配属希望は叶わない? 配属が決まるまでの4つの要素 #キャリアロードマップの一歩目

更新:2023/02/02

配属・異動

入社目前に不安でも大丈夫。会社の情報収集はこれだけやっておけばOK
連載TOPイラスト:伊藤ハムスター

こんにちは、キャリアカウンセラーの"ひつじ"です。
内定を得たときは、入社は遠い先のことのように感じたものの、年が明けて「いよいよ入社」とドキドキやワクワクが湧いてきたのではないでしょうか?

さて今回は、みなさんが一番気になっているであろう「自分はどこの配属になるのだろう?」という不安に焦点をあてていきたいと思います。


さて、本題に入る前に、ちょっと失礼。
はぁぁぁぁぁぁぁぁ(長いため息)。
大変、失礼いたしました。
「どうして私は、この配属になったんですか???」と、長年、新入社員に詰め寄られてきているもので、私はこの話題が嫌いです。私自身のキャラクターのせいもあるのですが、詰問されたり、泣かれたり、キレられたりと、サンドバック状態になるのですよね。
個人的には煙にまいておきたいテーマだったのですが、マイナビさんからの要請なので、頑張ります。

<目次>
1.配属希望が叶う確率は何%?
2.配属希望が通らなかったからといって、あなたが否定されているわけではない!
3.配属希望が通らなくても、落ち込むべからず!

配属希望が叶う確率は何%?


配属発表があって、一番新入社員にキレられる案件が「配属希望を聞いてくれていたのに、希望が通っていない!」というヤツですね。 はい、配属希望はあくまでも本人の希望を確認しただけなので、ほぼ100%叶わないものです。
配属希望が叶った方は、大穴当てたくらいにラッキーだったと思っておきましょう。

「希望を叶えてくれないなら、どうして希望を聞いたんですか? 無駄な期待をしたじゃないか!」というお怒り、ごもっともです。希望を叶えられるなら、叶えたかったのよ。でも、みんなの希望を全部叶えていたら、会社がまわらなくなってしまいます。
(新入社員が10人いて、10人全員が人事課配属の採用担当なんてありえないでしょ?)


配属が決まる要因は、大きく下記の4つになります(優先順位の高い順)

1.各部署からの新人補充要請
2.面接や研修での本人の資質
3.配属先の上司やメンバーとの相性
4.本人の希望

配属の大前提は1.各部署からの新人補充要請です。
部署からの新人補充要請がなければ、どれだけ行きたい部署であっても新入社員の配属はありません。

でも、そこで腐るなかれ!
配属先で成果をあげれば、希望部署への異動もありえるので、そこは前向きに頑張ってみてください。


配属希望が通らなかったからといって、あなたが否定されているわけではない!


上記のような説明をした際に、勘違いしやすいのが、配属が決まる要因で「本人の希望」よりも「本人の資質」が上位に来ているため、「配属希望が通らない=自分は落ちこぼれ」と誤解する人が多いのです。
特に、自分の希望部署に配属されている同期がいると、その同期よりも自分は劣っているのではないか?と悩む人もいるので、フォローは念入りにするように気を付けています。

ただ、ここで誤解を解いておくと、配属の際に見る「資質」は新入社員の優劣ではないのですよ。
「やりたい」と「向いている」は別のものです。「本人はA部署希望だけど、適正を考えるとB部署」となった場合、配属は会社にとって最良の選択を決めていくものなので、B部署が優先されます。就職活動の際に企業研究をして「自分にはA部署が合っている」と思ったとしても、実際に働いている側からすると「B部署向き」と判断されるのはよくあることなのです。

じゃあどうして、わざわざ希望部署を聞くのか?という点ですが。

希望通りの配属になったら、モチベーション高くがんばれますよね。だからこそ、少しでも希望に添えるように、少しでも希望に近づけられる配属にするために聞いているのです。

どの会社の人事も頑張っているものの、新入社員全員にとって100点満点の結果にできないのが配属決めというものなのですよね。


配属希望が通らなくても、落ち込むべからず!

入社目前に不安でも大丈夫。会社の情報収集はこれだけやっておけばOK


希望の部署に行けなかったときに、どう気持ちを持っていけば良いのか?という点ですが。

昨年、某タレントさんが深夜番組にて
「流されて生きたからこそ、わかった部分もある。流されるって、自分の意思と違う場所に行ける。自分の意思で進むと、自分で選んだ場所にしか行けない。流されてみると、自分が絶対チョイスしない場所に着く」
とおっしゃっていました。

キャリアの8割は偶発的に決まるものとも言われています(詳しく知りたい方は、過去記事"「思っていた仕事と違う」をチャンスにするために大事なこと"を読んでみてくださいね)。 希望が叶わなかったからと落ち込むのではなく、受け入れて、その場でベストを尽くしてみることを私はオススメします。自分では見つけることのできなかった道が拓けるかもしれませんよ。


まとめ


私自身、人事になったのは自分の意思ではありません。初期配属は総務で、総務の仕事に楽しさを見出し始めた頃に人事配属を言い渡され、家に帰って相当泣きました。

更に申し訳ないことに、キャリアカウンセラーも崇高な思いがあって取得したわけはありません。
ただ単に仕事をする上で必要な知識だと思ったからというのが動機です。でも、人事の仕事も、キャリアカウンセラーも、思った以上のやりがいや楽しさがありました。それこそ、流されなければたどり着けなかった場所に居るから、新たな自分を知ることができていると思っています。

みなさんの希望がなるべく叶いますように。そして希望が叶わなかったとしても、みなさんがベストを尽くしたいと思える場所にたどり着けるように祈っています

最後に。配属であまり人事の人を責めないであげてくださいね。

ライター:ひつじさん文・ひつじ
キャリアコンサルタント&産業カウンセラー。新卒入社の企業での採用&研修担当を経て、現在はコンサルティング会社にて企業の相談事をメインに活動中。子持ち、資格マニア、雑学大好き。就職転職だけでなく、結婚出産等も含めたキャリア相談に定評あり。
Twitter:@ career_sheep


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