大学生活を支える身近な存在! 大学生協の意外な歴史

編集部:はまみ

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大学生のみなさんにとっては、キャンパス内にある「大学生協」はおなじみの存在ですね。大学入学と同時に大学生協組合員になり、書籍を10%オフで購入するなどのお得なサービスを活用しているのではないでしょうか。この、大学生にとっては身近な大学生協の歴史をご存じでしょうか?

■「大学生協」はフランチャイズ店ではない!

皆さんの大学にある大学生協では「univ.co-op(ユニブコープ)」という愛称を用いているのではないでしょうか。これは大学にある生協、すなわち大学生協を意味します。ほとんどの大学生協は「全国大学生活協同組合連合会」の会員ですが、同連合会が各大学にフランチャイズ店舗を展開しているわけではないのです。実は、全国大学生活協同組合連合会はチェーンとは違った成り立ちの組織なのです。

例えば、コンビニチェーンの場合には、本部が仕入れや商品開発などを行い、それぞれの地域の各店舗に販売について指導、また管理を行うというスタイルです。

ところが、大学生協の場合には、同じ「univ.co-op」の愛称を用いていますが、各大学にある大学生協・各店舗は独立した存在で、独自の運営を行っています。中央の組織が各店舗を指導、管理するのではなく、各店舗が協力し合うために全国的な組織ができたのです。

つまり、まず大学に学生の助けとなるような、いわば「消費生活協同組合」(=大学生協)ができて、その後に、それぞれの「大学生協」が協力し合えるように「全国大学生活協同組合連合会」ができたわけです。

■日本初の大学生協は同志社大学にできた!

では、最初に大学生協ができたのはどの大学なのでしょうか? 京都府にある同志社大学(当時は同志社英学校)において、安部磯雄さんが日本最初の学生消費組合を結成したのが「大学生協」の始まりとされています。1898年(明治31年)のことです。安部磯雄さんは「学生野球の父」と呼ばれることもあり、「早稲田大学野球部の創設者」としても知られています。安部さんは、1884年に同志社英学校を卒業し、アメリカのハートフォード神学校、ドイツのベルリン大学に学びます。1895年に帰国すると、同志社英学校の教授となります。このときに学生消費組合をつくったわけです。
*……同志社英学校の後、早稲田大学の教授となります。

安部さんは日本における社会主義運動の先駆者として知られ、キリスト教的人道主義者でした。同志社大学はそもそも新島襄がキリスト教的な「良心」をその建学精神に掲げて設立した私立校です。新島襄の薫陶を受けた安部さんが、経済的に弱い立場である学生の一助となるよう学生消費組合をつくったというのは、建学精神、また自身の信条に即したものだったといえるのではないでしょうか。

というわけで、同志社大学の大学生協はその起源を118年も前にさかのぼることができ、また、その互助精神は全国の大学生協に受け継がれ、現在も大学生のキャンパスライフを助けているのです。

⇒全国大学生活協同組合連合会
http://www.univcoop.or.jp/

写真:松山大学生協 Le Repas

(高橋モータース@dcp)

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