2019年07月25日 更新

『僕はまだ君を愛さないことができる』の部屋づくりに学ぶ、趣味のアイテムの活かし方

ドラマの部屋を作っている方にお話をうかがい、一人暮らしの部屋を素敵に演出するコツを教えていただくシリーズ第一回は、台湾で多くの賞を受賞した人気作のリメイク『僕はまだ君を愛さないことができる』です。7月スタートのドラマもほぼほぼ出そろってきて、みんなの話題に上ることも多くなってきました。そんなドラマの舞台となる登場人物の暮らす部屋。こんな部屋に住みたいな…と憧れを持って見ている人も多いのでは?自分の部屋に活かせないか考えてみると共に、ドラマをちょっと違う視点でも見てみましょう。

ドラマといえどもやりすぎない。リアルを大事にした部屋づくり

(陽役の足立梨花さんが自室で過ごすワンシーン)

「僕はまだ君を愛さないことができる」は、靴メーカーに勤務する御手洗陽(足立梨花さん)と、高校・大学時代の同級生・石田蓮(白洲迅さん)が主人公。
都市の再開発を手がけるデベロッパー勤務の蓮は、陽が唯一本音を打ち明けられる大親友。そんなふたりが陽の29歳の誕生日に、30歳最後の日までに先に結婚した方に30万円のご祝儀を贈るという賭けをするところから物語が始まります。

(実家で暮らす陽の部屋。8畳ほどの部屋にベッドやデスク、収納が並べられている)

この主人公ふたりの部屋の内装を手がけられたのがCMやドラマで美術セットデザインを手がける株式会社サンク・アールの小谷直美さん。

小谷さん「陽はクールな女の子と聞いていました。でも、だからといってクールな感じをそのまま部屋に表現するのもどうかなと思ったので、女性だし柔らかい色味を入れようと思いました。陽が勤務する靴メーカーの靴の箱がピンクだったので、それを基調に、紫っぽい色を入れたり。あまりとんがった感じになりすぎず、かといって女の子っぽくなりすぎないようにということは意識しましたね。」

(ローテーブルを代用して見せる収納に。靴はすべて協力のDIANAのもの)

陽は靴が好きで靴メーカーに勤務しているぐらいですから、部屋には靴が溢れています。ウォークイン・クローゼットの中では足りず、こんな風に部屋の隅に置かれたローテーブルを収納替わりにも。上にはお気に入りを。下には中に入っている靴の写真を貼り付けた靴箱を配置。

ちなみに、こちらはイケアのローテーブルなんだそう。ドラマの世界といえども、意外とお手軽に揃えられるアイテムがあるので、気になったアイテムを探してみてはいかがでしょう。

どんなにものが多くても、ここだけは散らかさないという聖域を作る

(棚の上はディスプレイスペース。一番お気に入りの靴が目を引く配置に)

チェストの上にまで靴が。隣にあるポストカード同様、これはもうアートの域ですね。

小谷さん「靴好きな女子は多いですよね。たぶん、こんな風に好きなモノに囲まれて過ごせると、幸せかなと思って、デコレートしました。可愛い靴は、箱の中に入れておくだけじゃもったいないですから、ローテーブルやチェストの上にも飾ってます」

(作業をする机の上はときに生活感に溢れることも)

陽の部屋は8~9畳ぐらいのスペースだとのこと。そのぐらいの広さがあっても、ものが多いと、どうしてもゴチャゴチャした印象になりがちですが、スッキリ見せるコツなどはあるのでしょうか?

小谷さん「部屋というのは、生活していればどんどんものが増えて散らかっていきますけど、ここだけは汚さないという場所を作っておくといいですね。陽の場合は、くつろぐ場所であるベッド周りはあまり物を置かないようにしています。たまにベッドの上にものを置くことがあっても、ベッドから自分のデスクを見れば、靴の写真がいっぱい貼られていて、ホッとするとか。全部をきれいにしようと、無理して頑張ると大変ですから、きちんとするところとしないところの、メリハリをつけるといいんじゃないかと思います。」

(落ち着く場所であるベッド周りは汚さないルール)

