学芸員になるには? 必要な資格や単位について知ろう
国家資格の一つである「学芸員」は、近年取得する人も多い人気資格の一つです。昨今の博物館ブームも、その後押しになっているかもしれませんね。ではこの学芸員になるにはどうすればいいのか、みなさんはご存じでしょうか? 今回は、「学芸員になる方法」についてまとめてみました。
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■「学芸員」は博物館における専門職員!
学芸員になるにはどうすればいいのでしょうか。まずは学芸員がどんな仕事かを知りましょう。
「学芸員」と聞いても、どんな仕事をするものなのか、いまいちわからないという人も多いかもしれません。文部科学省のHPには、
・学芸員は、博物館資料の収集、保管、展示及び調査研究その他これと関連する事業を行う「博物館法」に定められた、博物館におかれる専門的職員
とあります。つまり、博物館の展示物の展示(展覧会や特別展などの企画編成も)や保管といった館内業務だけでなく、収集や研究といった専門的な仕事も行うことができる職種なのです。また、配置される博物館によっては、宣伝活動を担当するケースもあるなど、博物館関連の幅広い業務に携わることになります。
■学芸員になるにはどうすればいい?
学芸員になるには、資格を取得する必要があります。文部科学省によると、以下の3つのうちいずれかに該当すれば資格を得たことになります。
1.学士の学位を有し、大学で文部科学省令の定める博物館に関する科目の単位を修得したもの。
2.大学に2年以上在学し、博物館に関する科目の単位を含めて62単位以上を修得したもので、3年以上学芸員補の職にあったもの。
3.文部科学大臣が、文部科学省令で定めるところにより、上の2つに挙げたものと同等以上の学力及び経験を有すると認めたもの(学芸員資格認定を合格したもの)。
この3つのうち、1と2で挙げられている「文部科学省令の定める博物館に関する科目」というのは、
・生涯学習概論(2)
・博物館概論(2)
・博物館経営論(2)
・博物館資料論(2)
・博物館資料保存論(2)
・博物館展示論(2)
・博物館教育論(2)
・博物館情報・メディア論(2)
・博物館実習(3)
※( )内は単位数
以上の9科目です。1の条件の場合、これらを修得し、大学を卒業して学士の学位を得れば、学芸員になることができます。2については、学士の学位がない場合に適用されるもので、学芸員補としての実務経験が問われます。この学芸員補というのは、学芸員の仕事をサポートする役目を持つもので、「大学に入学することのできる者は、学芸員補となる資格を有する」と、博物館法第6条で定められています。基本的に、高校を卒業していれば、学芸員補になることが可能です。
上記の学芸員の資格を得る条件のうち、1と2は条件を満たしていれば学芸員の資格を得ることになりますが、3の場合は試験を受け合格する必要があります。これは「学芸員資格認定」と呼ばれるもので、筆記試験を受ける「試験認定」と、学識および業績の審査が行われる「審査認定」の2種類があります。それぞれの受験資格は以下のとおりです。