は必要。リーダーがどうしても怒れないなら、副キャプテンに頼んだりして代わりに怒る人や司令塔を作らなきゃいけない。怒る人がいないチームは、ぬるいお遊びのチームになっちゃうから。あなた次第でチームが全然変わってくるよ。
めちゃくちゃ怒ったあとに1つ褒める
もし主将として頑張りたいなら、怒るときのコツを教えるね。
私だったら、最初に「あのときの行動は本当になかったと思う。チームは掛け算だから。0が1人いるだけで全員が0になるよ」みたいにめちゃくちゃ怒ります。
でもそのあとに「あのプレイは良かったよね。あなたならもっと頑張れるってわかってるよ」って褒めるようにするかな。
先に褒めてから最後に怒ると、お互いに後味悪くなっちゃうから先に怒る。
マイナスから始まってプラスなことがあると、伸び代が大きく感じるんですよね。
怒られたあとにどうしたらいいか分かるのが、いい怒り方
怒られたあとに「どうやって謝ったらいいか」や、「そのあとどう行動をしたらいいか」がわかるのが、いい怒り方だと思う。体力が足りなかったのが原因なら、「毎日◯キロ走って報告してよ」とか。怒られてもどうしたらいいかわかんなかったら、ごめんしか言えないから。怒ってる理由もちゃんと伝わるとその人のためにもなるよね。
私も滅多に怒らないけど、怒るときはすごく気をつけてる。相手の性格によって怒り方を変えるのも大事。頭ごなしに言われると落ち込んでなにもできなくなるタイプだったら、怒っても後から電話でフォローしたり。言われれば言われるほど燃えて伸びるタイプだったらキツく怒るし。
先生とか他の人に怒られてるときの様子を見てタイプを理解しておくのも、主将としては大切かもしれないね。
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執筆:伊藤美咲@misaki2018jp
撮影:藤城貴則@TAKANORIFUJI