立川志の輔「子どもの頃に人に笑ってもらった経験が、落語家を目指すきっかけに」#ボクらの時代コラム
様々なジャンルで活躍する著名人の方々によって繰り広げられるトーク番組『ボクらの時代』。あえて司会者を置かない本番組では、ここでしか聞けないトークが盛りだくさん。人生の先輩であるみなさんのお話は、きっと学生のみんなにきっかけやヒントを与えてくれるはずです。
フジテレビ提供
7月18日(日)に放送された『ボクらの時代』では、世界中で自然や動物を取材する動物写真家の岩合光昭さんと、当代随一の人気と実力を誇る落語家の立川志の輔さん、そして東京海洋大学名誉博士でもある魚のスペシャリスト・さかなクンという、それぞれ異なるフィールドで活躍する3人が登場。幼少期の思い出や今の仕事に興味をもったきっかけ、動物・魚・人間についてなど、幅広いテーマで語り合いました。
自分の道を決めるきっかけとなったのは、動物や魚、人との出会い
岩合さんが監督を務めた映画『ねことじいちゃん』に主演した志の輔さん。そんな2人がずっと会いたかったのがさかなクンだったことから、今回の鼎談が実現したんだそう。
本作が映画初主演となった志の輔さんは、台本に書かれている猫の演技内容を読んで、てっきりCGで表現するものとばかり思っていたところ、岩合さんに「CGは一切使いません」と言われ、驚いたといいます。しかしその後、本当に名演技を見せる猫にさらに驚いたと話す志の輔さんの話に、さかなクンも「すギョい(すごい)!」と感心していました。
同じく動物写真家だった父・岩合徳光氏の助手を務めていた岩合さんは、父と同じ動物写真家を目指した理由について、「小さい頃から動物が好きだったから目指した、というわけじゃないんです」と話します。そんな岩合さんの気持ちが変わったのは、ガラパゴス諸島に行ったとき。「手の届く距離で動物たちの営みを見たときに、ここはいいところだなぁと思って(笑)」と、動物写真家になったきっかけを語ります。
志の輔さんは、「商店街のど真ん中に家があったんです。子どもの頃、斜め向かいの肉屋さんに潜り込んで、まるでその店の子みたいな顔をして、お客さんに50円のお釣りを『はい、50万円!』って言いながら渡すと、お店の人もお客さんも笑ってくれた。それが嬉しくって」と、子どもの頃に人に笑ってもらった経験が、落語家を目指すきっかけになったと明かします。
一方、さかなクンが魚を好きになった最初のきっかけは「タコ」だったそうで、小学2年生のときに友達の描いたタコを見て興味をもったと話します。「実際にタコを見てみたい」と思い、魚屋さんや水族館、海に通い詰め、初めてタコを手にしたときは「すギョい! こんな力で吸い付くのか。うわー、海に引きずり込まれそうだ」と興奮したと嬉しそうに話していました。
また、岩合さんとさかなクンは例外だらけの動物の世界についても言及。学術的にはありえないとされていることをよく目にするという岩合さんは、「実際に動物たちを見ていると、日々感じるんですよ。猫でも『え? 猫でもこういう動きするの?』という動きをしていて。それが、僕が動物にカメラを向ける最大の理由かもしれないと思う。動物そのもの、もっと言えば人も含めて“生きる”ということを見せてくれているような気がするんですよね」と話していました。
動物や魚、そして人との出会いが今の自分の道を決めるきっかけとなった3人。何を自分の道とするかは人それぞれですが、その「何か」とまだ出会っていないと感じている人は、とにかくいろんなことを経験してみることから始めるといいのではないでしょうか。
『ボクらの時代』フジテレビ系(毎週日曜7:00~7:30)
放送日:7月18日(日)
岩合光昭×立川志の輔×さかなクン
『ボクらの時代』公式ホームページ
<次回の放送>
7月25日(日)7:00~7:30
中村雅俊×小日向文世×田山涼成
文:落合由希
編集:学生の窓口編集部