その場の雰囲気に馴染むもので部屋を構成していく

(蓮は趣味が多く、その分いろいろ物が多い印象)

とにかく「靴」が印象的なヒロイン陽の部屋とは対照的に、蓮の家はアジアンテイストの古民家風です。母親がフランス語の翻訳者、姉が出戻りでヨガのインストラクターをしているという設定上、部屋の中にいろんなものが溢れることを意識しつつまとめたとのこと。

小谷さん「建物自体、昔から住んでいる風だったので、味のあるものを入れた方がなじむかなと思ってコーディネートしました。とはいえ、古すぎて汚らしくなってもいけないので、バランスは考えましたね。」

(蓮の母の仕事スペース。フランス語の本が並んでいて落ち着いた雰囲気)

こうした部屋を作るとき、本のカバーなどは著作権の都合上、実際の本を使えない場合が多いので、ほとんどが手作りなのだとか。

(家族が集うリビング)

母親の仕事スペース(手前)とリビング(奥)の仕切りに使われている透け感のある布は、実は小谷さんの私物なのだそう。

小谷さん「昔、仕事に使うので買ったものなんですが、いつかまた使えるかなと思ってとっておいたんです。こういうオーガンジーのような透ける素材は、光を通すと綺麗だし、スペースを狭苦しく見せないので便利なんですよ。10年前のものだろうが20年前のものだろうが、使えるものは使えるので、雰囲気に合わせて配置できると良いですね。」

小谷さんの自身の部屋づくりは?

(蓮のデスクも写真がいっぱい。2人の仲の良さはこういうところにもあるのかも)

これは蓮のデスクですが、ごちゃっとした部分とその周りの何もなさの"間"が絶妙に感じます。普段私たちは何気なくドラマを見ていますが、このように作り込まれたドラマのセットがあるからこそ、そこで演じる俳優さんたちの演技も光るのでしょう。こんな部屋を作り出すデコレーターの小谷さん自身の部屋はどんな感じなのかが気になります。

小谷さん「こういう仕事をしているからというのもありますが、小物が好きなので、普通の人より小物は多いかも知れないですね。家具は、大きなソファーなどはなくて、簡単に動かせるような軽いものを揃えています。自分なりの使いやすさ、自分に合った環境というのが大事なんじゃないでしょうか。

世の中にこれだけ人がいると、育った環境も違えば、好きなものも違います。だから、自分の心に素直になって、一番気持ちいいと思える空間を作るのがいいと思います。たとえばピンクが好きならピンクを基調にそれに馴染む色を合わせていけば、全体としてまとまります。とはいえ、ピンクに喧嘩する色を合わせて、ハレーションを起こしちゃったとしても、自分が好きならそれでいいと思いますよ。住んでいる人が幸せであることが一番ですから。」

まずは自分の居心地よい部屋づくりを意識してみて

私たちは、ともすれば人の目を気にしたり、インスタ映えするような部屋にしたいと肩に力が入ることも多いですが、「まず自分が居心地のよい空間を作ることが大事。頑張っても続かなかったらしょうがないから」という小谷さんの言葉にホッとさせられました。

『僕はまだ君を愛さないことができる』

FODにて配信中・フジテレビ地上波にて毎週月曜深夜放送中
【Story】御手洗陽(足立梨花)は靴メーカー勤務のキャリアウーマン。仕事ではやりがいも感じ順調にキャリアを積んできているが、恋愛面は失恋ばかりで最近はあまりうまくいっていない。陽の高校・大学時代の同級生で、都市の再開発などを手掛けるデベロッパー勤務の石田蓮(白洲迅)は、そんな陽の一番の理解者でもあり、陽が唯一本音を打ち明けられる大親友。
そんな陽と蓮は、陽の29歳の誕生日に“30歳最後の日までに先に結婚した方に30万円のご祝儀を贈る”という賭けをする。自分たちが互いに恋をすることはあり得ないと断言する2人だったが、その賭けがきっかけとなり、蓮の会社の後輩の積極的なアプローチや、陽の会社の後輩の急接近、そして陽の元カレとの再会など、その“親友”関係は徐々に変化していき…。
※掲載の価格、商品スペック等は掲載時の情報です。

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